notes of cinema 20.
tokyo.sora  
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“見上げた空は、見知らぬ誰かが見ている空と、つながっている。”
映画「リリイ・シュシュのすべて」を観て、なんとなく思った。
この空も、きっとそうだ。

notes 01.監督・編集:石川 寛 「tokyo.sora」にたどりつくまで 
ずっと思い描いていた映画。
それが、一本のフィルムになっている。

東京の空の下、6人の女の子の話。
いちばんはじめに思いついたアイデアだった。

それはながい間僕のなかにとどまりつづけた。こんなコの話もいいな。こんなシーンもいい。断片的なものはつぎつぎにうかんできた。
でも、一本の映画にはなかなかならなかった。

「脚本」というかたちにならないのだ。

はじめての映画というのもあったと思う。誰かからたのまれたものでもないので、〆きりがないというのもあっただろう。それにしてもいっこうに「脚本」にならないのだ。

それでも6人の女のコたちは僕のなかにとどまりつづけ、つぎつぎと断片的なアイデアばかりがたまっていった。
そんなある日、あるシーンを思いついた時だった。

僕のなかでこの映画が流れた。

いくつかの点だったものが、ひとつの流れになってあふれてきたのだ。

みたこともない映画だった。
みてみたい、とも思った。

その瞬間が、はじまりだったと思う。

もう「脚本」というかたちにとらわれなくていいと思えた。僕のなかで流れたもの、それがあればいい。かたちになってなかったことに、むしろ自由を感じた。
かたちはないけど大きな翼を持てた気がして、どこか遠くにたどりつける気がした。

notes 02.本上 まなみ  「tokyo.sora」にそえて 
この映画は、石川 寛さんの映画初監督作品です。監督には「爽健美茶」と「GOAください」のCMでお世話になりました。
このCMふたつは、多くの人が「いちばんほんじょらしい」と褒めてくださった、とても思い出深い作品です。
(中略)
この映画の内容は監督の頭の中にだけ組み立てられていたので、脚本はありませんでした。
決められたセリフもなく、すべてアドリブで解決していくという不思議体験。 最長55分の長回しシーンは本当に大変だったなあ(ほとんどカットされてたみたいだけど!)。
普通を演じる難しさ。現場ではいつもドキドキしながら、ワクワクしていました。
このティッシュくばりの女の子の淡い日常は結局とても私のお気に入りでした。 お芝居はうまく行ってるかしら?その答えは全然分からないので、ご覧になったあなたが教えてください。
私はといえば、石川さんがとにかくニコニコし続けていたので、とてもうれしかったのです。
どうぞ、たくさんの人が見にきてくださいますように。


-STAFF-
監督・編集:石川 寛
撮影:阿藤 正一・小野寺 幸浩
照明:藤井 貴浩
美術:舟橋 葉子
録音:阿尾 茂毅
音楽:菅野 よう子
音楽プロデューサー:金橋 豊彦
-CAST-
板谷 由夏・井川 遥・仲村 綾乃
高木 郁乃・孫 正華・本上まなみ

長塚 圭史・石川 伸一郎・坂本 サトル
遠藤 章造・香川 照之・西島 秀俊