要旨2

要旨2

Effective Physical Therapy for Chronic Obstructive Pulmonary Disease. 
Pilot Study of Exercise in Hot Spring Water

 「慢性閉塞性肺疾患に対する有用な理学療法:温泉浴訓練による予備研究」

American Journal of Physical Medicine and Rehabilitation
76:204-7, 1997

 病状の安定した慢性閉塞性肺疾患22例が運動浴槽で水中呼気法による呼吸訓練をおこなった。軽い準備運動の後、38ºCの湯を満たした深さ120cmの運動浴槽に立位で頚部まで浸かる。次に鼻から息を深く吸い込み、軽い中腰姿勢となり口と鼻を水面下3-5cmまで沈めて口から水中にゆっくりと息を吐き出していく(下図)。この呼吸法を1日30分間繰り返し、週6日間、2月間続けた。この2月間の呼吸訓練プログラムの前後で呼吸機能検査、動脈血液ガス分析を行なった。
           
 水中呼気訓練法により1秒率(深く息を吸い込んだ後、最初の1秒間で努力して吐き出せる息の量)は増加し、動脈血の二酸化炭素分圧(濃度)は低下した。また最大呼気流速と動脈血の酸素分圧(濃度)は増加する傾向がみられた。呼吸困難の程度や生活の質(QOL)にも改善がみられた。

 私達の考案した水中呼気法は慢性閉塞性肺疾患(肺気腫、慢性気管支炎、慢性喘息)の呼吸リハビリとして有用と考えられた。呼吸機能や動脈血液ガスの改善は静水圧による腹腔内の圧上昇、横隔膜の挙上、解剖学的死腔(気道でガス交換に関与していない部分)の減少、静脈還流の増大、心拍出量の増加、水中呼気による気道内圧の上昇などによることが示唆された。

                

    注意:この要旨は医学論文をあまり読んだことのない方のために、詳細を
     かなり省略して内容をわかりやすくまとめたものです。正確な内容
     を知りたい方は上記文献の原文をご一読下さるようお願いします。

 

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