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5/3(fri)
クッキー・フォーチュン
ロバート・アルトマン監督お得意の群像劇。相容れない家族の狂言が生むクッキーの死の顛末が劇中劇「サロメ」と符合していく。 人の思惑の身勝手さや裏腹さの突き放した描き方が余りにブラックでシニカル。
5/5(sun)
ザ・プロデューサー
脚本も手がけたジョージ・ホアン監督作。ケヴィン・スペイシー+ベニチオ・デル・トロとなると「ユージュアル・サスペクツ」を思い出す。 映画制作の裏舞台を皮肉混じりに時間軸を錯綜させながら描く手法で一気に観れた。
5/6(mon)
ナチュラル・ボーン・キラーズ/ディレクターズ・カット
劇場公開で観て以来なので細部がどう違っていたかの判断はできないが、映像のつなぎ方のテンポは印象として変わっていない。 暴力の描写も過激すぎるとは思えない。検閲とは、そういうものなのだろう。
5/8(wed)
Helpless
この青山真治監督作品は、公開時気になっていたが見逃していた。 監督自身が手がける音楽の荒涼とした雰囲気、地元・福岡の訛りそのままの台詞のやりとりやロケーションなど、独特の効果がある。
5/9(thu)
12人の優しい日本人
東京サンシャインボーイズの三谷幸喜脚本作品の映画化。もちろん「12人の怒れる男」のパロディである。 細かなエピソードに笑いの要素もあるが、あくまで原作のプロットを丹念に翻案している。「古畑任三郎」にも通じる凝った会話劇の巧みさがある。
5/11(sat)
連弾
過去、竹中直人監督作は総て劇場で観ていたので、これを見逃したのは残念だった。 市川準監督と共通する切ない味わいと、フレームの脇で遊ぶユーモア、更に独特のキャスティング。これは愉しかった。
5/18(sat)
ノーライフキング
市川準監督作品で題材がTVゲームというのはちょっと想像できなかった。 しかし、やはり仕上がりは日常の描写を丹念に抽出した独自のスタイルである。いとうせいこう原作の小説も見事に市川準テイスト。
おしまいの日
君塚匠監督作、新井素子原作というよく知らないくせに興味があった。しかし期待しすぎたためかいまひとつ楽しめず。
5/19(sat)
バウンス ko GALS
原田眞人監督のこの作品は以前から気になっていて観ておきたかった。 庵野監督作「ラブ&ポップ」との共通項ももちろん多いが錯綜する人の生への眼差しの陰影の濃さは圧倒的であった。
5/20(mon)
告発弁護人
ケヴィン・スペイシー+クリス・クーパーのこれが最初の顔合わせ。 実在した弁護士の一徹な生き様は、2001年NYでのあの痛ましい事件についての理性的で確固たる態度を遺している。
5/21(tue)
viewsic the Roots:遊佐未森 vol.01
例によってこの番組のほのぼのとしたリラックスムードで国立の街並みを歩く。 自然体や癒しなどと表現することだけでは達することのない素朴な心地よさのある会話のテンポなど、独特である。
5/23(thu)
viewsic SPECIAL:Mr.Children/It's A Wonderful World
リリースされたばかりの新譜について、そしてデビュー10周年という現在を話題に桜井和寿単独インタビュー。 丁度CDを聴き始めたタイミングでかなり興味深かった。“実像・本質に迫る”的な構えたものでもなく、ごく正直な発言ばかりだったと思う。
5/25(sat)
MTV UNPLUGGED:ビョーク
チェンバロのみの伴奏で歌いはじめる1曲目から、独特の楽曲、声、通常のバンドではない楽器編成で実にユニーク。
全体にデジタルなスタジオ盤音源と比べると、この特別な演奏は祝祭的な色あいがより濃厚。 ミシシッピー・バーニング
アラン・パーカー作品、1988年。ジーン・ハックマン+ウィレム・デフォーという顔合せで興味があった。 実話ベースの脚本であるが、後半の事件解決に向かう展開へと進むほど悲愴で遣り切れない味わいになる。力作。
5/26(sun)
viewsic the Roots:遊佐未森 vol.02
2日目のロケは現在彼女の暮らしの拠点、鎌倉。ゆったりした空気感は、TVのブラウン管越しに見ていても伝わる。 7月にリリース予定のカバー曲集
「檸檬」は原由子「東京タムレ」に近いコンセプトのようで、更に遊佐未森らしい選曲・歌世界を期待できて楽しみ。発売が待ち遠しい。
ディック・トレイシー
アメコミの実写映像化としてはバートン版バットマンに続く形。やはりダニー・エルフマン音楽のダイナミックなスコアがマッチする。 声の特徴でアル・パチーノはすぐ判明したがダスティン・ホフマンは見事に化けていて頑張って探してしまった。原色娯楽活劇のフィクションの楽しさ満載。
5/27(mon)
TBS 情熱大陸/元ちとせ
CDデビュー時のインストア・ライブの貴重な映像を含む現在までのドキュメント。丁度こういう番組が見たかった。 フランスでのエリック・ムーケ氏とのコラボレーション作業の映像は特に興味深かった。ここでの音源はどうやら1stアルバム収録曲になるらしい。
5/28(tue)
Beautiful Songs Concert 2002
今回はその場に居合わせることができた。東京国際フォーラム、4/13。至福の時間の映像である。 宮沢+大貫+鈴木+奥田+矢野の5人5様を再構成してあることで整理された印象。ライブの熱気はそれとして、この構成も悪くない。


今月のこの1本。
告発弁護人

ケヴィン・スペイシー出演作品を追いかけるというのもマイブーム。
個性的で確かな演技力が際立つバイプレイヤーとして評価が既に高かった彼の初めての主演作品は実在した信念の男。
骨太なメッセージのある主題にふさわしい渾身の演技。
大衆、もしくはマスコミが作り上げる世論の扇情的な様あるいはアメリカ人の根強い本来的な闘争気質にある“正義としての武力の妥当性”に異議を唱え、諭す姿の強さ。
1世紀前の一介の弁護士の信念が、2001年のテロ行為への報復という手段が必ずしも是ではないことを理性的に説いている。
こうした作品が残っていくことの意味はやはり大きいはずである。
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