だめだこりゃ!
 『ハッスル2』を見終わって、いかりや長介の有名なセリフを思い出した。
 試合開始時間16時の10分くらい前に、会場の横浜アリーナに入ったら場内はかなり寂しい入りだった。2階スタンド席は解放していないかと思われたが、何人か観客がいた。単にそっちのほうが見やすいと思って移動したのかどうかは分からないが、1階スタンド、アリーナともにかなりまばらな入りだ。

 リング上の照明はダンスホールを意識したかのようなものに。明らかに“闘い”とかけ離れたイメージ。しかも開始時間になり、まずやったことが“客いじり”。カップルをビジョンに映してキスを煽ったり、3月が誕生日の客を見つけ、ハッスルディーバがケーキとキスのプレゼント。
 完全にお寒いムードだ。時間をかせぐ(開始時間を遅らせて少しでも客席を埋める)なら、前回のあらずじVTRでも流してもらったほうがよっぽど親切だ。

 しかも前回もとんだ茶番劇だったビジョンに映し出されるスキット(寸劇)だが、今回は輪をかけて酷いものになっていた。恐らく今回はフジテレビによる地上波放送もあるので、テレビ用にバラエティ色を強めた(コント仕立て?)のかもしれないが、地下組織の雰囲気を出した場所に高田モンスター軍を集結させ、島田&総統がモンスター軍の志気を高めるスキットや、チキンを頬張るモンスター軍を見て総統が小川にチキンを差し入れするスキット、その差し入れに激怒してチキンをぶちまける小川、それをなだめる破壊王など、恐ろしく“お寒い”スキットに場内からは笑いすら起こらない始末だ。

 第1試合に登場したイケメンコンビ(カズ&スパンキー)は、ハッスルディーバと『タイタニックのテーマ』に乗って入場。お決まりのタイタニックポーズを入場ゲートで披露。ここまでは、まだ許される演出だ。試合は空中戦を主体に第1試合らしい派手な試合だった。

 第2試合には人気者のコリノが登場。「ハシモト、バカー!」からのDDTや、「チョーシュー!」と叫んでのラリアットなど、“お約束”の展開でお客を沸かす。やはり来ているお客さんはゼロチューが多いのか、コリノのアピールも分かっている感じだった。

 第3試合には大谷&小嶋の越境タッグ登場。2人の入場テーマ曲をミックスした曲で入場し、炎武連夢ポーズをアレンジしたポーズを決める。相手はローデス親子。開始早々ローデスJrが股間を掴んで「フ○ック!」と叫んだり、ローデス親父の往年のエルボーやパンチ(懐かしい!)でなかなか沸かせる。
 対する大谷&小嶋も声を出し、お得意の展開に持っていく。最後は小嶋に対して「俺が決めちゃっていいのか!」と叫んでからフィニッシュにいこうとするが、なかなか決められない大谷に対して、小嶋がJrにラリアットを決め、そのまま大谷がスクールボーイで丸め込んでフォール。

 第4試合に登場するゼブラーマンの煽りVTR。滝に打たれに行ったゼブラーマンだが、思ったより滝壺が深かったため、ゼブラーマンは立ち泳ぎの状態で滝に打たれていた! これには会場も苦笑いといった感じだったが、出番を控えていた長州はコレを見てどう思ったのだろうか?
 続いて、この日もリングサイドでゼブラーマンコスプレをしたお付きの人と試合を観戦していた哀川翔の兄貴が、リングに上がりゼブラーマンに花束贈呈。ちなみに兄貴は終始楽しそうに観戦してました。
 そして注目の長州力が入場。『パワーホール』が鳴り響くと、ハッスルシリーズ一番の大歓声がこだました。
 石井からタッチを受けた長州はいきなり星川にリキラリアット一閃! 続きざまサソリ固めのフルコース。ゼブラも石井を相手に変幻自在の蹴りとゼブラーパンチで追い込む。そして注目の長州とゼブラの激突。ゼブラは物怖じせず、ガンガン長州に向かっていくが、長州の威圧感はいまだ衰えていない。気合いを全面に出して踏ん張るゼブラに、最後は強烈なリキラリアット! 長州は例えハッスルのリングだろうと、相手がゼブラーマンだろうと、良くも悪くも“いつも通り”のファイト。試合が終わるとさっさとリングを下りて去っていった。ゼブラーマンはマイクをつかみ、「まだ白黒つけてない。今日は黒がついたが、次は白をつけてやる!」と叫んだ。がんばれ、ゼブラーマン!

 第5試合のアパッチ軍(田中&金村&黒田)vsグラジ&サブゥー&ジャスティンは、机や椅子が飛び交うハードコアマッチだったため、なかなか盛り上がった。アパッチ軍はさすがはエンターテインメントプロレスのパイオニア的存在だけに、入場のブリブラダンスから客を沸かせるコツを掴んでいる感じだ。
 試合後も勝者・田中のテーマが流れていることに対して、金村が「こんな曲じゃ客は盛り上がらんのじゃ! ミュージックスタート!」と叫びブリブラダンス。田中は呆れて帰ってしまうが、金村はキッチリ踊って盛り上げた。さすがだ。

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