プログラム

第25回AALAフォーラム (AALA Forum 2017 in Kobe)
「アジア系アメリカ文学における人種を再考する」
(“Reconsidering Race in Asian American Literature”)


日時:2017年9月23日(土)、24日(日)
会場:神戸大学六甲台第2キャンパス(文理農キャンパス)
[シンポジウム、イヴニング・セッション、特別講演]
人文学研究科B棟1階B132教室(視聴覚教室)
[懇親会・ランチョン]        生協食堂LANS Box 2階

                     総合司会:山口知子(関西学院大学[非])
第一日 9月23日(土)[Day 1: September 23. Saturday.]
  13:30 ~14:00 受付                  
  14:00~14:10 開会の挨拶        小林富久子(AALA代表:城西国際大学)
  14:15~17:45 シンポジウム「アジア系アメリカ文学における人種を再考する
        ―hapa、Amerasians、postracialism」
    パネリスト:
     「Kip Fulbeckのhapaとしてのアイデンティティ・ポリティクスとアート」
                    <兼司会> 山本秀行(神戸大学)
     「hapa文学における人種と絡みあうセクシュアリティ」
                      ウォント盛香織(甲南女子大学)
     「Nina Revoyrとポスト・レイシャル・アメリカ―Lost Canyonを中心に」
                     渡邉真理香(高知工業高専)
     「Velina Hasu Houstonの戯曲にみるアメラジアン性と家族像
         ―A Spot of Botherを中心に」
                     古木圭子(京都学園大学)
    ディスカッサント:松本ユキ(近畿大学)

   18:00~  夕食・懇親会         司会:松本ユキ

第二日 9月24日 (日) [Day 2: September 24. Sunday.]
  9:00~10:15 モーニング・セッション (Morning Session):
      “Hollywood's representation of inter-racial relations (white, black, and Japanese/East Asian)” 
               講師(Lecturer):Brian Locke (Assistant Professor, University of Tokyo)
                    司会(Chair):Alina Elena Anton(Kobe University)
            
  10:30~12:00  特別講演「ヘンリー・ジェイムズの「人種」認識:“Whiteness”の創出―後期 小説 作品と旅行記『アメリカの風景』をめぐって」
                講師:別府惠子(神戸女学院大学名誉教授)
                    司会:桧原美恵(AALA前代表)
  12:00~12:30 総会           司会:深井美智子(神戸女子大学[非])
  12:30~13:30 昼食会 (ランチョン)  司会:深井美智子
  13:30~   閉会の辞 植木照代(AALA初代代表)


(シンポジウム概要)
                   
1960年代後半のアジア系アメリカ人運動の時代から90年代のmulti-culturalism隆盛の時代まで、アジア系アメリカ人は、黄色人種という「人種」、さらには日系、中国系、フィリピン系などのそれぞれの「エスニシティ」に基づくアイデンティティ・ポリティクスを展開し、“Claiming America”、すなわち、アメリカに対して自らの存在証明を求め続けてきた。他方、1960年代以降に全米の各州で異人種間結婚禁止法が撤廃されていく中で、アジア系アメリカ人における異人種間結婚は増加し、混血(mixed race)あるいは複数の人種の持つ(multi-racial)人たちの存在が顕在化してきた。とりわけ、2009年にケニア人と父と白人の母の間にハワイで生まれたBarack Obamaが第44代アメリカ合衆国大統領に就任すると、マスメディアの影響も相俟って、“Post-racial America”を理想とする気運が高まった。また、近年、文化人類学の立場から、「人種」の社会構築性を主張し、「人種神話」の解体を志向する動きも見られるようになってきた(川島浩平・竹沢泰子編『人種神話を解体する』東京大学出版会、2016)。しかしながら、二期8年にわたるObama大統領の任期が終わりを迎え、人種差別や人種による経済格差や社会的不公正がいっこうに無くならない現実を前に、“Post-racial America”の理想は次第に失望へと変わり、さらに「人種」を問題化しないことにより、いっそう人種差別を助長する弊害も指摘され始めた。
本シンポジアムにおいては、4人のシンポジストが、hapaやAmerasianなどとも呼ばれるbi-racial/multi-racialなアジア系アメリカ人作家たちの多様な文学テクスト(芸術作品)に挑み、“Post-racial America”時代以降のアジア系アメリカ文学における人種を再考していきたい。なお、各シンポジストの発表要旨は、以下の通り。

(発表要旨)
・山本秀行(神戸大学)「Kip Fulbeckのhapaとしてのアイデンティティ・ポリティクスとアート」
 中国系と白人(イギリス人)のbi-racialのアーティストで、1200人以上のmulti-racialなアメリカ人を写真として記録した“The Hapa Project”(2001)で有名なKip Fulbeckのhapaとしてのアイデンティティ・ポリティクスを、そのアート(spoken wordや映像作品を含む)の分析を通して明らかにする。
・ウォント盛香織(甲南女子大学)「hapa文学における人種と絡みあうセクシュアリティ」
複数の人種ルーツを持つアジアパシフィック系アメリカ人をhapaと呼ぶ。本発表ではKathleen Eldridge、 Paisley Redkal,、Jacki Wangといったhapa作家作品における人種の在り方を系譜的に考察すると共に、彼/女たちの人種ルーツが与える独特のセクシュアリティの問題も検討する。
・渡邉真理香(高知工業高専)「Nina Revoyrとポスト・レイシャル・アメリカ―Lost Canyonを中心に」
Nina Revoyrは主に、現代に生きる日系アメリカ人の複雑なアイデンティティと、異人種間での歴史の共有を描いてきた。本発表では、最新作Lost Canyon (2015) を中心に、欲望・羨望・恐怖の対象として描かれる作者自身を投影したかのような人物を考察し、Revoyrがポスト・レイシャル・アメリカをどう捉えているのかを明らかにしたい
・古木圭子(京都学園大学)「Velina Hasu Houstonの戯曲にみるアメラジアン性と家族像
―A Spot of Botherを中心に」
Velina Hasu Houstonの戯曲には、一国の文化的規範に囚われず、みずからのアイデンティティをトランスナショナルな視点で捉えようとする人物が登場し、人種、エスニシティが異なる両親の狭間で心的葛藤を繰り返す。そのような視点から本発表では、A Sport of Bother (2008)を中心として、Houstonの戯曲におけるアメラジアン性について考察する。

(Morning Session: Lecturer’s Profile): Dr. Brian Locke
A fourth generation Japanese-American, Dr. Brian Locke is the author of Racial Stigma on the Hollywood Screen: The Orientalist Buddy Film (Palgrave Macmillan, 2012 paperback) as well as numerous articles on Hollywood, race (especially the East Asian), Asian American history and literature, and masculinity. He holds a PhD in American Civilization from Brown University and has taught American studies, Asian American studies, comparative ethnic studies, cultural studies, and film studies at the University of Colorado at Boulder, University of Illinois at Urbana-Champaign, University of Utah, and Yale University. Currently, Dr. Locke teaches at the University of Tokyo, Centre for Global Communication Strategies.

(要旨)特別講演「ヘンリー・ジェイムズの「人種」認識:“Whiteness”の創出
―後期小説作品と旅行記『アメリカの風景』をめぐって」                  
講師:別府惠子(神戸女学院大学名誉教授)

『黄金の盃』(1904)の冒頭、アメリカン・ガール、マギーとの結婚を目前にひかえ、「古代ローマ」を想起させる「現代の」ロンドンを彷徨(さまよ)うイタリア貴族の末裔アメリゴ公爵は、ポーの『アーサー・ゴードン・ピム』の最後に現出する、「眩い光のカーテン」、「濃密な白い空気」を思い出す。ポーの作品では、大瀑布の裂け目に吸い込まれるピムのボートの前に、経帷子をまとった大男、肌の色が雪のように純白の “human figure”が立ち現れる。
トニ・モリスンは、Playing in the Dark: Whiteness and the Literary Imagination (1992)の執筆動機を、アメリカ文学研究により開かれた批評地理の地図を描く試み、丁度、「新世界の最初の地図が広い空間を切り開いたように」、と解説する。以来、「ブラックネス」でなく、「ホワイトネス」がアメリカ文学研究における話題となって、すでにひさしい。
 ヘンリー・ジェイムズの愛読者でもあるモリスンだが、『メイジ―の知ったこと』(1897)に登場する黒人女性に、会釈程度の言及さえない、と手厳しい。たしかに、モリスンのいう「アフリカニスト」「アフリカニズム」はジェイムズの想像世界の死角かもしれない。しかし、世紀転換期、新・旧ふたつの大陸に生き、作家活動をした「ザ・マスター」は「人種」認識 “race consciousness”に、ことのほか敏感であった。
そのヘンリー・ジェイムズ(1843-1916)の「人種」認識、モリスンのことばを借用すれば、“Americanness”について、ジェイムズ後期の小説と『アメリカの風景』(1907)をテキストに考えてみたい。

費用(当日会場で集めさせていただきます)

  フォーラム(参加費非会員のみ)一日につき500円、二日で1,000円(会員および学生          は無料)

  懇親会:4,000円、ランチョン:1,000

  申込後やむを得ずキャンセルされる場合、できるだけ早くお知らせください。

  懇親会、ランチョンの当日のキャンセルにつきましては、原則として100%のキャンセル料をいただきます。

E-メールでお申込みの場合は、必ず必要事項を明記の上、事務局(hdyamamoアットマーク(@に置き換えてください)lit.kobe-u.ac.jp へお申込みください









24回AALAフォーラム (AALA Forum 2016 in Kobe)
「ポストモダニズムとアジア系アメリカ文学」

(Postmodernism and Asian American Literature”)

 

日時:2016924日(土)、25日(日)

会場:神戸大学六甲台第2キャンパス(文理農キャンパス)

[シンポジウム、イヴニング・セッション、特別講演]
人文学研究科B1B132教室(視聴覚教室)

[懇親会・ランチョン]        生協食堂LANS Box 2

                     総合司会:山口知子(関西学院大学[]

第一日 924日(土)

13:00 ~13:30  受付                  

13:30~13:40   開会の挨拶        小林富久子(AALA代表:城西国際大学)

13:45~16:45   シンポジウム「ポストモダニズムとアジア系アメリカ文学」

                              司会:山本秀行(神戸大学)

「アジア系詩人による言語実験の評価について」                長畑明利(名古屋大学)

Yamashita1970年代―diasporainternmentを中心に」  牧野理英(日本大学)

「ヴェトナム系アメリカ文学とポストモダンの交差点」          麻生享志(早稲田大学)

17:30~19:00  夕食・懇親会                司会:松本ユキ(近畿大学) 

19:15~20:30  イヴニング・セッション(Evening Session)

“Transnational Collaboration in Asian American Multimedia Performance” 

講師:Dan Kwong (Associate Director, Great Leap;

Multimedia/Performance Artist)

                司会:村山瑞穂(愛知県立大学)

                ディスカッサント:山本秀行

 

第二日 925日 ()

9:30~11:00  特別講演「ドン・デリーロにおけるの〈死〉のデザイン

―オリエンタルな意匠をめぐって

                    講師:渡邉克昭(大阪大学教授)

司会:古木圭子(京都学園大学)

11:00~11:30  総会           司会:深井美智子(神戸女子大学[]

11:30~13:00  昼食会 (ランチョン)   司会:深井美智子

13:00~    閉会の辞                 桧原美恵(AALA前代表)

(シンポジウム概要)

司会:山本秀行(神戸大学)

アジア系アメリカ文学研究において、その「金字塔」とも言える著書Elaine Kim, Asian American Literature: An Introduction to the Writings and Their Social Context (l982)以降、審美的批評よりはむしろ社会文化的・政治的批評が支配的であった。しかしながら、アジア系アメリカ文学研究が学界の中で確たる地位を占めるようになってきた近年、アジア系アメリカ文学を審美的批評に「回帰」させる傾向も徐々に見られるようになってきた。たとえば、Dorothy Wang, Thinking Its Presence: Form, Race, and Subjectivity in Contemporary Asian American Poetry(2014)Andy Wu Clark, The Asian American Avant-Garde: Universalist Aspirations in Modernist Literature and Art (2015) などは、アジア系アメリカ文学テクストをこれまでのアジア系アメリカ文学研究ではあまり顧みられることがなかったモダニズム/ポストモダニズムという審美的概念を参照枠にして考察している点で注目に値する。こうした最近の研究動向も踏まえ、本シンポジウムは、第21AALA フォーラム(20139 月、神戸大学)のシンポジウム「アジア系アメリカ文学再読アメリカ文学研究のパースペクティヴから」をさらに推し進めて、アメリカ文学という大きな枠組の中においてアジア系アメリカ文学の相対化を図ろうとする試みである。本シンポジアムにおいては、こうしたポストモダニズムというuniversal”「審美的概念」をアジア系アメリカ文学テクストの批評における参照枠として使うことの「危険性」についても十分踏まえた上で、あえてそうすることにより到達可能な新たな“counter-universalな読みの「地平」を探求したい。このような方向性において、3人のシンポジストがそれぞれの専門・批評的立場から、多種多様なアジア系アメリカ文学テクストに挑み、アジア系アメリカ文学批評の再構築に向けての指針を示していただけるものと期待している。

 

(発表要旨)

・長畑明利(名古屋大学)「アジア系詩人による言語実験の評価について」

従来、アジア系アメリカ人による詩は、アジア系の経験や感情を記録・表明するテクストとして了解される傾向が強かったが、近年は言語実験を試みる詩人も注目されるようになった。この発表では、そうした革新的なアジア系詩人を対象とするアジア系研究者による研究を取り上げ、そこに見出される評価のあり方について、特に、言語実験と民族性の表現との関係について検討を試みる。

 

・牧野理英(日本大学)「Yamashita1970年代―diasporainternmentを中心に」

本発表では1970年代に時代設定あるいは執筆されたカレン・テイ・ヤマシタの作品 (“The Bath”; Brazil-Maru; I Hotel )を論ずる。ヤマシタのポストモダニズムの根幹はその文化人類学的な学術的背景にある。日系収容所の歴史とdiasporaという概念を中心に、彼女に影響を与えたアメリカ作家との関連性なども含めて70年代のヤマシタの足跡をたどる。

 

・麻生享志(早稲田大学)「ヴェトナム系アメリカ文学とポストモダンの交差点」

本発表では、Lan CaoViet Thanh NguyenBich Minh Nguyenらの作品を取り上げ、ヴェトナム系アメリカ文学をポストモダニスト的視点から分析する。とくに1.5世代作家が取り上げる文化の二重性と複合性の問題に配慮しつつ、トランスパシフィックという地政学的空間のなかでアップデートされる21世紀的なポストモダニティー(ポスト・ポストモダニティー?)のあり方を考察したい。

 

(イヴニング・セッション 講師紹介): Mr. Dan Kwong

Mr. Dan Kwong is an American performance artist, writer, teacher and visual artist. He has been presenting his solo performances since 1989, often drawing upon his own life experiences to explore personal, historical and social issues. He is of mixed Asian American heritage (Chinese American/Japanese American). His works intertwine storytelling, multimedia, dynamic physical movement, poetry, martial arts and music. Mr. Kwong is a graduate of the School of the Art Institute of Chicago. He has been an Artist with the multicultural performing arts organization Great Leap since 1990 and assumed the position of Associate Artistic Director in 2011 and a Resident Artist at the 18th Street Arts Center, in Santa Monica, California since 1992. Mr. Kwong's first book, From Inner Worlds to Outer Space: The Multimedia Performances of Dan Kwong, a collection of performance texts from 1989 to 2000, was published in 2004 (University of Michigan Press).

 

 

(要旨)特別講演「ドン・デリーロにおける〈死〉のデザイン―オリエンタルな意匠をめぐって」                   

講師:渡邉克昭(大阪大学教授)

ドン・デリーロ文学におけるアジア表象については、これまで一つの視座からまとまった議論が展開されることがほとんどなかったと言っても過言ではない。だが、デビュー作『アメリカーナ』(1971)以来、デリーロが描き続けてきた死のデザインには、アメリカ的想像力が畏怖する死の恐怖を相対化し、そこに重ね書きするかのようにオリエンタルな眼差しが要所に埋め込まれている。一例を挙げると、彼を一躍有名にした『ホワイト・ノイズ』(1985)の執筆にあたり、デリーロが、チベットの『死者の書』から大いなるインスピレーションを得ていることは比較的良く知られている。邦画、俳句、能など、日本文化への言及を通じて、作家は何を模索しようとしたのか。

 本講演では、デリーロの主要作品におけるアジア表象を多角的に考察することにより、拙著『楽園に死す―アメリカ的想像力と〈死〉のアポリア』の延長線上に彼のオリエンタルな意匠を位置づけ、本年5月に上梓された最新作『ゼロK(2016)へと至る彼の文学の軌跡を振り返ってみたい。

 

 

(特別講演講師 プロフィール)  渡邉克昭 先生

大阪大学言語文化研究科教授(言語社会専攻)。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。専門:ポストモダン・アメリカ文学・文化。

主要著書:『楽園に死す―アメリカ的想像力と〈死〉のアポリア』(大阪大学出版会、2016年)、『災害の物語学』(共著、世界思想社、2014年)、『アメリカン・ロード』(共著、英宝社、2013年)、『異相の時空間』(共著、英宝社、2011年)、『二○世紀アメリカ文学のポリティクス』、(共著、世界思想社、2010年)、『メディアと文学が表象するアメリカ』(共著、英宝社、2009年)、『アメリカ文学研究のニュー・フロンティア』(共著、南雲堂、2009年)、『神話のスパイラル』(共著、英宝社、2007年)、『二〇世紀アメリカ文学を学ぶ人のために』(共編著、世界思想社、2006年)、共和国の振り子』(共編著、英宝社、2003年)など。

 

費用(当日会場で集めさせていただきます)

  フォーラム(参加費非会員のみ)一日につき500円、二日で1,000円(学生は無料)

  懇親会:4,000円、ランチョン:1,000

  申込後やむを得ずキャンセルされる場合、できるだけ早くお知らせください。

  懇親会、ランチョンの当日のキャンセルにつきましては、原則として100%のキャンセル料をいただきます。


 
宿泊については、下記のホテル情報を参考にして各自でお手配ください。

宿泊情報

三宮ターミナルホテル(JR三ノ宮駅徒歩0分、078-291-0001

神戸東急イン(JR三ノ宮駅徒歩2分、078-291-0109

東横イン神戸三ノ宮2(JR三ノ宮駅徒歩5分、078-232-1045)、

アパホテル神戸三宮(JR三ノ宮駅徒歩3分、078-272-2111

グリーンヒルホテルアーバン(JR三ノ宮駅徒歩10分、078-222-1221)    等

 

参加申込締切日 :  2016831日(水)

申込書送付先  657-8501 神戸市灘区六甲台町1-1神戸大学人文学研究科

                            アジア系アメリカ文学研究会事務局
下記の申込書を記入の上、上記の住所に郵送いただくか、Fax(078-803-5543)でお送りいただいても結構です。E-メールでお申込みの場合は、必ず必要事項を明記の上、事務局(hdyamamo@lit.kobe-u.ac.jp)へお申込みください。

その他のお問い合わせ
事務局(078-803-5543hdyamamo@lit.kobe-u.ac.jp)まで。


23回 AALAフォーラム

「環境とアジア系アメリカ文学:ジェンダー、エスニシティの視点から

                         日時:2015919日(土)、20日(日)
                         場所:早稲田大学早稲田キャンパス3号館405教室

<プログラム>

                      総合司会:稲木妙子(共立女子大学)

第一日目:9月19日(土)                                                                    

130 150          受付
150 200          開会の挨拶                    小林冨久子(AALA代表、城西国際大学)
200 445          シンポジウム                        司会:麻生享志(早稲田大学)

『環境とアジア系アメリカ文学:ジェンダー、エスニシティの視点から』
   「解放の生態学─ジェラルド・ヴィゼナーの『ヒロシマ・ブギ』と自然環境」
                                余田真也(和光大学)
ルース・オゼキの作品における自然観と抵抗のかたちの変容
   ── All Over CreationA Tale for the Time Beingを中心に」   
                                深井美智子(神戸女子大学)
「物語空間における「チャイナタウン」
   ――キングストンの『チャイナタウンの女武者』を中心に」                                       
    
                                   吉田美津(松山大学)

(途中コーヒー・ブレイクあり)

505 630          懇親会(於Bistro Atton          司会:牧野理英(日本大学)
700 830          夕べの集い                         司会:寺澤由紀子(東京都市大学)
        "Stories from Tohoku" Dianne FukamiEli Olson監督、2014年)上映          

                                                                   
第二日目:9月20日(日)

930 1130         特別講演 

      講師 伊藤詔子(エコクリティシズム研究学会代表、 広島大学名誉教授)
     「ヒロシマと『HIROSHIMA <Trinity Saga>構築にむけて」

                                                            司会:河原崎やす子(岐阜聖徳学園大学)

1130 1200      総会                        司会:深井美智子(神戸女子大学)
1200 120        ランチョン                   司会:原恵理子(東京家政大学)
 120  130        閉会の辞                  桧原美恵 (京都女子大学)

 

費用(当日会場で集めさせていただきます)

Ø  フォーラム参加費

会員:一日につき1,000円(学生500円)、二日で2,000円(学生1,000円)
  非会員:一日につき1,500円(学生1,000円)、二日で2,500円(学生1,200円)
  懇親会:5,000円、ランチョン:1,000

Ø  全日程参加の会員(参加費、懇親会、ランチョン)の合計は8,000円になります。
Ø  部分参加希望の方は、参加項目別の費用の合計となります。

キャンセル

Ø  申込後やむを得ずキャンセルされる場合、できるだけ早く下記担当者にお知らせください。
Ø  懇親会、ランチョンにつきましては、原則として、フォーラム3日前から前々日までは費用の50%、前日以降は100%のキャンセル料をいただきます。

参加申込方法・締切日

Ø  フォーラムに参加される方は、2015825日(火)までにメールにて下記担当者までお申し込みください。お申し込みの方には、プログラムおよび会場の地図など詳しいご案内を後日お送りします。

担当者:寺澤由紀子 yterazawa320アットマークybb.ne.jp  (アドレス内のアットマークを @ に                                        置き換えてください)

Ø  お申し込みの際には、以下の項目についてお知らせ下さい。

     お名前
     ご住所
     電話/FAX
     E-mail
     参加されるプログラム(以下からお知らせください)

9 19日     シンポジウム   懇親会   夕べの集い 

920日      講演   総会   ランチョン

(その他、ご意見、ご要望等がありましたら、お知らせ下さい)

 

 






AALA 25th International Forum Program.(プログラムを見る)

AALA 25th International Forum Poster

AALA25 周年記念国際フォーラム

AALA 25th Anniversary International Forum

―“Asian American Literature and Global Issues”―

主催:アジア系アメリカ文学研究会

Organized by AALAAsian American Literature Association, Japan

後援:アメリカ研究振興会

Supported by The American Studies Foundation

日時(Date):2014 9 27 日(土)~ 28 日(日)September 27-28, 2014

会場(Venue):京都外国語大学(Kyoto University of Foreign Studies

9 号館941 会議室[ 懇親会のみ9 号館961 教室]

Conference Room 941Reception Dinner and LuncheonRoom 961])

総合司会(Forum Moderator):山本秀行 Hideyuki Yamamoto

 (神戸大学教授Professor, Kobe University

第一日Day One 9 27 日(土) September 27Sat.) 

◇受付(Registration):1240 1320

◇開会の辞(Opening Speech):1320 1330 

 小林富久子 Fukuko Kobayashi

  ( アジア系アメリカ文学研究会代表President of AALA 城西国際大学教授Professor, Josai

International University

◇基調講演(Keynote Lecture):13301700

 題目(Title):“Acts of War, Arts of Peace

 講師(Keynote Lecturer): Stephen H. Sumida

 (ワシントン大学教授Professor, University of Washington

 司会(Moderator): 古木圭子Keiko Furuki

 (京都学園大学教授 Professor, Kyoto Gakuen University

 ディスカッサント( Discussants): 牧野理英Rie Makino

 (日本大学准教授 Associate Professor, Nihon University

加瀬保子Yasuko Kase

 ( 琉球大学准教授Associate Professor, University of the

Ryukyus

◇懇親会(Reception Dinner):1730 1900

 司会(MC): 荘中孝之 Takayuki Shonaka

 ( 京都外国語短期大学准教授 Associate Professor, Kyoto Junior College of

Foreign Studies

2

◇イヴニング・セッション(Evening Session):19102040

 “International Workshop for Young Scholars

 発表(Presentations):

  松本ユキ Yuki Matsumoto

   (羽衣国際大学講師Lecturer, Hagoromo University of International Studies

   “Rethinking Early Asian American Literature

  小坂恵理子 Eliko Kosaka

   (法政大学講師 Lecturer, Hosei University

    “What it Means to Write Japanese American War Narratives: An Examination of Toyoko

Yamazakis futatsu no sokoku1980/Two Homelands2008)”

  司会(Chair): 中地幸 Sachi Nakachi

 (都留文科大学教授 Professor, Tsuru University

第二日Day Two 9 28 日(日) September 28Sun.

◇国際シンポジウム(International Symposium):9001200

 ―“Asian American Literature and Global Issues”―

 講師(Panelists):

  Cheng Lok Chua

   ( カリフォルニア大学フレズノ校名誉教授Professor Emeritus, California State University,

Fresno

   “Witnessing American Colonialism Abroad and At HomeCarlos Bulosan and Lawson Inada

  Nathaniel Preston

   (立命館大学准教授Associate Professor, Ritsumeikan University

   “Pir NetworksBorders and Transcendence in the Fiction of Jhumpa Lahiri

  新田啓子 Keiko Nitta

   (立教大学教授 Professor, Rikkyo University

   “ Ethical GlobalityTracing the Theme of Reconciliation in the Age of theTransnational Turn’”

  松永京子 Kyoko Matsunaga

   (神戸市外国語大学准教授 Associate Professor, Kobe City University of Foreign Studies

   “Before and After the QuakeRuth L. Ozekis Global Narrative in the Nuclear Age

 司会(Chair): 小林富久子 Fukuko Kobayashi

 コメンテイター( Commentator):Stephen H Sumida

◇閉会の辞(Closing Remarks): 1200 1210

 元山千歳Chitoshi Motoyama

  (京都外国語大学教授Professor, Kyoto University of Foreign Studies

◇総会(General Meeting): 1210 1230

 司会(Chair): 山口知子 Tomoko Yamaguchi

 (関西学院大学講師 Lecturer, Kwansei Gakuin University

◇ランチョン(Luncheon): 1230 1330

 司会(MC): 深井美智子 Michiko Fukai

 (神戸女子大学講師Lecturer, Kobe Womens University

梗概(Abstracts

〈基調講演Keynote Lecture

Stephen H. Sumida, Acts of War, Arts of Peace

The theme of global issuesfor this twenty-fifth anniversary forum of AALA parallels the rise ofthree major works by Hawaiis Asian American writers. Each is based on a war far from the Hawaii settingscommon to most literature of Hawaii until now. The first is Comfort Woman (1997) by Nora Okja Keller. The second is Juliet S. Konos Anshū (2010). The third is The Nanjing Massacre: Poems (2012) by WingTek Lum. In these works the writers take bold steps beyond the genre of the first-person, naïve narrator thatthough fictive has been based on personal experience. Wing Tek Lum observed recently that a move awayfrom personal experienceand identitymay be motivated by the writers’ “growing too oldto be anxious

still about who they are, personally. From the personal, into the global, the writers enter the wars that scarand kill their characters and question the possibilities of peace coming out of any wars. In trying to speakof the three works as arts of peace,I will cite other sources for thoughts and meditations on this subject, though my sources are eclectic, even random, in the face of the global scale of the AALA theme.

〈イヴニング・セッションEvening Session

Yuki Matsumoto, Rethinking Early Asian American Literature

Early Asian American literatures have challenged and shifted the boundaries of Asian America through exposing the colonial context both domestically and transnationally. I would like to explore culturally and socially articulated literary formations projected on multiple borders through rethinking early Asian American texts from contemporary points of view.

Eliko Kosaka, What it Means to Write Japanese American War Narratives: An Examination of Toyoko Yamazakis futatsu no sokoku (1980)/Two Homelands (2008)

In this paper, I examine Yamazaki Toyokos posthumous novel, Futatsu no sokoku which was

originally published in Shukan Shincho magazine from June 26, 1980 to August 11, 1983, the Englishtranslation, Two Homelands, appearing almost three decades later in 2008. In doing so, I hope to reveala multi-layered Japanese representation of Japanese Americans that can be both resonant and dissonant with its North American counterparts. This allows us to reconsider the predominance of issues concerning authenticityand the significance of memoryin Asian American literature. Dislodging the notion of internment narratives as being linked to something merely autobiographical may allow for alternative ways of understanding how war narratives may be mediated and manipulated within a different socio-political context.

〈国際シンポジウム International Symposium

Cheng Lok Chua, Witnessing American Colonialism Abroad and At Home: Carlos Bulosan and

Lawson Inada

This paper purports to revisit selected writings by the Asian American authors Carlos Bulosan and Lawson Fusao Inada to examine them through a postcolonial lens. Carlos Bulosan, a Filipino, bears witness as a native of the only Asian country to have been a classic colony of the U.S. (exceptionalism notwithstanding). Of his oeuvre, his personal history,America is in the Heart, will be central to our discussion. Lawson Inada, a native-born American, bears witness to the World War II internment of Japanese Americans, one of the most egregious manifestations of internal colonialismexercised by the U.S. against Asian Americans. Inadas book of poems, Legends from Camp, will be central to our discussion. The postcolonial matter of both central texts will be discussed in conjunction with their authorscommon employment of the bildungsroman form in unfolding their dialectic of self-fashioning/ individuation.

Nathaniel Preston, Pir Networks: Borders and Transcendence in the Fiction of Jhumpa Lahiri

Lines of demarcation̶particularly those signifying ownership of territory or resources̶often

become the locus of global conflict. In another sense, we frequently rely on ideological boundaries to categorize others or to determine how we will respond to them, and these schisms can translate into internal conflict for people whose ethnicity embraces multiple ideologies or nationalities. Scholars have noted how the novelist Jhumpa Lahiri depicts characters struggling to understand and live with this kind of hybrid identity as American people of Indian origin. Yet borders are not everything. Lahiris fiction complements her recognition of inner and outer boundaries by evoking a mutuality that can dissolve barriers to human togetherness. In particular, her story When Mr. Pirzada Came to Dinedoes so by associating its characters

with the cults of Sufi pirs, creating a transcendent space which integrates the suppositiously exclusive categories of Bangladeshi/Indian and Hindu/Muslim.

Keiko Nitta, Ethical Globality: Tracing the Theme of Reconciliation in the Age of the Transnational Turn’”

Global issues,even ones seemingly particular to the present day, generally hide the complex

processes of formation in their historical substrata. They are usually recurrent phenomena arising again and again in uncannily various guises from a certain unresolved or asymmetrically remembered injustice. Since they tend to accompany the ghostly return of traumatic events, their temporality cannot help but be spectral in which the past reasserts itself. In light of this assumption, the concept of the global deterritorializes the burden of history to open up a possibility to authenticate a non-provincial responsibility to the past. Contemplating on the global in terms of Asian American literature̶to a greater extent since the so-calle transnational turn̶seems to embody a way to participate in this search for, so to speak, ethical globality. In this presentation, I will read several stories from Zainichi Korean as well as Korean literatures, which respectively shed original light on the theme of reconciliation. This is a vision indeed many Asian American authors have anticipated in an extension of their narratives of violence. By my comparativist attempt, Iultimately intend to illuminate a potential vein in the transnational approach to the body of literature.

Kyoko Matsunaga,Before and After the Quake: Ruth L. Ozekis Global Narrative in the Nuclear Age

The Great Tohoku Earthquake and tsunami on March 11, 2011, followed by the Fukushima Daiichi Nuclear disaster, have had tremendous impact upon Japanese writers. But it is not only Japanese writers whose writing and words have been influenced by this incident. Across the Pacific, Ruth L. Ozeki (an American-born writer of Japanese and European decent with a dual US/Canadian citizenship) was completing her third novel when the disaster took place. These events in Japan changed Ozekis vision for her novel. After 3.11 she decided to significantly revise what she had written, and she published A Tale for the Time Being on March 11, 2013--exactly two years after the quake. Ozeki explores global issues involving the environment, media, and technology in this narrative that spans space and time. In this paper,

I would like to illustrate the global impact of 3.11, particularly how Ozeki has responded to it and woven it into other historical events such as Japanese kamikaze attacks during WWII and the September 11, 2001 terrorist attacks in the United States._

 

プログラム 第21回AALAフォーラム
「アジア系アメリカ文学再読―アメリカ文学研究のパースペクティヴから

                            in English
日時:2013年9月21日(土)、22日(日)
会場:神戸大学六甲台第2キャンパス(文理農キャンパス)
       [シンポジウム、イヴニング・セッション、特別講演]
                        人文学研究科B棟1階B132教室
       [懇親会・ランチョン]            生協食堂LANS Box 2階

                     総合司会:山口知子(関西学院大学[非])
第一日 9月21日(土)
1:00 ~1:30 受付                  
1:30~1:40 開会の挨拶         小林富久子(AALA代表:早稲田大学)
1:45~4:45 シンポジウム「アジア系アメリカ文学再読―アメリカ文学研究のパースペクティヴから」
                      司会:山本秀行 (神戸大学)
     「戦争/ナショナリズムとジェンダー/セクシュアリティ
          ―Chang-Rae Lee, William Faulkner, Nora Okja Keller, Toni Morrison」 
                          山下昇(相愛大学)
     「二つの文革とアメリカの影―イーユン・リー、ハ・ジン、ディアスポラ」
                          塚田幸光(関西学院大学)
     「アジア系アメリカ文学」とは何か?」   杉山直子 (日本女子大学)
                  ディスカッサント:村山瑞穂(愛知県立大学)
4:45-5:15 Q&A
5:30~7:00 夕食・懇親会       司会:古木圭子(京都学園大学) 
7:15~8:30 イヴニング・セッション: 
     "Thinking about Japanese Literature through Brasil Nikkei Bungaku"
                  講師: Ted Mack (University of Washington)
                   司会:沖野真理香(高知高専)

第二日 9月22日 (日)
9:30~11:00  特別講演「米比戦争と反帝国主義連盟の作家たち―トウェイン、ハウエルズ、マスターズ」
                   講師:大井浩二(関西学院大学名誉教授)
                   司会:小林富久子
11:00~11:30 総会           司会:深井美智子(神戸女子大学[非])
11:30~13:00 昼食会 (ランチョン)  司会:深井美智子
13:00~13:10閉会の辞         植木照代(神戸女子大学名誉教授)

(趣旨説明)
シンポジウム「アジア系アメリカ文学再読―アメリカ文学研究のパースペクティヴから」
                          司会:山本秀行(神戸大学)
近年、学術研究の対象としての地位を確立したアジア系アメリカ文学だが、それゆえに、<アジア系アメリカ文学研究>という独自の枠組の中で研究されることが多くなってきた。また、AALAにおいても、創設当初は主としてアメリカ文学のcanonを研究していた者たちが、様々な経緯や理由からアジア系アメリカ文学の研究に乗り出したケースが多かったが、近年、国内外の大学で従来のアメリカ文学研究のみならず、アメリカ研究、エスニック・スタディーズ、カルチュラル・スタディーズ、移民研究など様々な学域・学問分野でアジア系アメリカ文学を専門に研究し始めた若手研究者も増えてきた。これは、<アジア系アメリカ文学>という研究ジャンルの成熟と捉えることができる一方、<アジア系アメリカ文学研究>と<アメリカ文学研究>の間に生じつつある乖離を表しているとも言える。本シンポジウムは、AALA創設25周年を来年に控え、これまでのアジア系アメリカ文学研究の推移を振り返りつつ、アジア系アメリカ文学をアメリカ文学研究のパースペクティヴから再読しようという試みである。司会者による趣旨説明と問題提起の後、3人のパネリストが、以下で記すようなマクロ/ミクロの視点から、アジア系アメリカ文学の再読に取り組む。もちろん、アジア系アメリカ文学とcanonicalなアメリカ文学の影響関係を探求するのみならず、そうすることの有効性/問題点などについても考えてみたい。また、ディスカッサントおよびフロアを交えたディスカッションを通して、今後、我々がアジア系アメリカ文学を研究・教育にどのように取り組んでいくべきかという方向性についても考察を深めていけたら幸いである。

(発表要旨)
「戦争/ナショナリズムとジェンダー/セクシュアリティ
―Chang-Rae Lee, William Faulkner, Nora Okja Keller, Toni Morrison」 
山下昇(相愛大学)
コリアン・アメリカン男性作家Chang-Rae LeeのA Gesture Life(1999)、The Surrendered(2010)が、同じコリアン・アメリカンの女性作家Nora Okja KellerのComfort Woman(1997)、Fox Girl(2002)と同様の主題を扱っていることは一読すれば明らかである。戦争、ナショナリズム、「従軍慰安婦」(軍隊性奴隷)、売春などのテーマを取り上げながらも、両作家の手法と態度は異なっており、別の効果を産み出している。これは20世紀前半の白人男性作家William Faulknerと、20世紀後半および現在も活躍しているアフリカ系女性作家Toni Morrisonが、同じ奴隷制の問題を取り上げていながらも、異なったアプローチによって別の効果を産み出していることに通底している。時代と民族性を超えて共有されるジェンダー的特性、ジェンダー的特性を超えて共有される民族的(国家的)主題について、これら4人の作家の作品を通して検討してみる。

「二つの文革とアメリカの影―イーユン・リー、ハ・ジン、ディアスポラ」
                            塚田幸光(関西学院大学)
チャイニーズ・ディアスポラは、「文革」を幻視する。天安門事件という国家的トラウマの果て、アメリカへと政治的亡命を果たした二人の作家ハ・ジンとイーユン・リーは、如何にアメリカの「影」を引き受け、中国という記憶/想像力に対峙するのか。「文革」をキーワードとすれば、ハ・ジン『狂気』とイーユン・リー『さすらう者たち』は共鳴し、それらは共同体の記憶を映し出すナラティヴとなる。中国から遠く離れた場所で、記憶/過去を追体験すること。それは、クエンティンが南部を想起する事に似て、愛憎とトラウマのルーツ探しとなる。例えば、『狂気』の老教授と弟子の大学院生の語りとは、フォークナー『アブサロム、アブサロム!』とアナロジカルに結びつくだろう。では、もう一つの「文革」はどうだろうか。『さすらう者たち』の身体凌辱、そして短編「不滅」の性器切断は、ヘミングウェイ文学のアリュージョンであり、逆接的なマチズモを暴く。二人のディアスポラ作家は、「文革」を描くことで、二人のアメリカ作家の文学を継承するのだ。本発表では、ハ・ジンとイーユン・リーのアメリカの「影」を検証し、そこにフォークナーとヘミングウェイの残響を見る。

「「アジア系アメリカ文学」とは何か?」       杉山直子 (日本女子大学)
「アフリカ系アメリカ文学」というカテゴリーは過去のような正当性を失ったのではないか、――こう問いかける批評書『アフリカ系アメリカ文学とは何だったのか?』(著者ケネス・W・ワレン)が2010年出版され、大きな反響を呼んだ。アフリカ系アメリカ文学と歴史的、社会的背景は異なるが、「アジア系アメリカ文学」というカテゴリーも、その定義や正当性については作家・批評家による自己検証や変革が繰り返されてきている。「惑星思考」(ガヤトリ・スピヴァック)「世界文学」(ワイ・チー・リーモック)といった、エスニシティの枠組を積極的に解体するかのような概念が提唱される中、「アジア系アメリカ文学」というカテゴリーはアメリカ文学研究の中でどのように正当性を持ち、また有効であり得るのか。主にマキシーン・ホン・キングストンの諸作品を例にとり考察する。


(イヴニング・セッション 講師紹介):
Dr. Ted Mack (Associate Professor of Japanese, University of Washington)
PhD (in Japanese) at Harvard University.
Research Interests:
Modern Japanese-language prose and criticism; art in capitalist marketplaces; the flow of literary works throughout the larger Japanese linguistic community; the function of power in the literary field; and theories of diaspora and heterogeneity, particularly as they challenge culturalist concepts of national identity.
Publications:
Editor, Nihongo tokuhon (reproduction of the textbook series produced in California from 1924-30), 16 vols., forthcoming from Bunsei Shoin, Tokyo.
Editor, Nihongo tokuhon (reproduction of the textbook series produced in Seattle from 1920-38), 28 vols. (Tokyo: Bunsei Shoin, 2012).
*Manufacturing Modern Japanese Literature: Publishing, Prizes, and the Ascription of Literary Value (Durham: Duke University Press, 2010). 320 pp.
Co-editor (with Paul S. Atkins and Davinder L. Bhowmik), Landscapes Imagined and Remembered, Proceedings of the Association for Japanese Literary Studies, vol. 6, 2005. 215 pp.


(要旨)特別講演「米比戦争と反帝国主義連盟の作家たち
―トウェイン、ハウエルズ、マスターズ」
                   講師:大井浩二(関西学院大学名誉教授)
1898年4月に始まった米西戦争(Spanish-American War)に勝利して、フィリピン諸島をスペインから2,000万ドルで譲り受けたアメリカ合衆国は、その年の6 月にスペインからの独立を宣言していたフィリピン共和国を認めようとせず、1899年2月に米比戦争(Philippine-American War)が勃発した。1902年7月4日にセオドア・ローズヴェルト大統領が戦争の終結を宣言してからも、圧倒的に優勢なアメリカ軍に対するゲリラ戦は1913年まで継続し、フィリピン軍の戦死者は16,000人、一般人の犠牲者は250,000人から1,000,000人に及んだと言われる。他方、1898年11月にはジョン・デューイ、ウィリアム・ジェイムズ、アンドルー・カーネギー、ジェイン・アダムズら数多くの文化人や著名人がフィリピン併合に反対する反帝国主義連盟(Anti-Imperialist League)をボストンで立ち上げていたが、その有力なメンバーとして名前を連ねていた『ハックルベリー・フィンの冒険』で知られる国民的作家マーク・トウェイン(1835-1910)、彼の親友でアメリカン・リアリズムを代表する小説家ウィリアム・ディーン・ハウエルズ(1837-1920)、『スプーンリヴァー詞花集』の詩人として記憶されているエドガー・リー・マスターズ(?1868-1950)は、米比戦争に対してどのような反応を示していただろうか。この3人の主要な文学者が書き残した作品のいくつかによって具体的に検討してみたい。          

ご案内
フォーラム参加費(当日会場で集めさせていただきます):
会員:一日につき1,000円(学生500円)、二日で2,000円(学生1,000円)
非会員:一日につき1,500円(学生750円)、二日で3,000円(学生1,500円)
懇親会:4,000円、ランチョン:1,000円
※全日程参加の会員(参加費、懇親会、ランチョン)の参加費7,000円になります。
※部分参加希望の方は、参加項目別の費用の合計を当日お支払いください。
キャンセル:
申込後やむを得ずキャンセルされる場合、できるだけ早く下記にお知らせください。懇親会、ランチョンの当日のキャンセルにつきましては、原則として100%のキャンセル料をいただきます。

参加申込締切日 2013年7 月31日(水)
必ず必要事項を明記の上、事務局(hdyamamoアットマークlit.kobe-u.ac.jp)(アットマークは@に変換してください)へお申込みください。その他のお問い合わせも、事務局(電話:078-803-5543、上記のEメールアドレス)にお願いします。
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第21回AALAフォーラム 参加申込書

お名前:
ご住所:
電話/FAX:
E-mail:
<参加されるものを○で囲んで下さい>
9 月21日(土): フォーラム   懇親会   イヴニング・セッション   
9月22日(日):  講演      総会    ランチョン
(ご意見、ご要望等がありましたら、お知らせください)














第20回AALAフォーラム
「日系文学研究の広がりゆく地平」

                          in English
日時:2012年9月15日(土)、16日(日)
会場:(シンポジウム・講演会)松山大学 東本館7階 会議室
    (懇親会・夕べの集い):松山全日空ホテル「プロヴァンスバー」

プログラム
                     総合司会:前田一平(鳴門教育大学)

第一日 9月15日(土)
 1:00 ー1:30 受付                  
 1:30 ー1:40 開会の挨拶                桧原美恵(AALA代表)
 1:45 ー4:45 シンポジウム 「日系文学研究の広がりゆく地平」
                      司会 吉田美津 (松山大学)
              「長崎から世界へ―カズオ・イシグロの日本性と無国籍性」 
                        荘中孝之(京都外国語大学)
              “Jose Watanabe and Nikkei Literature in Peru:
                     A Cultural and Literary Syncretism”
                        Randy Muth (畿央大学)
              “At Home with the Noguchi Family”        
                        Edward Marx (愛媛大学) 
(3:15ー3:30 コーヒーブレイク)

 5:30ー7:00 夕食・懇親会 (松山全日空ホテル)
                       司会:村山瑞穂 (愛知県立大学)
 7:15ー8:30 夕べの集い: 「郷愁のシアトル日本町―『あの日、パナマホテルで』を翻訳して」  
                           前田一平 
                       司会:山本秀行(神戸大学)
第二日 9月16日 (日)
 9:30ー11:00  特別講演 (松山大学 東本館7階 会議室)
             「トシオ・モリ文学とその時空の背景幕」
                          講師: 田中久男(福山大学教授)
                      司会:桧原美恵

11:00ー11:30 総会              司会:山口知子(関西学院大学非常勤講師)
11:30ー13:30 昼食会 (ランチョン)     司会:深井美智子(神戸女子大学非常勤講師)
13:30~  閉会の辞               吉田美津

費用(当日会場で集めさせていただきます)

● フォーラム参加費
会員:一日につき1,000円(学生500円)、二日で2,000円(学生1,000円)
非会員:一日につき1,500円(学生1,000円)、二日で2,500円(学生1,200円)
懇親会:6,000円(於 松山全日空ホテル)、ランチョン:1,200円
● 全日程参加の会員(参加費、懇親会、ランチョン)の参加費9,200円になります。
● 部分参加希望の方は、参加項目別の費用の合計を当日お支払いください。

キャンセル

● 申込後やむを得ずキャンセルされる場合、できるだけ早く下記にお知らせください。
● 懇親会、ランチョンにつきましては、原則として、フォーラム3日前から前々日までは費用の50%、前日以降は100%のキャンセル料をいただきます。


お申し込み、お問い合わせはアジア系アメリカ文学研究会事務局までお願いします。
このHPの[mail to]からお願いします。











          


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