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■ 泥棒ってのは卑劣漢より、さらに卑劣ですよ、これが僕の信念なんです。 (ドミートリイ)
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「主な登場人物」から読むカラマーゾフの兄弟


文庫にはありませんが、全集には必ずと言っていい程、巻頭やしおりに「主な登場人物」または「あらすじ」というカラマーゾフの兄弟を説明している部分がありますよね。
――これが、読んでみると結構笑ってしまうものがありませんか?
読む前から、いきなりそれはないでしょう!と(笑) そのものずばりのネタバレだったりするのです。
ここでは、私が思わず笑ってしまった、その「主な登場人物」の内容をご紹介したいと思います。

《 参考文献 》
筑摩書房 世界文学大系36AB 小沼文彦訳
集英社 愛蔵版 / 世界文学全集19 江川卓訳
中央公論社 世界の文学17・18 池田健太郎訳 ※18は『第八篇 ミーチャ』〜
講談社 世界文学全集45・46 北垣信行訳 ※45・46の説明は同じ内容
講談社 世界文学全集19 北垣信行訳 ※「主な登場人物」は 世界文学全集45・46 と同じ内容
★ 思い切りネタバレな内容ですので、未読の方はご注意下さい。

    しおりの説明は面白い!    完全なるあらすじ    登場人物ごとに(まとめ)


 

しおりの説明は面白い!

 新潮文庫(原卓也 訳)、岩波文庫(米川正夫 訳)の次に私の手元に来たカラマーゾフの兄弟は、講談社の北垣信行訳の世界文学全集でした。挿絵は? 注解は? など、全体的に見ているうちに、しおりがはさんであることに気がつきました。「主な登場人物」 という説明が書いてあるしおりです。このしおりは上・下2冊とも同じ内容なのですが、最初に この部分が目に飛び込んできました。

スメルジャコーフ
フョードルの私生児の料理番。父殺しをイワンに自白して縊死する。

これから、じわじわと楽しんでいく 「だれがフョードルを殺したか?」 の部分があっさりと1行で書かれているではないですか(汗)! フョードルが誰かすら、殺されるのかすら、まだ読者は知らないのに。>いいの?

しかも 「イワンに自白して縊死する」 って、ここまで… すごいネタバレです。
昔って、案外あっさりしていたんだなぁ ≠ニ、漠然と思いました。

他の部分もよく見てみますと、ネタバレが一杯(笑い)

フョードル・パーヴロヴィチ・カラマーゾフ
一家の父。強欲で好色な成り上り地主。下男スメルジャコーフに撲殺される。

イワン
次男。西欧的合理主義を奉ずる無神論者。知的で頭のよい青年。自分に殺人幇助の嫌疑をいだき、そのため発狂する。

イリューシャ
退役二等大尉の息子。父のことでミーチャを恨むが、その後アリョーシャを慕いはじめる。病死する。

―― すごいな、というよりも ひどいな、という気分でした(笑い)

それから世界文学全集を入手した時は、真っ先に 「しおり」 か、巻頭の 「主な登場人物」 を確認するようになりました。小沼文彦訳の講談社 世界文学全集は、私が考えていたような、読者に優しい(?)一般的な説明で好感が持てました。

池田健太郎訳の中央公論社 世界の文学17・18。
上・下巻に分かれていて、下巻は 『第八篇 ミーチャ』 から (この時点では、フョードルはまだ殺されていません) となっているのですが。この下巻も北垣訳と同様です。

スメルジャコーフ
フョードルの私生児でカラマゾフ家の料理番。フョードル殺しの真犯人だが、癲癇の発作をよそおい犯行をくらます。

やはり、スメルジャコフの説明が光っていました。北垣訳の説明と組み合わせれば、完璧!

『 フョードルの私生児でカラマゾフ家の料理番。フョードル殺しの真犯人。癲癇の発作をよそおい犯行をくらますが、最後に 父殺しをイワンに自白して縊死する。 』

…など、どうでしょうか(笑い)?

江川卓訳の世界文学全集は 上手く説明がされていますが、女性の説明に関して少々辛口だと思います。

カチェーリーナ・イワーノヴナ
ドミートリイの婚約者の傲慢な令嬢。

グルーシェンカ(アグラフェーナ・アレクサンドロヴナ)
初恋の男に捨てられて、この町の老商人の囲い者となっている奔放な女。カラマーゾフ父子(ミーチャ)を手玉にとる。

ホフラコワ夫人
裕福な地主の未亡人。すこし調子の狂ったところのある婦人。

リーザ(リーズ)
ホフラコワ夫人の病身な我儘娘。アリョーシャとは相愛の幼友だち。

言いすぎなのでは…と思うのですが、あながち間違ってもいないのですよね(笑い)
カラマーゾフの女性たちは、個性が強く、決して完璧ではない…でも なぜか憎めない、そんな人が多いことを再確認しました。

―― 他にもまだまだ世界文学全集等の面白い説明があると思いますので、ぜひ楽しんでみてください。

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完全なるあらすじ

 ある日、我が家に再び 「カラマーゾフの兄弟T」 が届きました。北垣信行訳の講談社 世界文学全集19です。北垣訳は1種類 (講談社 世界文学全集45・46) あるのに…?
どうやら、私が間違えて通販をしてしまったようです (よく覚えていないのですが)。
表紙などの装丁は違っています。ひとまず、ぱらりとめくってみました。

ふふふ… (笑い)

―― やはり面白かったのは、「しおり」 でした!>まるで、これを読むために私の手元へやって来たかのようで。
「主な登場人物」 は世界文学全集45・46と一緒です。違うのは、その後ろに 『 カラマーゾフ兄弟 』 あらすじ が書いてあるということ。

これだけのスペースで、カラマーゾフの兄弟をここまで上手くまとめられるものなのか…!

私は感心しました。「5分で読める 世界文学のあらすじ」 というような本にそのまま載せても良いのではないかと思う位、要所要所がまんべんなく説明されています。
しかし逆に言いますと、これから読む人が (この本は上巻でしたので特に) ここまでのあらすじを読んでしまっても良いのだろうか…ということです。
確かに、 《あらすじ》…大体の筋 (デイリーコンサイス国語辞典 / 三省堂より) とはありますが(笑い)

 北垣訳は 「主な登場人物」 にも結末がずばりと書かれていましたので、話の流れを楽しむ…というよりも、登場人物のセリフやドストエフスキーの思想などの面を読者は楽しむ、考える、ということを想定されていたのかな と思いました。(大審問官、ゾシマ長老などの部分は書かれていませんし。)
でも 今、推理的要素のある作品に このようなあらすじを付けてしまうと、読者からクレームが来るのでは? (笑い) >それとも 有名な世界文学ですから、当時は内容を知っていて当たり前だったのでしょうか。

―― では、実際に読んで ご判断下さい。

講談社 世界文学全集19 (1968年発行) 北垣信行訳 …しおりより 全文引用
『 カラマーゾフ兄弟 』 あらすじ

 十九世紀の半ば過ぎ、ロシヤの田舎町に住む強欲で無信心で淫蕩な地主フョードル・カラマーゾフの家に父親にほうり出されてよそで育った三人の息子が帰郷する。先妻の子のドミートリイと、後妻の子のイワンとアレクセイである。なおそこには町の白痴の娘に生ました隠し子のスメルジャコーフが料理番として住みこんでいる。
 ドミートリイは自分の遺産を横領した父と、町の商人の妾グルーシェンカのことで張りあい、いいなずけカテリーナから送金を頼まれていた三千ルーブリを二度にわたってモークロエ村でグルーシェンカと遊んで使いはたし、彼女の愛情をかち得る。2度めの豪遊の直前、グルーシェンカを捜しに行ったドミートリイは父の家で下男グリゴーリイを誤ってなぐり倒して気絶させてしまう。かねて主人に深い恨みを抱いていたスメルジャコーフはイワンの「すべては許される」という虚無主義的な考えに惑わされて、その晩癲癇の発作を利用して主人を殺し、金を奪って、その罪を巧みにドミートリイに転嫁する。ドミートリイは恋が成就した瞬間に嫌疑を受けて逮捕され、裁判に付される。イワンはスメルジャコーフに教唆したという罪の意識から発狂する。発狂寸前に法廷に立った彼はスメルジャコーフにその前日自白させて取り戻した金を証拠に提出して兄を救おうと自分の教唆の罪を自白するが、被告に恨みを晴らしたいカテリーナの反証が物をいい、名弁護士の奮闘も空しく被告はシベリヤ流刑を言いわたされる。


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