行きの新幹線で馳浩の物まねでお馴染みの神無月さんがいました。
 そんなことはまったく関係なく、久しぶりのPRIDE大阪大会です。前回の大阪は2001年9月24日ですから、2年以上経ってたのか。前回も『PRIDE大百科』(東邦出版)の取材で行ってました。たしかノゲイラvsコールマンがメインでした。
 久しぶりの大阪大会ということで、カード発表前からチケットがバカ売れだと聞いてましたが、カード発表がされてからストップしたんじゃないでしょうか? と言うのも、当初大阪大会では王者ヒョードルvs暫定王者ノゲイラのヘビー級王座統一戦、またはヒョードルvsミルコ戦が組まれるって話でしたからね。ところが、昨年大晦日のゴタゴタ劇やら今年PRIDE GPが開催されることなんかもあって、ヒョードルとノゲイラが欠場。正直、「2週間後の『PRIDE武士道 其の弐』のほうがいいカードなんじゃないの?」なんて声もありましたからね。
 しかもパンフレットを見ると、「ディーン・リスターvsヒカルド・アローナ」なんていうカードも書かれてますね。一応「訂正のお知らせ」なんていう紙が入っていて、「ディーン・リスター選手のケガにより中止とさせていただきます」という文字が……。と言うことは、当初より1試合少ない状態で開催されてしまったのね。

 会場に入ると、明らかにマスコミが少ない。PRIDEではいつもこれでもかというくらいの数のマスコミがいるのに……。まぁ、この日は札幌で新日本プロレスのビッグマッチがありましたしね。
 試合開始までまだ時間があったので、会場をウロウロしてると、インタビュースペース近くにDEEP佐伯代表と滑川選手を発見。ソファーに座ってる佐伯代表は、なにやらぐったりした様子。相当お疲れのようだ。
 今度は客席に移動。試合開始前の時点では8割くらい埋まった感じ。最終的には1万3366人の超満員(主催者発表)となったので、やはりPRIDEブランドの人気は凄まじい。PRIDE側も何とかその期待に応えようと、オープニングでいきなり『SPEED TK-ReMIX』が鳴り響く。リング上に設置されたビジョンには「自称統括副部長」の文字。ビジョンが上にせり上がっていくと、リング上には桜庭和志の姿が! いつも照れくさそうにしゃべる桜庭選手だが、この日はなぜかハイテンション。「高田さん失礼します」と放送席にいた高田に断りを入れると、思いっきりのけぞりながら「男の中の男たち、出てこいやー!」と絶叫! すると花道に出場選手がズラリと並ぶというこの演出に、場内は早くもヒートアップ!

 第1試合のリングアナは村上ショージ兄さん! さすがに大阪なだけあって大受け! そしてリング上には、前回WJ代表として挑んだグッドリッジ戦で、目に指が入り秒殺されてしまったダン・ボビッシュ再び。今回はWJとは決別し、1バーリ・トゥーダーとして出場かと思いきや、『ハッスル』参戦を念頭に置いていたのか、明らかにウエートオーバー気味。1R終了前に早くもスタミナ切れ。2R、完全にスタミナが切れたボビッシュにマウントパンチを浴びせ、ボブチャンチンが勝利。ただ、ボブチャンチンも1Rはボビッシュにマウントを取られまくっていた。GPは大丈夫か?

 第2試合、LAジャイアントはデカイ。下の写真を見てほしい。ハリトーノフ(=手前の赤のタイツ)も194cmと比較的大型の選手だ。横にいる野口レフェリーが子供に見える。でもジャイアント・シルバとかノルキアとかデカイ選手はこれまでも結構出てるので、デカイだけではインパクトが弱い。
 しかし試合では、ハリトーノフの強さが目立った。やたら悲しげな曲に乗って入場してきたハリトーノフだが、試合はあっという間に勝利してみせた。ロシアン・トップチームもまだまだ強者がいるな。

 第3試合では久しぶりアレクが出場。相変わらず『AOコーナー』は盛り上がる。しかし、すっかり運に見放されているのか、開始早々不可抗力のヒザ蹴りが急所を直撃。悶絶するアレク。2分間のインターバルが取られたが、島田レフェリーがマイクで「ファールカップが割れるほどの衝撃」と説明し、とりあえず第4試合を先に行い、回復すればその後に再試合を行うとアナウンスされた(※2000年10月のPRIDE.11でのアイブルvsシウバと同じ状況)。

 そういうわけで“繰り上げ状態”で開始された第4試合。ドスJrはやっぱりマスクを被っている。PRIDEルールでは「身体にいかなる物も(中略)一切塗布してはならない」とある。武士道では“実験的な武士道だけの特例”として認められたマスクだったが、いつの間にかナンバーシリーズでもOKになってる。
 中村はできるだけアグレッシブに攻めるようにしていたが、ドスJrが打たれ強い上に組み合ってしまったので、結局時間切れ判定までもつれてしまった。中村は試合後、判定勝ちしたにも拘わらず一本取れなかったことを悔しそうに、四方に土下座。
 インタビュースペースでは「3度の十字は自分でも極まってたと思ったんですけど……。マスクがある分、表情が読めなくてやりにくさはありました。武士道とかにも出場して今年は何試合でもしたい。いっぱい(試合を)経験したい」とコメント。この調子でアグレッシブに攻めていけば、きっと名勝負を生んでくれそうな選手だ。

 そして第4試合がフルラウンドまでいったこともあり、アレクが回復したとのことで、第3試合が仕切り直しされることに。これには場内も拍手。両者が同時に入場し、先ほど時計がストップした1R1分経過からリスタート。
 だが、アレクはまだ回復できていなかったのか、上になったニンジャが容赦ない打撃を見舞った上に、完璧な肩固めを決めて圧勝。仕切り直しに出てきたアレクは「お前、男だ!」という感じだが、まだまだ迷走状態からは脱してない感じだ。

 休憩時間には高田統括本部長の前に浅草キッドさんが現れ、「大阪府知事選より盛り上がってますね」と語り、“例のアレ”を催促。解説席にいた吉田選手も参加し、「お前ら、男だぁーーーーー!」
 吉田選手はメイン前にリングに上がり、「GPはボクのところにオファーがきてない。でも今年もPRIDEで闘えるのを楽しみにしてます」と挨拶。大会終了後、榊原社長は「すぐにオファーします」と笑って語った。これで吉田のGP出場は確定か?

 第5試合にはステロイド&アルコール依存症の地獄から、すべてをリボーンしてPRIDEに帰ってきたマーク・ケアーが登場。入場式から多くの歓声を集めていたが、入場の時も大声援。それに手を挙げて応えていたケアーだが、やはり身体は小さくなり、かつての“霊長類ヒト科最強”と呼ばれていた頃のオーラは感じられない。表情も穏和だし、丸くなった感じ。
 しかしレスリング出身のケアーが、なぜかムエタイパンツを履いていて違和感があったのだが、試合でもその“違和感”がモロに出た感じ。開始早々、ケアーが勢いよくタックルにいき、山本が後ろに倒れてテイクダウンと思いきや、そのままケアーがピクリとも動かず。山本も一瞬戸惑ったようだったが、すかさず起きあがってパンチを見舞うが、ここでレフェリーがストップ。観客は何が起きたか分からないまま唖然。
 すかさずモニタに映し出されたリプレイを見ると、どうやらケアーは勢いよくタックルにいったせいで、山本が倒れた際、頭からマットに突っ込んでしまったようだ。場内からも「DDTだ」「DDTみたいになったんだ」という声が聞こえ、何と言っていいのか分からないような空気に包まれた。う〜ん、ケアーが久しぶりのPRIDEということで必要以上に気負ってしまったことから招いたアクシデントということだが、何とも言葉がない一戦だった。

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