旅 と 詩

☆旅先で詩を口ずさむ

 旅をしていて、思わず詩を口ずさんでいたなんてことはありませんか。その情景が知っている詩とよくマッチしていると知らず知らずのうちに、思いが込み上げてきたなんてことが‥‥‥。私も時々そんな気持ちにさせられることがあります。自分が、島崎藤村や高村光太郎の気分になってその光景の中に身を置いてみるなんてどうですかね。     


☆旅と詩

 感動が詩を作ると言われています。詩人も旅先ですばらしい情景に出会った時に心奪われ、それが詩になるのではないでしょうか?私たちも詩に描かれた所に行くとなぜか心がさわぎます。その詩のすばらしさとともに、風景が心に刻み込まれるようになったらあなたも詩人になれるかもしれませんよ。さあ、旅に出て素晴らしい情景に出会ったら、あなたもなにか詩を書き留めてみませんか?すばらしい旅の思い出になりますよ!


小諸城跡の「千曲川旅情の歌」碑 阿蘇の草千里 二本松城跡の「智恵子抄」の碑

☆詩を巡る旅五題

 詩を口ずさむのに最適なところを5つ。 

 その1は、小諸市の小諸城跡(長野県)です。島崎藤村の「千曲川旅情の歌」の碑の前で城下をゆったりと流れる千曲川を眺めていると、「はるかなる古城のほとり雲白く遊子悲しむ‥‥」と詩の豊かな情景が彷彿としてきます。

 その2は、阿蘇の草千里(熊本県)です。山なみハイウェーを行くと緑の草原が広がり、牛馬が放牧されています。三好達治の「艸千里」「大阿蘇」の一節が頭に浮かんでくるほどのどかな情景が広がっていて、去りがたい気分にさせられます。

 その3は、二本松市の霞ヶ城跡(福島県)です。山城の中腹に高村光太郎の「智恵子抄」の中から『あれが阿多多羅山、あの光るのが阿武隈川』の二行が刻まれていて、その山と川を遠望することができます。豊かな詩情にひたることが‥‥。

 その4は、広島市の平和公園(広島県)です。ここには、原爆ドームや平和記念館などとともに、原爆に関するいくつもの碑がありますが、中でも、「原爆詩集」で『ちちをかえせ ははをかえせ としよりをかえせ こどもをかえせ』と叫んだ峠三吉の詩碑には心を打たされます。自らも原爆症のため、1953年に亡くなっています。

 その5は、柳川市の街並み(福岡県)です。ここは、北原白秋の生誕の地としても知られていますが、城下町の古い街並みを散策し、掘割を名物のどんこ船で巡ると、のどかな詩情に浸ることが出来ます。白秋の生家が残され、記念館が建てられていますが、近代日本の大詩人の足跡をたどることが出来るのです。
北原白秋の故郷柳川の堀割
原爆ドームと峠三吉の詩碑


<旅と詩人クイズ>

(1) 前橋生まれで、口語自由詩を完成させ、『月に吠える』『青猫』などで知られる詩人は?
(2) 東北の農村で理想に生き、病床で「雨ニモマケズ」の詩を残して亡くなったのは? 
(3) 金沢出身で、「叙情小曲集」を作り、犀川畔の「あんず」詩碑で知られる叙情詩人は?
(4) 仙台青葉城跡の碑に『春高楼の花の宴』と刻まれている「荒城の月」の作者は?
(5) 堺市生まれ、日露戦争出征の弟に「君死にたまふことなかれ」と歌った女性詩人は?

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