1994年へ。 1996年へ。
-全鑑賞List-:日本映画/外国映画
      1. 2.(Mon)
  − TROIS COULEURS ROUGE(トルコロール・赤の愛) − LE CINEMA 2
    キェシロフスキ監督で、 3部作完結編なのに他は観ていないので、 比べられない。 色の  
  こだわり(当然だけど赤)、 イレーヌ・ジャコブのたたずまい、 眼差しが鮮烈。ラストでの
  展開の口ごもったタッチが静かに胸に迫る。 映像の赤の暖かみが記憶に残る。
1. 5.(Thu) − 居酒屋ゆうれい − シネマ・ロサ 舞台は横浜、 かづさ屋。 シーンの殆ど全てこの居酒屋のセットでの撮影、 何よりこれが いちばんのこだわり。 萩原健一、 室井滋、 山口智子の3主役は勿論、 常連客の一人ひとり が良い。 純和風でノスタルジック、 でも「いまでもここにある街角」として描いている。
1. 7.(Sat) − Marie (裸足のマリー) − シネマ・カリテ1 マリー・ジラン主演のロードムービーなんだけどシンプルに見えない所がフランス映画 という作り(本当はフランス・ベルギー・ポルトガルの合作)。 ある種ドキュメントといえ るカメラと人物との適度な距離感が良いのかも。
1. 8.(Sun) − ナチュラル・ウーマン − シャンテ・シネ1 PFFスペシャルその1。 にじむようなタイトルバックから独特のカットで魅せる。 でも脚本(原作)の世界は‘女の子’特有の世界で、 台詞もぎこちないが、だからこそ成立  しているようだ。 動きや視線のニュアンスだけで展開させる演出(編集)は良かった。
1. 14.(Sat) − SHORT CUTS − 恵比寿ガーデン・シネマ2 とにかく“パン屋”が観たかった。 このプロットがほぼ中心的な扱いだったので何より そこが嬉しい。 たっぷり3時間の複雑な内容なのに、 コンパクトさを感じる演出の妙。 カーヴァー文学への解釈が、当然ながら村上春樹の独自の世界観を反映・翻案している   軽やかで文学的な訳とは異なり強く滲む拭いきれない生活の毒がはやりアルトマン監督。
1. 16.(Mon) 東京兄妹 シャンテ・シネ1 これもPFFスペシャル。 こっちが本当、 観たかった。 徹底して地味な映像、 控え目な  演出、 何も起こらない独特の間。 地に足がついていながら意識は浮遊する。 119にその ままつながる「夢の中にある日常の景色」。 ・・・・って結局、 豆腐のことか。 市川準監督の独特の会話の間は、 肩の力が抜けた温もりを感じる。音楽の静謐な情景も  冬の夜の体温のよう。 − LE PARFUM D'YVONNE (イヴォンヌの香り) − シネスイッチ銀座 ルコント監督の最新作、 といっても他はまだ観ていない。 「フランス映画的恋愛」だし、 何しろ感性の映像と文学の世界なので、 あるがままに受け入れるしかない。 そして何も残 らない。 じゃあ、 観れて良かったと思う自分は何なんだ。 退廃は官能と道義なんである。
1. 24.(Tue) − KALIFORNIA − ブラッド・ピットは中々いい。 でも、 それ以上にジュリエット・ルイスの演技に心を奪  われてしまった。 最初の雨のカットでの緊張感が見事。 これって、 ロードムービーの範疇 に入るんだろうか。 ラストで何も残らない無意味さが妙味。 What's eating GILBERT GRAPE (ギルバート・グレイプ) 目黒シネマ ジョニー・デップは、 どうしても「エドワード」の印象が強烈すぎて、 しばらく観ていて 違和感があった。 終わってみればさすがデップ。 淋しげな眼差しはこの映画のためのもの。 この脚本は「北の国から」世界だ。 こんなジュリエット・ルイスも淡々と切なくて、 いい。 弟役の若手レオナルド・ディカプリオの刹那さもリアルで素晴らしい。
2. 15.(Wed) − 写楽 − ららぽーとセントラル2 フランキー堺の江戸弁。 佐野史郎の歌麿。 吉原のオープンセットは庶民の江戸文化の象  徴である。 いまや日本映画を代表しているかのような真田広之の「演技の華」が要点。  江戸っ子といえば鶴太郎を忘れてはいけない。 篠田監督は軽妙で正統、 粋である。 − MARY SHELLY'S FRANKENSTEIN − ららぽーとスカラ ケネス・ブラナーはやたらハイテンション、 対するデ・ニーロは驚くほど抑制していて、 感触は、 「アマデウス」のよう。 何しろトム・ハルスが出演しているし。 イアン・ホルムも 渋い。 「から騒ぎ」もこの作品もキャスティングが豪華、 そしてやけに動き回るカメラ。 観終えて印象に残るのはヨーロッパ産のゴツゴツした堅さ。 石畳みたいな作品。
2. 19.(Sun) − NATURAL BORN KILLERS − 京成スタリオン 刑務所長トミー・リー・ジョーンズは誰よりもキレていた。 存在自体がコミックである。 上品さとは対局の映像の洪水、 ザラついたフィルムが「アメリカ」を自嘲し沈み込む。 枯渇した点景、 ジュリエット・ルイスは全てを本能的に受容し、 浮遊している。 観終わって、 やたらと満腹感のあるオリバー・ストーン監督らしい毒に浮かれる作品。
3. 16.(Thu) − Forrest Gump − Let's シネパーク トム・ハンクスは勿論、 ゲイリー・シニーズとのアツいやりとりが何より印象深い。 羽根にダンスさせるなんてゼメキス監督らしい。 風通しの良い爽快な映像であり自然体の  ファンタジー。 全ての時代背景で必ず描かれている「死」のイメージまで淡い色彩。 ただこの脚本の素直さに、 展開としての意地悪さがもう少し欲しいと感じた。
3. 17.(Fri) − THE MASK − Let's シネパーク これぞ、 バカ。 ここまでの「痛快バカ映画」は嬉しい限り。 職人集団ILMの技術抜きに 考えられない映像処理。 そして賢いマイロ(犬)の名演に感動。 テンションの高さのみで誰  よりハマるジム・キャリーはマスクそのもの。 チャールズ・ラッセル監督は偉い。
3. 19.(Sun) − DISCLOSURE − ららぽーとセントラル1 何かと「逆セクハラ」の話題が優先されているが実際にテーマとなっている部分はもう  少し複雑な企業力学。 でもデミ・ムーアは泣きそしてマイケル・ダグラスは困っていると いう得意分野の演技がやはり印象に残る。 この作品でもILM製作の凝ったCGが活躍。
5. 8.(Sun) − Johnny Mnemonic(JM) − ららぽーとセントラル2 林海象の「ジパング」はそういえばこういうテンポだった。 何も知らないまま邪悪な混乱  に投げ出される男は村上春樹の「ハードボイルドワンダーランド」にも通ずる。 端正で鋭利 なキアヌと野性的なアイス・Tの表情の対比、 廃物アートな天上のイルカがサイバーだ。
6. 25.(Sun) − LEGENDS of the FALL − 第一次大戦、 インディアンとの交流、 禁酒法時代、 精神的外傷。 全体としては悲劇的要  素の飽和状態。 リバー・ランズ・スルー・イットでのブラッド・ピットを連想してしまう。 背景となる純粋で広大なアメリカ西部の(多分もう失われている)自然が美しい。 − BATMAN FOREVER − ららぽーとセントラル2 ジョエル・シュマッカーが新監督となり、 テイム・バートンは製作へ。 とにかく映像の 情報量が圧倒的。 夜のゴッサム市、 赤または青のライティング(得意の人工照明)が虚構  のアメリカンコミック世界にリアルな質感を演出している。   いや、 このハイテンションなキャスト陣(みんな楽しそう)にはクラクラする。
8. 3.(Thu) THE SHAWSHANK REDEMPTION(ショーシャンクの空に) ピカデリー2 なんて贅沢なんだ。 カール・ベーム指揮「フィガロの結婚」とは。 スティーブン・キング  原作、 フランク・ダラボン監督の脚本の力強さ、 そして樫の木のシーンの静かな美しさ。 長身ティム・ロビンスの淀みのある視線の演技。 友との邂逅により再び人生を歩み始める  モーガン・フリーマン。表情豊かで余韻の味わい深い作品に出会えた。
8. 5.(Sat) Nobody's Fool − 松竹セントラル3 淡々と、味わいのある会話とともに描かれる日常。 軽いコメディタッチでありながらも  落ち着いた脚本だ。 ジェシカ・タンディとポール・ニューマン、 この顔合せは最初で最後 だったのかも。 ブルース・ウィリスという小ワザのキャスティングも何だか嬉しい。
8. 5.(Sun) − APOLLO 13 − 新宿ジョイシネマ1 この実話自身がもつドラマ性から、 脚本上の飛躍に逃げずあくまでリアリズムで描く。 実際の無重力状態での撮影、 管制センター側の俳優の緊張感溢れる熱演。 打ち上げの炎は   「バックドラフト」流用か? ゲイリー・シニーズ、 エド・ハリスの存在が素晴らしい。
9. 6.(Tue) The Cure(マイフレンドフォーエバー) ららぽーとセントラル1 母親と一人の息子、同じ家族構成の隣合わせ。北欧やアメリカでは特殊なケースでは   ないようである。 少年たちの孤独の眼差しから「銀河鉄道の夜」を連想してしまった。 ラスト、 母アナベラ・シオラの激しさ、 片方の靴。 ・・劇場でグズグズになってしまった。
9. 24.(Sun) − 打ち上げ花火、 下から見るか?横から見るか? − プールの青の透明感、 子どもたちの会話の間。 岩井監督は恐らく強固な自らの映像美学   を持っている。 カットや台詞のやりとりにちょっと不器用でインディペンデントな匂いの  ある中編。 奥菜恵の多分考えて表現して(作りこんで)いない表情は貴重である。 − Undo − テアトル新宿 豊川悦司と山口智子、 この2人を同じ部屋に居る視線で見つめ続ける。 粒子の粗い画 に切なさがにじむ。 派手な演出は一切なし。 淡々としたこのしつこさで、 この尺の倍で 観てみたい。 部屋中に絡まるアートなひもの群れがいかにも岩井‘耽美’俊二監督
10. 11.(Wed) − GONIN − ららぽーと松竹 贅沢なキャスティングだ。 その上、 この話の展開。 ただ淡々と登場人物が消えていく。 拷問と凌辱、 傘をさすヒットマン、 ピアノにもたれる娘、 沈黙するレストラン、 ラスト   の晴やかさの虚空。 この作品何が好きかって結局、 「男の散り際に何も残らない」と。
10. 28.(Sat) − ED WOOD − シャンテ・シネ3 テイム・バートンジョニー・デップ。 モノクロでちょっと時代がかった照明。 こんな 作品が観れる至福。 でもバートン自身、 この作品は撮りながら嬉しくてたまらなかったの  ではないだろうか。 こんなに大真面目で、 微妙にバカ映画になっているのが確信犯。
11. 3.(Fri) − NELL − 三軒茶屋東映 多分英語の聞き取りができる人はかなり混乱するであろうネル語。 「羊たちの沈黙」での   と強靭な役柄と比較するとその差が凄いジョディ・フォスター。 山の緑と夜の光の蒼白さ、  その深い色が美しいロケーション。そして蒼色が終わり、 家族を連れた医師とネルの再会  での夕景の黄燈色が爽やかに残る。
11. 4.(Sat) − 人でなしの恋 − ららぽーと松竹 落ち着きのある耽美。 調度品への確かなこだわり。 阿部寛の語らなさ具合いが猟奇的に  ならずにこの物語を支える。 台詞でなく、 無音の中で微かに聞こえる物音が実に雄弁。  にじむように粗くなり色あせてゆく屋敷、 落葉の上の車輪などほんの短いカットが秀逸。
11. 5.(Sun) − THE BRIDGE OF MADISON COUNTRY(マディソン群の橋) − Let's シネパーク アイオワ州といえば、 トウモロコシ畑と野球場のあの映画を思い出す。 豊かな自然の恵  みの中、 家族の退屈で平和な日常。 この余りに直球な演出、 恐らく原作の世界に忠実。  メリル・ストリープの複雑で内面的な演技とクリント・イーストウッドの渋みが魅力。
11. 12.(Sun) Don Juan De Marco(ドンファン) 銀座シネパトス2 脚本+初監督のジェレミー・レヴィンがドンファンをジョニー・デップにと選んだ時点  で、 風変わりな作品になることはもう決まっていたようなもの。 他の追随を許さぬ見事で 品格のある演技だ。 精神科医マーロン・ブランドの無邪気なオヤジがまた渋い。 天上の浜辺で踊る色彩鮮やかなラストカットの遠景がいい。

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