| 「奥の細道」の旅 |
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江戸時代の俳聖松尾芭蕉は、伊賀の武士出身といわれ、さび・しおり・細みで示される幽玄閑寂の蕉風俳諧を確立しました。その、生涯は日本各地を旅して、名所旧跡を回り、歌枕を巡り、様々な人とまじわっています。それは、「笈の小文」「更級紀行」「野ざらし紀行」などの書物に著されていますが、最も有名なのは晩年の「奥の細道」の旅です。そして、最後に西へ向かって旅立ち、大阪の南御堂で門人に囲まれ息を引き取ったと伝えられています。まさに旅に生き、旅に死するの境地で、辞世の句も『旅に病んで 夢は枯れ野を かけ廻る』というものでした。
「奥の細道」は、最近芭蕉の自筆本が発見されて話題になっています。この旅は、元禄2年(1689)の3月27日(陽暦では5月16日)に深川芭蕉庵を愛弟子の河合曾良一人を連れて出立し、東北・北陸地方を回りながら、弟子を訪ね、歌枕を巡って歩いたものでした。9月6日(陽暦では10月18日)に大垣から伊勢へ旅立つところで、結びになっていますが、日数150日、旅程600里に及ぶ大旅行でした。私も、その跡をたどって何度か旅したことがありますが、各所に句碑が立てられ、史蹟として保存されている所も多く、いにしえの芭蕉の旅をしのぶことができます。
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| 日光東照宮 | 松島 | 永平寺 |
私は、学生時代から奥の細道を巡る旅に何度か出ていますが、その中で特に心に残った所を、順に5つ紹介します。
その1は、平泉(岩手県平泉町)です。奥の細道の旅はそれまでも義経を忍ぶ場所に立ち寄っていますが、終焉の地である高館に至って絶唱しています。また、中尊寺には、芭蕉も見学した国宝に指定されている金色堂が残されています。
『夏草や 兵どもが 夢の跡』 『五月雨の 降りのこしてや 光堂』
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| 平泉中尊寺の金色堂(岩手県) | 高館の義経堂 |
その2は、堺田の封人の家(山形県最上町)です。芭蕉が奥の細道の旅で宿泊した中で、唯一現存する民家(有路家)で、国の重要文化財に指定されています。一般公開されていて、内部を見学する事も出来、芭蕉が旅先で苦労した様子がしのばれます。庭には、ここで詠んだ有名な句碑も立っています。
『蚤虱 馬の尿する 枕もと』
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| 芭蕉の泊まった封人の家(山形県) | ||
その3は、立石寺(山形県山形市)です。別名山寺と呼ばれ、山上の堂塔への坂道はとてもきつく岩を登っていく感じですが、眺望は最高です。途中、句にちなんだ「せみ塚」があり、夏ならば、蝉しぐれが聞こえ芭蕉の境地がわかります。
『閑さや 岩にしみ入る 蝉の声』
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| 立石寺の開山堂(山形県山形市) | 立石寺のせみ塚 |
その4は、象潟(秋田県象潟町)です。芭蕉の旅した頃は松島と並び賞される裏日本の景勝地でした。その後、1804年(文化元)の地震で隆起し、島々は陸地と化してしまい、今では、水田の中の小山となっていますが、往時を忍ぶことができます。当時は、島にあって芭蕉が立ち寄った蚶満寺には、句碑が残されています。
『象潟や 雨に西施が ねぶの花』
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| 象潟の蚶満寺山門(秋田県) | 松尾芭蕉 | 蚶満寺の芭蕉句碑 |
その5は、大垣のむすびの地(岐阜県大垣市)です。芭蕉が奥の細道の旅を終えた場所で、芭蕉像や記念碑、蛤塚などのたくさんの句碑が立ち並んでいます。この水門川の舟町港から多くの門人に見送られて、谷木因らと共に伊勢に向かったのでした。舟町港跡には、住吉灯台、河岸、船などが残されていて往時を偲べますし、近くに、「奥の細道むすびの地記念館」もあり、見学できます。
『蛤の ふたみにわかれ 行く秋ぞ』
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| 奥の細道むすびの地(岐阜県大垣市) | 水門川の舟町港 |
| (番外編) | 温泉めぐりカルトクイズ(奥の細道の温泉)にチャレンジ |
| ◇奥の細道をゆく | 「奥の細道」を旅したい人は、その様子がよくわかります。芭蕉ファンは必見です。 |
| ◇関山中尊寺 | 「奥の細道」のクライマックス中尊寺の公式ホームページです。 |
| ◇山寺の歩き方 | 山寺観光協会の公式サイトで、山寺(立石寺)のことが、詳細に載っています。 |
| ◇芭蕉と大垣 | 「奥の細道」の結びの地である大垣市の芭蕉関連施設や句碑、遺跡などの詳しい解説があります。 |
| ◇奥の細道二人旅 | 「奥の細道」を夫婦で旅された方の丁寧な解説と紀行文です。 |
| ◇『おくの細道』データベース | 『おくの細道』のデータベースです。テキスト全文と注釈、芭蕉年表などがあります。 |
| ◇「おくのほそ道」を探訪しよう | 滋賀県長浜市立北中学校、広部先生が作ったものです。「奥の細道リンク集」が充実しています。 |
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