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■2002年7月16日 場所/都内某ホテル
「史上最大の格闘技ワールド・カップ Dynamite!
〜SUMMER NIGHT FEVER in 国立〜」
第二回記者会見

 昼頃には関東に台風が上陸し、どうなることかと思ったが、記者会見が始まる数時間前には見事に晴れ上がった。これは屋外で行われるイベントとしては、なかなか縁起がいい。前回は開催地である国立競技場での記者会見だったが、今回は都内にある某高級ホテル! 何とも普段の生活とは無縁な場所である。こんなところにTシャツ・Gパンで来ていいのだろうかと、散々自問自答してしまった。

 今回の会見には桜庭選手と7.14K−1福岡大会を終えたミルコ選手に加え、「Dynamite!」の追加カードとして、この日正式発表された柔道家の吉田秀彦選手と、吉田選手のプロ転向初戦の相手を務めるホイス・グレイシー選手が同席した。
 もうこの四人がズラリと並んだだけで豪華である。どの選手にも強さと華やかさを感じる。それが正直な感想だ。

 石井館長の右隣にいる方は、「Dynamite!」の主催者であるTBSの児玉事業局長である。TBSは昨年末の猪木祭り、今年5月のK-1ワールドマックスと、本格的に格闘技中継に参入してきてからどれも当てている。この「Dynamite!」にもかなり期待しているようで、地上波放送は9月1日の14時30分〜16時54分の2時間半枠に決定した。本当はできるだけ「生中継」に近い形にしたかったようだが、雨天順延の可能性を考えるとこの放送日しかない。番組タイトルは「格闘史上最大の祭典 真夏の最強王者決定戦」となっている。

 バーリ・トゥードの原点とも言える、柔道家の木村政彦とホイスの父であるエリオ・グレイシーが対戦(1951年10月23日、マラカナン・スタジアム)してから、今年でちょうど50年目になるそうだ。そして歴史は繰り返され、バルセロナ五輪・柔道金メダリストの吉田選手と、第一回UFC王者であるホイス選手が対戦するというのは、何とも興味深い。
 注目のルールに関してだが、石井館長の口から、以下のような発表があった。

石井「今回は両者の希望もありまして、試合当日は50年前に行われました木村政彦VSエリオ・グレイシー戦に極力近づけたルールで、特別ルールで行うことを考えております。(中略)お互いジャケット(道衣)を着けまして、打撃を加えたルールみたいな感じになるとは思いますが、またそれは後日発表させていただきます」

 ジャケットマッチといえば、坂口征二VSバットニュース・アレンくらいしか印象に残っていないだけに、どう転ぶかは分からない。ただ、グレイシーイチ道衣にこだわるを持っているホイスだけに、この道衣は結構試合のポイントになるかもしれない。グレイシー陣営が桜庭戦のように、いろいろと言ってくるかどうかも注目すべき点だ。

吉田「今回初めてプロとしてリングに上がるわけですけど、対戦相手がホイス選手……私も格闘技が好きでですね、よく試合を見に行かせてもらいました。まさか自分がですね、プロとしてリングの上に上るとはその時は思ってませんでしたけど、今回お話をいただいて、これがですね、柔道にいい影響があればというふうに思って……ま、まだルールとかハッキリ決まってませんが、そちらのほうで合意いたしまして、今回上がる決意をいたしました。まぁ柔道と違ってですね、リングの上であると。いろんな部分で違う面があると思うんですけど、自分の力、柔道で培ったものをですね、出せるよう頑張って試合をしたいなと思ってます。相手もですね、柔術、ホイス選手ということでですね、さほど柔道とは変わりはないと思ってますので、ぜひ勝ってですね、もう少し全国、世界の人に柔道というものがどういうものかというのを知ってもらいたいなと思いますので、よろしくお願いします」

●ホイス「今回、吉田選手と闘えることを非常に嬉しく光栄に思えます。50年前ですが、私の父のエリオが日本人の木村選手と闘いまして、その時の闘いがまさに一期一会だと思ってます。今回、私も吉田選手と同じような一期一会の精神を持って闘いたいと思います。よろしくお願いします」

 ちなみに吉田選手はホイスの印象に関して、「予想よりも大きかった」と語り、桜庭VSホイス戦のビデオは見たそうだ。可能であれば高田道場に出稽古に行って、桜庭選手に話を聞いてみたいと発言していた。
 続いて桜庭選手とミルコ選手が意気込みを語ったのが、これがまた絶妙のやり取りだった!

桜庭「ミルコ選手はとても強いと思いますんで、当日いい試合ができるように頑張りたいと思います。あと先週、右ハイキックを使うと言ってましたが、慣れない打撃の練習をしてたら突き指をしてしまいまして、それは止めました。いま次の技考え中です。よろしくお願いします」

 もはや桜庭選手はVT界のラッシャー木村か? マイクを持ったら必ず「ネタ」を言うようにしているのだから、見上げたプロ根性である。

●ミルコ「まず最初に、今回の試合が桜庭選手と闘えるということで非常に嬉しく思えます。先ほど桜庭選手がですね、右ハイキックだとか何か言ってたのですが、ちょっと聞き取れなかったのが残念です。私はあまり英語がうまくはないので、自分の気持ちを伝えるのは本当に難しいのですが、ただこれだけは言えます。今回の試合はダイナマイト・ファイトと言えるような素晴らしい試合になると思いますし、今回桜庭選手と闘った際にはぜひアームバーで決めたいというふうに思っています。よろしくお願いします」

 驚いたことに、あのクールな自信家であるミルコ選手が、桜庭選手に釣られるかのように「アームバーで決めたい」なんていう冗談を言ったのだ。もはや闘う前から桜庭ペースに引き込まれてしまったのだろうか?
 また、質疑応答の際にも桜庭節は全開だった!

記者「体重差が結構あるんですけど、その辺についてどうお考えでしょうか?」

桜庭「ぼくが太るのは無理なので、ミルコ選手にできれば落としてもらいたいです」

記者「いまミルコ選手は103キロあると思うんで、約20キロ差だと思うんですけども、このままでは対戦はちょっと難しいとお考えですか?」

桜庭「あとは自分でおもりをつけていくかにします」

 これには会場爆笑! ミルコ選手も、横にいたホイス選手と一緒に苦笑い! 思わず石井館長が「なるべくミルコ選手には減量してもらおうと考えてます」と断りを入れた。

 この後、写真撮影があったのだが、準備をしている際に桜庭選手とミルコ選手がひと言ふた言笑顔で言葉を交わしていた。きっと「ヘ〜イ、サクラバ。ユーはほんとにオモシロイヤツだな」とか言われて、「あ、そうですか」とか答えていたのかもしれない。しかし、これだけ和やかなミルコは逆に不気味だ。よほどこの試合に自信を持っているのだろうか?

 桜庭VSミルコ、吉田VSホイス、これだけでも十分お腹一杯のカードだが、今後の追加カードの発表が実に楽しみな大会である。■

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