リストへ戻る。 watching TV :May,2003 次の月のメモへ。
5/5(mon)
短篇 tampen
この企画がどういった経緯で実現したのか不明であるが、監督不在のフィルムというかなり実験的な作品集。 観た感触は「Jam Films」より「刑事まつり」寄りの手造りで無造作な雰囲気。永瀬正敏氏出演のvol.3「空華」にはちらりと青山真治監督の姿も。
盲導犬クイールの一生
鈴木京香さんの朗読で静止画像(原作である本の写真:秋元良平氏による)が淡々と綴られていく。 恐らく、クイールは盲導犬として特殊だったわけではないはずだ。ただそのプロフェッショナルな職歴に、静かに心が揺さぶられる。
明智小五郎 対 怪人二十面相
見逃していたTBSで放映の特番ドラマを鑑賞。明智探偵は警部補古畑任三郎とほんのちょっと服装が異なるだけ。 ONE&ONLYな俳優さんだから個人的にはOK。驚愕の結末も「レッド・ドラゴン」を思い出す人間の業の深さを切なく描写していて説得力十分。
5/7(wed)
tokyo.sora+DVD特典/「a day.」「2002.5.31」
風邪で伏せっている状態で鑑賞。独り暮らしの侘しさがいつも以上に観ていて沁みる。 今回、特典映像のキャスト・プロフィール他も詳しく読む中でJungle Smileが現在活動を停止中だったのを初めて知った。 充実のDVDを購入して今後の期待もあったので残念である。
5/10(sat)
海は見ていた
黒澤明監督の遺稿のひとつの映画化。今回は「日本の黒い夏・冤罪」の熊井啓監督ということで期待がつい大きく上回ってしまった。 山本周五郎原作の人情もので観終えた気分の晴れやかさはあるが「助太刀屋助六」のようなからっとした爽快感ほどではなかった。 佳作ではある。
記憶のはばたき
トラウマを胸に刻むガイ・ピアースのくぐもった表情にヘレナ・ボナム・カーターの微かに親しさが窺えるかのような独特の眼差しが応える。 静かにカジュアルティーズを乗り越えるラストシーンの余韻が切ない。個人的にこのタイプの作品は大好き。
チョコレート
合わせ鏡のような我が子を失った二人。ビリー・ボブ・ソーントンとハル・ベリーのお互いを計る距離感のぎこちなさが切ない。 それにしても沁みるラストシーンの味わいが堪らない。これはやはり明日を生き抜くためのリアルなハッピーエンドであると思う。
5/11(sun)
Jungle Smile Tokyo Live The Uncut Version
「tokyo.sora」の映像を観ると、ついこっちのLIVEも観たくなってしまう。 その後の活動停止がある程度見えていた時期なのを考えてみると、魂の全てを振り絞るかのような高木郁乃さんの熱いvocalに込められた想いも伝わる。
パルコフィクション
我が地元・津田沼にもあるが、これは渋谷PARCOをめぐる矢口監督らしい小ワザ満載のギャグ集。 連作ショート・フィルムといいうよりオムニバスでキャストやシーンがリンクしてしかもあんまり意味が無い辺りがミソ。荒川良々氏、大活躍である。
5/12(mon)
凶気の桜
劇場公開時、チェックはしていたもののなんとなく足が遠のいていたこの作品、レンタルにて鑑賞。 映像の質感やカット、台詞のやりとりまでどこか1970年代というか昭和の雰囲気。 江口洋介+原田芳雄コンビは「アナザヘヴン」の方が危うくてよかった。
5/13(tue)
Dolls
北野武監督の新しい作品。映画館で見逃していたが、実にロケーションの映像が色彩豊かで美しい。 これはスクリーンに映えるであろう。 死に場所を捜し求め彷徨うかのような3通りの登場人物がすれ違うのだが淡白な関連付けなので群像としてもっと錯綜する複雑さがあってもよかったかも。
5/14(wed)
ニューヨークの恋人
メグ・ライアンのキュートでロマンティックな時間を超えたシンデレラストーリー。 さすがはコメディの呼吸を心得ていてテンポある台詞の間が実に巧い。 どちらかといえば野性的なイメージの英国生まれの公爵をきっちりと演じるヒュー・ジャックマンの包容力のある紳士姿には正直驚いた。
5/17(sat)
プレッジ
既に3作を数えるショーン・ペン監督作品を初めて鑑賞。 引退した老刑事の果たすべきことが自らを悲劇へ導く意外なラストに切なくなった。 それにしても静かな映像である。 少女の連続猟奇殺人事件の真犯人を追うサスペンスの展開が一気に変容する見事な脚本の語り口。面白かった。
5/18(sun)
イノセント・ボーイズ
少年期の痛々しいイニシエイション体験をアメコミ風アニメに投影するキャラクターと絡めながら描く罪と赦しの物語。 キーラン・カルキン演じる聡明そうな残酷さと敵対する理性的な修道者というジョディ・フォスターの抑制の効いた眼差しの切なさ。苦い後味のドラマである。
たそがれ清兵衛
実は山田洋次監督の作品をきちんと観るのはこれが初。 幕末の動乱の世相を背景にしながら静かでしっとりとした佇まいの作品だった。 下級武士の家族への思いはここで描かれるように百姓の暮らしぶりと変わりなく、死と隣りあわせであったのだろう。
5/19(mon)
DOG-STAR
犬が転生する話なのは以前からなんとなく知っていたが、それが盲導犬だったとは。 井川遥の物憂げな表情は「tokyo.sora」同様、透明感があって切ない。 結末が悲恋ではないが「シザーハンズ」を思い出すピュアな物語だった。
5/20(tue)
松尾スズキと大人計画 第3弾 映像版・松活妄想撮影所「まぶだちの女」+ Making + 担当編集者座談会
これが初監督作品となる「まぶだちの女」。脚本も自身の手によるので、舞台用作品と同様のなかなか痛い世界である。脱力系で愉しかった。 このショート・フィルムにメイキング…もう放映時間の30分が残り数分なのでは?と思ったら最後の座談会は非常にも都合によりその短い尺で終了。 面白かった。もっと放映時間があったらよかったのに。
メン・イン・ブラック
Uも含めてなんとなく見逃してたんでレンタル。とりあえず最初の方を鑑賞。実はそれほど期待していなかったんで、意外なほど面白かった。 いかにもアメリカ文化そのものであるが逆にそのお国柄の見え隠れする脚本がリアルで妙に納得できた。 ILMはやはりこういう仕事ほど気合い入っている。
5/22(thu)
実演 賣笑エクスタシー 〜椎名林檎的世界〜
以前のイメージに比べ昭和レトロ趣味が色濃くなった現在形の彼女の世界観。 自分にはまだ少しそのあたりのリアルが見えてきていないが、試みとしては面白いかも。
5/24(sat)
R.A.W.-respect and wisdom- CHEMISTRY ACOUSTIC LIVE
DVDになっているスペシャルLIVEを中古で購入。時間は60分、全8曲と短めだが内容は充実。 陽水や鈴木雅之などカヴァー各曲は編曲もシンプルだがメンバーの豊かな技量が覗える。 特にレゲエなりズムの『Your Song』が愉しかった。
小田和正LIVE/ちょと寒いけど みんなでSame Moon
2000年12月31日年越しLIVE編集版。ゲストに山本純子、鈴木雅之を迎えサービス満点な小田和正。元気である。 途中、自身のピアノのみ伴奏で歌ったカヴァー『夜空ノムコウ』は美しかった。改めてこの曲のスタンダードな魅力が判る。
5/25(sun)
ピカレスク 人間失格
河村隆一くん、たまに表情が鹿賀丈志さんみたいになるけど、太宰治ってことでOK(どういう納得なんだ)。 女優陣の少し意外な気もする配役がけっこう見事で、淡々とした進行の内容にメリハリを効かせていてよかった。 映画館では長く感じただろう作品ではある。
メン・イン・ブラックU
タイトル文字のデザインが前作同様、「STOP MAKING SENSE」と一緒でその味わいがまず好き。 JとKは立場逆転のはずがやはり年の功なんでこういう展開。ILM大活躍のオモチャ箱世界は健在。 このシリーズはまだまだできそうだ。
5/26(mon)
竜馬の妻とその夫と愛人+DVD特典映像
DVDがリリースになったので早速購入。スクリーンで2度観ているのでこれが3度目の鑑賞。 本当に市川準監督の作品は映像の細やかな美しさがあってほっとする和の雰囲気がいい。荒川良々氏、意外に画面に映っていたを今回改めて発見。


今月のこの1本。
盲導犬クイールの一生

以前からこのタイトルの写真集というか、本が出版されているのは知っていたし、ビデオもすでにレンタルリリースされているのをチェックしていた。
静止画(写真)が淡々と映し出される映像に、鈴木京香さんの柔らかくて温かい包容力のあるナレーション、それにシンプルな生ギターやピアノなどの小編成のBGM+ささやかな演出の効果音。
この作品を構成しているものは本で表現されている以上の過剰な装飾を避け、手作りで製作されているのがよくわかる。
胸を打つ感動は、地味な日常の中にこそある。
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