1.1.(Sunt)
- 無花果の顔 - シネマスクエアとうきゅう
たまたま偶然に短編作品で監督しているものを鑑賞しているがこれは実質的な桃井
かおり監督第一回作品。主演の山田花子さん配役が冒険とも思えるが堂々たるもので
違和感はない。少ない言葉数だが標準語が不思議な味わいに響くし、絶妙。何よりも
父・石倉三郎さんがいい。桃井さんも熱演だし、脚本もいい意味で裏切られた感じで
素敵だった。
- 市川崑物語 - 新宿ガーデンシネマ
映画監督、市川崑。その人物像をドキュメントする岩井俊二監督というこの企画が
まず嬉しい。不勉強で市川監督の作品を熱心に追いかけていない自分でも、その特異
な映像表現の個性はある程度分かる。やはり、岩井監督もリアルタイムで経験し衝撃
を受けたという「犬神家の一族」のカット割り、構図、演出のテンポ、そして独特の
あのクレジット表示をそのまま引用するエンドロールがいい。
- MOONRIDERS THE MOVIE/マニアの受難 - テアトル新宿
ともに年月を経て現役を続けている所縁の方々のインタビュー満載の部分、それに
2006年行われた記念LIVEの映像に、あちこちでつい笑みがこぼれてしまう。もう単純
にミーハーにファンであるので。で、やはり「くれない埠頭」が圧巻であった。
1.6.(Sat)
- リトル・ミス・サンシャイン(LITTLE MISS SUNSHINE) -
この作品独特の笑いは状況としては当人には深刻極まりないけど、その無様さこそ
キュート。脚本のタッチは「アバウト・シュミット」に似た感触。家族が一緒の時間
を過ごすのにこの狭いミニバスは最適(しかもエンジンかかりにくいのがいい)。
いや、面白かった。
- 鉄コン筋クリート - シネプレックス10幕張
蒼井優演じるシロの声の無垢な迫力が切なくて胸に迫る。イタチと対峙するクロも
傷つきやすい純粋さが伝わる二宮くんの表現力に感心したし。原作マンガも街並みや
空間の描き方が個性的だったけど、それをアニメにうまく消化して翻訳してあった。
お見事な作品。
1.8.(Mon)
- 暗いところで待ち合わせ - シネスイッチ銀座
乙一氏の原作小説はまだ読んだ事がなかったが、この作品はかなり面白く、興味が
沸いた。田中麗奈もチェン・ボーリンもいい。「ありがとう」の台詞が映像世界の中
と観ているこちら側にゆっくり染みていく余白のあるテンポが心地いい。観ておいて
よかった。
1.28.(Sun)
- それでもボクはやってない -
周防監督の作品、公開は実に11年振り。痴漢冤罪を描く現実のディテールの描写に
やはり脚本構成の巧さがあって、多少長尺なのに気にならずに惹きこまれて一気に観
てしまう。加瀬亮くんはじめ配役が見事でリアルなのも魅力だし観終えたときの感覚
は娯楽でもあり直球の社会派でもある手応えがすごい。出会えてよかった。
- 悪夢探偵 - シネプレックス10幕張
まず登場から後ろ向きなキャラクター、悪夢探偵はやはり松田龍平くん以外考えら
れない。そこに壊れまくる安藤正信くんまで登場は個人的に嬉しいし。CGとか細部の
予算のかけかたが桁違いだけど、世を拗ねる姿勢とか轟音ノイズがまんま鉄男な世界。
3.1.(Thu)
- どろろ - シネプレックス10幕張
塩田明彦監督の作品は「カナリア」を見逃した以外気づけば続けて観ていた。描写
の細かな部分が結構自分の好み。原作から時代設定を発展させ枷を外したことで音楽
も国籍不明の変幻自在な表現なのが愉しかった。視覚効果やアクションも含め陰陽師
とか魔界転生の後に続く位置付けでよりスケールアップした映像。面白かった。
3.4.(Sun)
- 長州ファイブ - 京成ローザEast
五十嵐匠監督作を観たのが「地雷を踏んだらサヨウナラ」以来。幕末から維新へ命
を賭して技術を得んとしたまだ何者でもない彼らの姿を描く力強い映像に共感。
無鉄砲の熱情こそやはり若者の特権である。その物語の主役が実践者であることが
嬉しい。これは出会えて良かった。
4.3.(Tue)
- 蟲師 - シネプレックス10幕張
原作マンガやTV放映のアニメは観た事がないままだった。大友克洋監督といえば、
やはりAKIRAをつい思い出すが今回は奥深い森に生きる人と不思議な気配をもつ生き物
=蟲の存在が静かに語る映像。勝手に思い描いていた刺激的でパンキッシュな活劇は
展開せず、代わりに内面からじわりとこみ上げ、自然に祈りを捧げるような穏やかな
質感が独特。意外だったが、個人的にはスクリーンで観ておけてよかったと思えた。
4.15.(Sun)
- バッテリー -
原作を知らないまま鑑賞。伸びやかで印象深い表情を見せる主演二人が演技も初め
てなんて驚きである。弟役の子も健気でよかったし。小説でも舞台となる岡山の里山
の景観が圧倒的だし、夏空が心地よかった。
- アンフェア the movie -
TVシリーズがとても面白かったんで、義理を果たしに鑑賞(この時点でもうすでに
スタンスがニュートラルじゃないし)。どうも状況説明が前面に出てしまって盛り上
がれず、せっかくのスケールを手放しで楽しめなかったのが残念。出て来る訳ないの
は知りつつ、やっぱり安藤=瑛太が居ないのが残念。
- BLOOD DIAMOND - シネプレックス10幕張
無知な自分は何よりまず、ルワンダの惨劇のように同じ国に住む黒人どうしが銃を
向け紛争を繰り返す復讐の連鎖を描き出すこの現実に強い衝撃を受けてしまう。その
最前線に年端も行かない少年たちが立つ無情の光景。それでも善意は消え去らないし
パーカッシヴな音楽はその混沌に躍りを導く。
4.22.(Sun)
- 東京タワー オカンとボクと、時々、オトン -
もう原作が話題になって久しいが読まずに鑑賞したかったんでTVドラマも我慢して
観なかった。松岡監督は「さよなら、クロ」以来。松尾スズキ氏の手がける脚本で、
この正攻法はむしろ意外。時間軸を再構成して年代をコンパクトにまとめるため工夫
はあるが基本は淡々と描く家族の姿。そのオカンを演じた実際の母と子、二人一役が
とてもよかった。ちらっと登場する豪華な顔ぶれもわりに違和感なくて愉しかった。
- THE HOLIDAY - シネプレックス10幕張
「恋愛適齢期」の監督・脚本:ナンシー・メイヤーズの新作っていう時点で期待が。
今回はLAとロンドンを舞台に対照的な(両極端な?)二人の働く女性を描いていて、
その対比がまず愉しかった。キャメロン・ディアスにはジュード・ロウ、もう一方の
ケイト・ウィンスレットにはジャック・ブラックと出会う相手もかなり対照的。でも
それぞれまたその先にある人間関係にこそ味わいがあって面白かった。
5.1.(Tue)
- BABEL -
同じイニャリトゥ監督の「21グラム」も深いテーマだったし、より複雑で無慈悲な
世界(それが図らずも人々の日常を簡単に壊していく)を俯瞰して描くこの作品も脚本
の根幹は共通している気がする。カンヌに始まりアカデミー賞まで評価が先にあった
ことが個人的には邪魔にならない圧倒的な映像の訴えかける力が体験できてよかった。
- SPIDER-MAN 3 - シネプレックス10幕張
これは前の2作を観てきた人あるいは原作の熱心なファンに十分な敬意が払われて
拘り抜いて撮影されているのがよく分かる。さすがは自身も一ファンであるスタンス
を貫き通しているサム・ライミ監督。これまでのエピソードが有機的に結びついて、
いちばん盛り上がる大団円へ。中でもやっぱりトビー・マグワイアがいい。
5.19.(Sun)
- あしたの私のつくり方 -
市川準監督の作品をシネプレックスで上映しているのが嬉しい。小学校から高校へ
少女たちが図らずも移ろっていく時間の中に潜む闇は全て自己の投影だったりする。
「バベル」で描かれる絶望とはまた違う些細な日常の中の悲痛。連絡手段がメールで
いじめへのドライな視点がなんだか生々しい。映像も台詞がない場面で雄弁に動くし
刺激的だった。でも最後に残る温かな感覚がやはり市川監督らしくて好き。
- 初雪の恋 virgin snow - シネプレックス10幕張
韓国と日本、それぞれのロケーションの対比が明確で直情的なミンくんのキャラも
和の佇まいの七重と好対照。タイトルは雪だけど雨のシーンが印象深かった。中でも
京都のシーンが美しい。もしかしたら日本人の監督の感覚としては描けない捉え方な
のかもしれない。
5.20.(Sun)
- 黄色い涙 - シネプレックス10幕張
時代が少し違うけど市川準監督作「トキワ荘の青春」に随分重なるイメージ。でも
実はこちらの永嶋慎二氏の原作の方がずっと以前に描かれたもの。主演の嵐の5人の
演じる若者の姿の自堕落だけど牧歌的で明日が輝いていた時代の豊かさがいい。喫茶
「SHIP」マスター役の志賀廣太郎氏の佇まいが好き。
6.1.(Fri)
- 歌謡曲だよ、人生は - 京成ローザWest
思い返せば無意識に「黄色い涙」に続いて昭和テイストを鑑賞している事になって
いた。オムニバスで担当するそれぞれの監督も知らない人ばかり。矢口監督の第九話
と第十話を担当したおさだたつや監督の作品が印象に残った(蛭子監督のインパクト
も捨てがたいが)。
6.24.(Sun)
- きみにしか聞こえない -
ドリカム担当の主題歌と乙一氏の原作、それに主演の成海璃子、小出恵介くんが気
になって観るのが楽しみだった。物語の繊細さが主演の二人によってリアルに成立し
ていてなかなかよかった。時間が少し隔たっている設定もドラマを盛り上げて効果的
に描かれていて視点を変えて繰り返される場面が映画的。
- ZODIAC - シネプレックス10幕張
デヴィッド・フィンチャー監督作は結局みんな映画館で観ている。この新作も予告
のイメージでは監督の作家性が前面に出た映像のスタイリッシュな感じかと思ったら
軽く予想を裏切られ事件を追う人物たちの姿を正面から捉える正攻法で、逆にそこが
意外でもあった。真相は最後まで掴めないという結論は徒労であって、事件が未解決
である意味を問う結び。それを二時間半じっくり向き合う観客としての参加に意味が
求められている。
7.1.(Sun)
- そのときは彼によろしく -
市川拓司氏のこの原作小説を、気になっていたのにたまたままだ読んでいなかった。
森の奥の光をきらきら反射する湖に棲む水草、壊れたバス、プリズム、廃物スケッチ
はお互いを切実に必要としている三人の子供たちにとって大切な要素。繋がりのある
誰かへ未来を託す場面が繰り返し描かれる物語。穏やかなやりとりが印象的だった。
- サイドカーに犬 - シネプレックス10幕張
古田新太氏演じるお父さんの煮え切らない感じがとてもとても人間くさくて魅力的。
少女時代の薫=松本花奈ちゃんのおどおどしてる表情もまた印象深いし無造作に登場
して不意に弱さも垣間見せてしまう愛人ヨーコ役=竹内結子さんの泣き笑いシーンも
切なくて素敵だった。それにしても、このタイトルは何ともいい。
7.8.(Sun)
- 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ -
なかなか突き抜けたタイトルでまずそこに惹かれてしまう。原作は舞台のものだと
後から知った。かなり極端な姉妹の人間臭さが余りに個性的で間に入って戸惑う兄を
演じる永瀬正敏氏の普通さが逆に際立つ。そして何より兄嫁役=永作博美さんが凄い。
キャラが素敵過ぎて、途中からすっかり心奪われてしまった。
- 図鑑に載ってない虫 - シネプレックス10幕張
伊勢谷友介くん、松尾さんの妙なテンションに圧倒されっぱなしのオレ役がいい。
三木聡監督の手がける脚本の当初のタイトルが『仕事の前にシンナーを吸うな』って、
この野放しな展開は「亀は意外と早く泳ぐ」を軽く凌いでしまう。
水野美紀さん、冒頭で登場のこれを引き受けるなんて男気があるなぁ。
8.16.(Thu)
- 天然コケッコー - シネプレックス10幕張
まず脚本担当が渡辺あやさんというので気になり、後から監督が山下敦弘氏だと知
り余計に興味を持って鑑賞。淡々と山奥の田舎の分校で暮らす小中学生たちの表情が
何しろまぶしく、真っ直ぐでよかった。島根のロケーションの伸びやかさについつい
憧れてしまう。
8.26.(Sun)
- 夕凪の街 桜の国 - 蘇我XYZシネマズ
この作品に出会っておけて、本当に良かった。原作漫画も後から読んだが、映画の
脚本ではその味わいを活かしながら工夫してある構成で、ドラマに思わず惹きこまれ
て自然に涙が出た。「誰かに死ねばいいと思われた」という台詞が胸に突き刺さる。
9.1.(Sun)
- OCEANS 13 -
シリーズもこれで3作目。相変わらずの軽妙な展開と台詞が娯楽に徹していて楽しい。
アル・パチーノ登場というだけで個人的には盛り上がるのに、アンディ・ガルシア
と意地の張り合いシーンのサービスだなんて嬉しすぎ。それにしても、物語上徐々に
ジョージ・クルーニーがルパンV世に見えてきてしまう。
- 遠くの空に消えた -
久々の行定勲監督のオリジナル脚本をスクリーンで。ネット配信とか別の映像表現
はあったものの、なんだか嬉しい作品が完成して、ちょっとファンタジックで手作り
な感触とノスタルジックな音楽が林海象監督作品をつい思い出してしまう。
- ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 - シネプレックス10幕張
最初にTV放映していた頃は知らず、映画化されてはまった作品だった。改めて登場
した今回の物語はほぼかつての再構成のみにとどまっている為、この後の新展開には
期待が高まる。でも、映像の技術革新の凄さはスクリーンで体感できてよかった。
10.1.(Mon)
- めがね -
荻上監督の前作「かもめ食堂」の評判を聞いていたのでこの作品は公開前から気に
なっていて、すぐ鑑賞。南国の島のなんでもない空気とすぐ傍で聞こえてくる波音が
実に和める。メルシー体操もなんか緩い感じが素敵だったし。音楽も大好き。
- Closed Note - シネプレックス10幕張
行定監督の作品が連続して公開されてて、このタイミングで鑑賞できたのがまず嬉
しい。こちらは原作小説があって、出演陣も豪華で「世界の中心で、愛をさけぶ」を
ちょっと思い出してしまう感じが。そういう意味で、やはり脚本構成が似ている。
竹内結子さんは、休業復帰後の作品がそれぞれ素敵な表情が見られて、いい。
10.7.(Sun)
-Life 天国で君に逢えたら - シネプレックス10幕張
10.27.(Sat)
- キサラギ - シネパーク津田沼
10.28.(Sun)
-THE GOOD SHEPHERD -
- クワイエットルームにようこそ - シネプレックス10幕張
11.1.(Thu)
-象の背中 - 京成ローザEast
11.29.(Thu)
- オリヲン座からの招待状 - シネプレックス10幕張
11.30.(Fri)
-自虐の詩 - シネプレックス10幕張
12.31.(Mon)
-ALWAYS 続・三丁目の夕日 -
-魍魎の匣 - シネプレックス10幕張
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