『ハッスル』シリーズはPRIDEのように試合後にインタビュースペースでのインタビューなどがない。バックステージでもプレスルームまでしか入れないため、見ているものは客席から見ている観客とほとんど変わらない。というわけで、angle JAPANのリポートも「バックステージリポート」ではない。試合の模様やマイクアピールの内容などは、専門誌や他のサイトを参照していただいて、そういったところではあまり触れられていないangle流『ハッスル4』リポートをお届けしよう。ビターン!

 試合開始時間の15時ちょっと前に会場である横浜アリーナに到着したが、アリーナの前の人はまばら。ダフ屋も「割引だよ〜」と言っているところを見ると、当日券が伸びなかったようだ。やはり、これは数日前にマスク・ド・ノーフィアーの欠場が発表されたことが響いたのだろう。何て言ったって、前回の『ハッスル3』で「ノーフィアーのモンスターを連れてくる」と高田総統が予告し、『ハッスル・ハウス』で高山善廣と思われる選手が姿を見せたのだから、マスク・ド・ノーフィアーは間違いなく高山だったはず。高山vs小川直也(タッグ戦)が今大会の目玉だった。
 会場に入ってみると、PRIDE GPでの小川効果もあってそこそこお客は入っているものの、空席は目立つし、2階席に至っては開放すらしていない。
 15時からはハッスル・ハウスや記者会見でのハッスル劇場のVTRを流し、これまでの流れのおさらい。これが30分ぐらいあり、15時30分からは恒例の客いじり。ランデルマンと観客のバナナ早食い競争をやったりして、結局第1試合が始まったのは16時頃。つまり1時間押しで始まったわけだが、客席の埋まりはあまり変わっていなかった。

 そして第2試合の「ハードコア・ロイヤルランブル」。この試合には長州力が出場することで、そこそこ注目されていた。ところが、試合前のVTRで突如、WJの石井智宏が映し出され、「長州さんが出て行くまでもない!」と語り、「長州は“俺には他にやらなければいけないことがある”と語り、代わりに石井が出場」とのナレーションが。この瞬間、客席からは「小川のパートナーは長州だ!」という声がチラホラ。正直、私もこの時点でメインのXは長州だと思った。
 なぜなら、ここ最近の長州はZERO-ONEやアパッチ軍との対戦でも、チェーンソーを振り回したり、机の破片で殴ったりと、「ハードコアマッチでも何でもやりまっせ!」という印象(前フリ)が付けられていたので、今さらハードコア戦を欠場する理由がない。ケガをしたなら、プレスルームでも「長州がケガして欠場だって」という話くらいは出てくる。恐らくだが、マスク・ド・ノーフィアーが欠場ということになり、それに変わるインパクトとして、急遽長州を小川のパートナーにしたのだろう。
 はじめから小川のパートナーXが長州なら、ハードコア・ロイヤルランブルに長州の名前は入れていないはずだ。今の長州はハッスルとはつかず離れずというスタンスだし、事前のカード発表で名前がなくても集客力にはさほど影響しない(現にハッスル・ハウスには出ていない)。事前にハードコア・ロイヤルランブルに名前が入っていたのに、当日に長州を外せばXが長州だと読まれることは想像がついてしまう。
 その長州不在のハードコア・ロイヤルランブルだが、石井が出場したことで、誰か1人が注目を浴びるということもなく、それぞれが持ち味を出して逆に面白い試合になった。ただ、田中がフィニッシュでギターでコリノをブン殴った時、ギターをうまく割ることができず、力任せに3連続ブッ叩くという“無茶”をしてしまったため、コリノの流血した上にのびてしまうという後味の悪さは多少あったが……。それでもすかさずコリノのテーマ曲を流し、「コリノ選手に盛大な拍手を!」とアナウンスして会場が引くのを食い止めた主催者側の対応の早さには感心してしまった。

 第3試合に出場したハッスル仮面なる新ヒーロー(ゼブラーマンが旬を過ぎたから?)だが、なんというか中途半端。妙にポチャポチャした体型に全身スーツタイプのコスチュームというのがそもそも痛いし、動きも何かモッサリ。飛び技や丸め込みなど、要所要所ではそれらしい動きも見せるのだが、客へのアピール(人差し指を突き上げて「ホォウ〜!」というアピール)も何か間抜け。客席からも「早く終われー」と言われているのに、カウント2.9くらいでフォール返しちゃったりするから逆効果。試合後には「次回、ハッスル仮面に新たなる敵が!」という予告編が流れたが、次回も出るならゼブラーマンのように“中身”を変えたほうがいいかもしれない……

 ハッスル軍vsモンスター軍の全面対抗戦の前には、笹原GM、島田参謀長、アン・ジョー司令長官、中村監督によるハッスル劇場in横浜アリーナが開演。モンスター陣営が笹原GMにド派手なジャケットを贈り、ゴキゲンを取るのに対し、「小川直也作詞の“ハッスル音頭”を作りました。秋に発売予定ですが(音頭なのに秋発売かよ!)、今日は私が歌います」と中村監督。するとモンスター軍陣営は「休憩前の対抗戦2試合でモンスター軍が勝ち越せば我々が歌う」と何だかよく分からない言い争い(ちなみにモンスター軍が2勝したので、休憩時には島田&アン・ジョーが『ハッスル音頭』を披露。「♪ハッスル、ハッスル、ビターンでドーン!」というフレーズが頭から離れない……)。すると、GMが例の「う〜ん、シャラーップ!」でその場を納め、「笹原死すとも、ハッスル死なず!」(テロップ付)という名言(?)を残し、劇場終了。なんだか観客も微妙な空気……これ、リング上でやらないほうがいいかも。
 VTRで流れるスキットは段々とウケが良くなってきた。高田総統がマスク・ド・ノーフィアーを連れて来れなかった島田参謀長に対し、制裁(秘書のオッパイアタック&総統がビターン!で目を焼く)をした時や、ヤングハッスル軍が打倒モンスター軍のために気合いを入れている場面を小川がこっそり覗いているシーンでは爆笑が起こっていた。

前のページ | 1/2 | 次のページ