notes of cinema 18.
Chloe  
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利重剛監督が一貫して描き続けている「無垢なる魂の臨終」。
精神の純粋さは、どれほど抵抗を続けようと現代社会の時間経過の中で歪められ窒息して滅びてゆく。
その抵抗は無意味なのか。
そうではない、と作品は答えている気がする。
巨大な力が幾度圧し掛かろうとも、決して諦めない。
その悲しくも勇ましい格闘こそが無垢なる魂の在るべき姿であるかのようだ。
監督が言うように、それは観た誰かが勝手に考えた中での、自分としてのひとつの見解でしかないが。
notes 01.利重剛監督の言葉   
「表面的にはアンハッピーな結末を迎えているように見えるかもしれませんが、そうではないと思うんですよね。
『ZAZIE』の頃からの自分の結論なんですけれど、この映画も“どうやったら皆が幸せになれるんだろう”ということがベースになっていると思いますね。
ひどいことも、悲しいことも起こるけれど、何も感じないよりは全然ましだと。
だんだん歳もとってくると、『色んなことあるよなぁ人生は。』と思えるほうが、何も感じないよりは幸せなんじゃないかと思うんですよね。
死ぬまでの間にどれだけ沢山の感情を感じられるか?
それが幸せの量だと思うんです。
だとしたら、人間は全て平等に幸せを得られる。
なんだかなぁと思って生きている人はなんだかなぁという喜びしか手に入らない。
自分にふさわしい幸せを手に入れてるんですね。」



-STAFF-
製作:塩原徹(電通)・長瀬文男(IMAGICA)・仙頭武則(サンセントシネマワークス)・松下晴彦(東京テアトル)
プロデューサー:仙頭 武則
協力プロデューサー:八木 廣・高野 力・有吉 司
脚本:利重 剛・萩生田 宏治
撮影:篠田 昇
照明:中村 裕樹
録音:鶴巻 仁
美術:花谷 秀文
装飾:高橋 俊秋
衣裳:花谷 律子
メイク:小田 多佳子
助監督:山本 透
制作担当:氏家 英樹
編集:掛須 秀一
整音:中村 淳
音響効果:柴崎 賢治
スチール:田中 玲央奈
音楽:今野 登茂子
翻案:ボリス・ヴィアン「うたかたの日々」(ハヤカワepi文庫 刊)
「日々の泡」(新潮文庫 刊)

監督:利重 剛

-CAST-
高太郎:永瀬 正敏
クロエ:ともさか りえ


英助:塚本 晋也
アニ:鈴木 卓爾
チビ:福崎 和広

医師:西島 秀俊
理子:小西 真奈美
牧師:アーサー・ホーランド
清掃員の女性:岸田 今日子
キタノ:青山 真治
叔母:山口 美也子
叔父:尾藤 イサオ
日出美:松田 美由紀