<民家めぐりのススメ>


☆民家の思い出

 田舎に行って、茅葺き屋根の古い民家を見ていると、なんだか懐かしい気分になった。なんてことがありませんでしたか。今では、そのような古民家にめぐり合うことはめっきり少なくなりました。しかし、以前の農村では村々に茅葺き屋根が連なり、独特の景観をつくっていました。それこそが、最も日本的な風景だとさえ言った人もいます。旅先で古い民家の前にたたずんで、脈々として続いてきた農村生活を思い起こしてみるのもたまにはいいのではないでしょうか。


☆民家について

 民家は農山村の住居として、その土地毎に工夫された、工法、間取り、材料で作られてきました。南部地方(岩手県)の曲家、北陸地方の中門造り、武蔵野(東京都、埼玉県)の兜造り、白川郷(岐阜県)の合掌造り、有明海沿岸(佐賀県他)のくど造りなど様々な形態のものが、その地方の農村の景観を形作ってきました。しかし、戦後農山村の過疎化が進み、新しい工法による、文化住宅やプレハブ住宅などが増えるなかで、古くからの民家は激減し、稀にしか見ることが出来なくなってしまいました。その中で、地方を代表する古民家を国の重要文化財に指定し、保存しようとする動きが出てきたことは喜ばしいことだと思います。でも、集落の中に一軒だけぽつりと古民家が残っているのも寂しい気がしますし、保存もたいへんです。そこで、そのような民家を集めた、屋外博物館が何箇所かに作られています。規模の大きなものは、札幌市郊外にある「北海道開拓の村」、川崎市にある「日本民家園」、豊中市にある「日本民家集落博物館」、高松市にある「四国村」などです、各地から集めた民家を一同に見ることが出来ます。一度訪ねてみてはいかがでしょうか。


五箇山(富山県)の合掌造り集落 田麦俣(山形県)の多層民家

☆私の好きな民家三題

豪雪地帯松之山(新潟県)の民家

 私は古い民家が好きで、色々な所へ行き、宿泊したこともあります。その中から私の好きな民家を三つご紹介しましょう。 

 その1は、白川郷(岐阜県)から五箇山(富山県)にかけて分布している合掌造りの民家で、最近世界遺産に登録されました。手を合わせた姿をしているのでこの名があります。大きな切妻屋根が特徴で、昔は数十人の家族が住んでいたとのことです。夏に宿泊したときも涼しくて、とても快適でした。囲炉裏で民謡「こきりこ」の調べを聴かせてもらったことも、とても印象に残っています。 

 その2は、南部地方(岩手県)に分布している曲家の民家です。寄せ棟づくりの屋根がカギ型に連なり、馬屋が母屋と一つになっているのが特徴です。冬は馬が寒かろうと家のなかに取り込んだと言われています。岩手県の遠野の民家で、老婆から聞いた昔話が今でも耳に残っています。 

 その3は、日本海側の豪雪地帯(新潟県、秋田県他)に多く見られる中門造りの民家です。雪の積もった冬に出入りがしやすいように、玄関部分を出っ張らせたものだと言われています。その部分が馬屋になっている場合が多いようです。新潟県の僻地の山村で過疎のために多くの民家が無人となり朽ち果てていたのが胸に刻まれています。 

 その外にも農村の生活を今に伝える民家が残されていると思います。旅先で見つけたら是非立ち寄ってみることをお勧めします。


☆伝統的民家に泊まる

 私が今までに泊まった民家の中から、印象に残ったものをいくつかご案内いたします。
(1) 兜造り多層民家 <田麦俣−山形県朝日村>


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