SECOND WORKS設立のお知らせ

 私は2001年よりフリーランスの編集者(エディター)兼ブックデザイナーとして仕事をしてきました。ただ、フリーでありながら週の3分の2は某出版社に「非常勤スタッフ」として出社して仕事をしていました。これには自分の企画を優先的に単行本化してくれるという利点と、編集者とブックデザインという仕事以外にも、DTPオペレーターとしての仕事などをしながら毎月ある程度安定した収入を見込めるという利点がありました。
 このような「優遇」された環境で約7年間仕事をさせてもらってきたのですが、この8月よりこの出版社での非常勤から離れ、自宅を事務所兼住居として完全フリーランス(個人事業主)としてやっていくことになりました。
 別に出版社側と揉めたワケでもなく、簡単に言うと、数年前から出版社側と独立について検討していて、いまが一番いい時期だと判断したからです。前々からこの「非常勤」という扱いが私と出版社側、お互いにとって結構中途半端で、一時は「社員になる」という話もあったのですが、私の中でどうしてもいろいろな場所で、いろいろな仕事をしてみたいという思いが強かったため、そのままの状態が続いていました。

 お陰様で最近では、この出版社以外のところからいくらかお仕事をいただけるようになり、1つの出版社だけにウエートを置きにくくなってきたという部分もあります。
 加えて、この出版社に最近若手のデザイナー兼Macオペレーターが入社したことで、私ばかりがデザインやDTPをやるのもよくないかなとも思っていました。
 私はデザイナーが本業ではありません。プロレス本に関しては、ターザン山本さんから伝授された「独特」なデザイン論とある程度の経験があるので、装丁やレイアウトも積極的にやるようにしていますが(だから肩書きに一応「ブックデザイナー」とも付けている)、私はデザイナーという職種はもっと高いスキルと生まれ持った感性が優れた人がなる職業だと思っています。ありがたいことに「佐瀬さんのデザインがいいんです」と言っていただけることもあるのですが、基本的にはプロレス・格闘技の本以外で「いいデザインの本」を出すのなら、本当のデザイナーの方に頼んだほうがいいと思っています。だからこそ、この出版社さんにとっては若手デザイナーを育てる意味でも私が抜けたほうがいいのだと考えました。私が抜ければ嫌でも若手がデザインやDTPをしなくてはなりません。必死で仕事を覚えて成長してくれば、出版社側にとってもメリットが大きいはずです。

 プライベートな部分で「身軽」になったことを含めて、「独立するならいま!」という判断になったわけですが、実は不安だらけというのが本心です。経験でいえば出版界で7年も働き、ある程度実績(代表作と呼べるようなもの)を残せたとは思います。今後もプロレス・格闘技関連を中心に、その出版社さんから私が企画した単行本を出していく予定もあります。
 一見、順調な船出のような気もしますが、今まで毎月ある程度安定した収入があったのに、この不況のご時世でフリーとなって食べていけるかどうか正直不安な部分もあります。
 しかし、ここ最近は編集者としてもブックデザイナーとして、やや行き詰まった感がありましたし、フリーでありながら非常勤という中途半端な状態もどうかな?という思いもありました。本業の片手間で始めた『SECOnD』も、やはり「片手間」のせいか、作品の満足度やセールスの部分でも伸び悩んでいます。やはり迷うぐらいなら、踏み出すべきなのでしょう。迷わず行けよ、行けば分かるというやつです。

 やや話は反れますが、数カ月前にSECOnDのホームページを立ち上げることになり、そのために取得したドメインが「second-works.com」でした。そのことでKENTさんと話している時に、どうせならSECOND WORKSという組織を作って(プロダクション化して)、そこからSECOnDをはじめ色々なことができればという話が出たのです。
 ここで私の独立に話を戻します。独立に際し、キチンと個人事業主として役所に届けも出し、屋号もつけることにしたのですが、その屋号を『SECOND WORKS』とすることにしました。SECOND WORKSとして私が編集や取材の仕事をお受けするほか、SECOnDの制作や宣伝も本格的にやっていくことで、KENTさんとの話で出ていた「色々なことをするSECOND WORKS」をまずは実現させようということです。
 SECOnDは私の個人サイト『angle JAPAN』と、KENTさんが運営している『Kento! JAPAN』によるコラボレーションブランドとして立ち上げました。もちろん、SECOnD自体はKENTさんと私の共同事業ですし、基本的にはKENTさんが運営し、私やデザイナー仲間がデザインするというスタイルは今後も変わらないのですが、今後はSECOND WORKSというプロダクションが、SECOnDの制作・販売・宣伝の「窓口」になります。近日立ち上げるSECOND WORKSのホームページにはSECOnDのページを設け、ネット販売もしていく予定です。
 私も今後はSECOND WORKSのホームページに力を入れていくことになるわけですが、このangle JAPANにも愛着があります。そこでangle JAPANは私の個人サイトからWebマガジンにリニューアルさせたいと思っています。レイアウトやコンテンツを再考し、ビジュアル面を含めた読み物として生まれ変わる予定です。私個人の宣伝ページ(日記なども含めた個人的なページ)はSECOND WORKSのホームページに作ることになります。

 というわけで、8月1日より「SECOND WORKS」のエディター兼ブックデザイナーとして活動していくことになった佐瀬を何卒よろしくお願い致します。

■SECOND WORKSロゴマーク■

■佐瀬順一の主な仕事歴■

企画・制作・構成・ブックデザイン
2000年『ぼく。』(東邦出版)
2001年『PRIDE大百科』(東邦出版)
2001年『浅草キッド&ターザン山本 プロレスLOVE論』(東邦出版)
2001年『プロレスラーの「?」』(東邦出版)
2002年『プロレス・格闘技の??』(東邦出版)
2002年『帰ってきたぼく。』(東邦出版)
2003年『ブッチャー〜幸福な流血〜』(東邦出版)

編集・本文デザイン
2002年『「高田延彦」のカタチ』(東邦出版)

インタビュー
2003年『Sportiva』9月号・桜庭和志選手へのインタビュー(集英社)

構成・制作・ブックデザイン
2001年『ターザン山本 豪速球』(芳賀書店)

ブックデザイン
2002年『日本人の平均。』(平和出版)

執筆
2001年『ファイヤープロレスリングD ザ・コンプリート』(ソフトバンク)

執筆協力
2003年『ファイヤープロレスリングZ 公式コンプリートガイド レスラー名鑑』(ソフトバンク)

デザイン・DTP
2001年〜2003年『あぁ、面倒臭い』(週刊プロレス連載/ベースボールマガジン社)

ほか