特別対策事業の対象地区は普通の地域になりました。

 一、特別対策事業を受ける目的で地区指定された地域は当初、神奈川県内では二地区(一九六八年当時、指定は二地区)でした。A地区は二〇〇世帯・九一九人の全員が対象者(従来の居住者)でした。B地区も同様に九五世帯・五一〇人でした。A地区は二〇〇一年四月時点の自治会加入者は三五八世帯で対象者世帯数は一七七世帯(約四九%)で新たに転入してきたのは一八一世帯(五一%)です。新しい世帯が過半になっています。B地区も新しい住民が多数を占めています。また神奈川県が地域の生活実態調査(二〇〇二年)をする際に整理した五市三町十一地区の世帯数は九一九世帯・三〇六五人でした。十一地区内の一六・九%が対象者世帯でした。この時点で同和地区では無くなっているといっても過言ではありません。

 二、対象地域は「不良住宅の密集地・・・スラム」と同和対策審議会答申で指摘されました。しかし特別対策事業により不良住宅が無くなり、道路や危険箇所も住民合意のあるところでは解決しました。高校教育での進学率、就労の平均化等々での較差も解消しました。
 第四に結婚問題は「同和問題の中で最後まで残る分野」と指摘されていました。二〇〇二年の神奈川県調査では「昭和五六~平成二年」に結婚した六八・五%の人が地域外の人と結婚でした。同様に「平成三~七年」では九二・三となっています。そして残りの人も差別を受けたわけでは無く地域内での恋愛婚、見合い婚でした。

 三、結婚問題の事象についてもありません。神奈川県地域相談連絡協議会(神権連・全日本同和会県連・解放同盟県連で構成)は神奈川県、アドバイザーが参加し毎月に一回「生活相談ケース会議」を行い各種相談事例について意見交換をおこなってきました。そして県下市町村とも連絡会議を持ち、問題提起を行い意見交換を行っています。三団体の協議会活動は九年間続いています。毎年三団体に寄せられた相談は毎年約八百件で単純計算しますと七千二百件になります。その中に同和問題で結婚に関する相談はありません。また神権連は二〇〇一〈平成十三〉年結婚問題についての自治体への調査をしています。「一九九一年一月から二〇一一年五月末の期間に就職と結婚について具体的な差別があったかどうかを横浜市、川崎市、横須賀市、秦野市、厚木市、伊勢原市、小田原市、山北町、大磯町、湯河原町の人権(人権・同和)担当者にアンケート調査を行いました。行政も結婚での問題は把握していません