1996年へ。 1998年へ。
-全鑑賞List-:日本映画/外国映画
      1. 1.(Wed)
  − LOOKING FOR RICHARD(リチャードを探して) − シャンテ・シネ1
    パチーノ初監督作はシェークスピアが題材の凝った構成。 とにかく演技者いや表現者と
  しての圧倒的なエネルギーが凄い。 劇中劇での配役はN.Y.の1996年、 現在型として
  最高に贅沢なキャスティング(旬の味)であり、 インタビュー部の出演は英国演劇界の正統
  に敬意を表しながらも編集ではかなり断片として表現することで、 街角でのインタビュー
  (ただのNY市民)と並列(同等)になっているように見える。
  − COURAGE UNDER FIRE(戦火の勇気) − 銀座シネパトス2
    メグ・ライアンデンゼル・ワシントンの過去と現在の対比、 謎解き過程が中心の脚本  
  は思わず引き込まれる。 湾岸戦争を肯定しているかに見えるが「戦争」自体のもつ異常性に
  視点が置かれている部分に「時代の狂気」として説明づけてしまうような逃げがなかった。
1. 3.(Fri) − STRIPTEASE(素顔のままで) − フロリダの街の現実を描くと、 そのまま荒唐無稽なコメディになるとは知らなかった。 この作品で女優として史上最高額のギャラを獲得したデミ・ムーアが選んだ路線は年齢が 上がる程厳しさを増す(まさに身体が資本という)。 − CITY HALL(訣別の街) − 目黒シネマ 物語としてはあくまでもジョン・キューザックが中心、 それでもアル・パチーノの渋さ と激しさ(特に少年の葬儀での演説)が強烈に印象に残る。 NY市政の真の裏側を知る原作者 が見せるリアリズム、 現役市長を含む数名を取材し独特のテンションで挑んだパチーノの  市長の濃厚な眼差しを冷静な視点で演出するこのハロルド・ベッカー監督作は精進料理だ。
1. 4.(Sat) − A TIME TO KILL(評決のとき) − ららぽーとセントラル1 ジョエル・シュマッカーは「依頼人」の評価が高い。 しかしマシュー・マコノヒーを主役 にもって来るキャスティングは「バットマン」の時のように素晴らしい。 今回製作まで参加 した原作者グリシャムの自伝的生々しさをもつ法廷劇をエンターテイメントにまで仕上げ ているのは職人シュマッカーの演出の腕である。 その「評決」自体の描き方は結構淡白。
4. 1.(Tue) − MARS ATTTACKS! − ららぽーとセントラル1 バートン演出の最高峰バカ映画。 「これがやりたかったんだ」という究極でありながらも エンターテインメントしているのが不思議。 他の監督ではもっと自己愛的作品になるはず。 仕方なく妥協したというCGは当然ながらわざわざウソっぽくチープな味。
4. 2.(Wed) MARVIN'S ROOM(マイ・ルーム) − 丸の内ピカデリー1 脚本の素晴らしさに名優の演技。 自然でごくシンプルな演出と柔らかな音楽。 テーマは 重く、 ハッピーエンディングではないのに観終えた後は安らいだ気分。 手応えの軽やかさ はデ・ニーロ製作のトライベッカ・フィルムらしさがある。 これもアメリカ映画の一側面。 インディペンデントな味わいで全員が友情出演のようなこういう小品がもっと受け入れ られるべき(製作費は多分かなり少ないはず)。
4. 27.(Sun) TWO BITS(天国の約束)シネマ・カリテ2 淡々としたエピソードで、 映画館への憧憬を見せる。 この85分というボリュームの、 さりげなさと薄味の演出、 微妙で厚みのある演技のパチーノ。 それだけを堪能するために 観た。 ジェンナーロ少年もまた素晴らしかった。 世界恐慌というエピソードとイタリア系 移民の家庭という設定、 日差しの弱い佇まいから、 とてもアメリカ制作とは思えぬ作品。
5. 2.(Fri) − ROMEO + JULIET − Let's シネパークGREEN 何といっても、 主役2人の存在感である。 瑞々しさと脆さがいい。 それにしても、 町の チンピラたちが無理にシェークスピア文体でやりあう不自然なやりとりは楽しすぎる。 原作尊重のラストの台詞は全てなくして銃声で終わって欲しかった。 原作は勿論、 脚本 が内包し、 発散している熱が何しろ若く青臭くて気持ちいい。
5. 3.(Sat) − THE DEVIL'S OWN(デビル) − Let's シネパークRED サントラの基調はケルティック。 IRAとNY市警という配役のアイデアが良かった。 孤独なブラッド・ピット、 家庭的なハリソン・フォードという対比もわかりやすい。 ラス トの遠景は入り江に浮かぶ船の行く先を示さずストップモーションにしてほしかった。
5. 5.(Mon) SLEEPERSららぽーとプラザ 義理人情親父にデ・ニーロ、 寡黙なブラッド・ピットという妙味のある配役のバランス。 N.Yヘルズ・キッチンのロケーションとそこに住む「ある世代」の群像、 巧妙でリアリティ 溢れるシナリオ(実話?)。 少年たちの物憂げな表情と青年たちの無垢(これが実にいい)。 こういう作品は恐らく時代に色褪せたり古びたりしないだろう。
5. 20.(Tue) − 失楽園 − ららぽーと東映 「(ハル)」に続く森田芳光監督作。 コインの表と裏のようなこの2作品、 やはり実験色が 強いが、 マニアックな手法の細かな集積は、 全体の印象としてはオーソドックスで薄味。 すでに確立した小説世界を前提にしながらの正攻法の演出とカメラワークの冒険。 ただ、 音楽が甘過ぎるので平坦に見えてしまうカットも多く、 主演2人の演技を堪能する邪魔に なっていた部分がとても残念。 「二人の愛」の描写はこれでも腹八分目という配分かも。
8. 8.(Fri) − THE END OF EVANGELION − 稲毛ジャスコシアターマリンピア あくまでTVシリーズを前提とした劇場版のため、 この作品だけを独立して考えること ができないが、 色彩や構図、 カットといった映像表現としてのレベル、 テンションは凄い。 引用としては特に後半(26話にあたる)の膨張するイメージが「AKIRA」を想起させる。
8. 11.(Mon) − BATMAN & ROBIN − ららぽーとセントラル1 シリーズ中、 最も暗いトーンが抑えられているかなり対象年齢層を拡げ、 徹底した娯楽 に仕上げた作品。 アクションの要素が占める割合が高く何も考えず観て楽しめればいいと いう姿勢、 シュマッカーは前作「評決の時」のシリアスな演出があってこそかも。
8. 13.(Wed) − うなぎ − 新宿ピカデリー2 うなぎのもつ「ぬめり」がつくる世界が複雑な心の中を支配する。 当たり前のように淡々 と過ごす日常にこそ救済があり、 正面を向いて「やり直す」地点に立てるのならいいんじゃ ないかと思える。 台詞として物語らないところに惹かれた。 − 20世紀ノスタルジア − テアトル新宿 「忘れちゃいやよ」が、 何しろいい。 主演二人の存在感、 ビデオとフィルムの交歓、 穏や かな終末感、 ライブとしての映画の立脚点。 ドキュメントのような錯覚を感じる不思議な 作品世界。 原将人演出の宮澤賢治的感覚文学映像作品、 という仕上がり。
8. 15.(Fri) − THE LOST WORLD − Let's シネパーク Tレックスは、 やっぱり主役。 今回は登場場面も大幅に増え、 たっぷり暴れてくれる。 リアルに恐竜が動き回り、 インディ・ジョーンズのように次々と展開すればもうそれだけ で出来上がりという、 スピルバーグの娯楽作はこれでいいのだ。
10. 26.(Sun) 東京日和シネマックス千葉 草木の深緑、 穏やかな陽射し、 ゆったりと流れる日常の時間。 原作は写真集とエッセイ  だが、 この作品がもつ匂いは「昭和の日本文学」である。 カンカラ缶太郎のシーンでの低い カメラ、 バルコニーからの夕景、 生活感のある東京の街並。 ちょっと贅沢をして製作費を  存分に使おうが、 竹中作品共通の切ない情感は大きく変わるわけではない。   でも次作はもっと前2作のような家内制手工業的な作品を観たい。
11. 16.(Sun) − DONNIE BRASCO(フェイク) − ららぽーとスカラ デップパチーノ、 ついにやってくれたか、この顔合わせ。 もうそれだけで嬉しい。 淡々とした流れと意外なほどにコンパクトな結末のシーン。ブツッと切られた後の余韻が 結構切ない幕切れ。男くさい無骨な作品。
12. 25.(Thu) SEVEN YEARS IN TIBET − シネマックス千葉 ダライ・ラマ役の少年が強く印象に残る。 個人的に好きなのが「時計」のエピソード。 実話がベースになっている上にこういったリアルなロケーションは説得力がある。作品的   にはブラッド・ピット主演の中でもこれはかなり地味な方かも。
12. 31.(Wed) − もののけ姫 − これが宮崎駿の到達点。 存分に描ききったのではないか。 「ナウシカ」から結構な道のり  だったはず。 でも子供向けにしては少々難しいテーマかも。 − CURE − シネマックス千葉 萩原聖人の存在感と役所広司のハイテンション、 うじきつよしの確かさ。 気持ち悪さや 残虐さを描かない日常にある恐さをみた。 エンドロールも見逃せない。

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