notes of cinema 02.
BAGDAD CAFE/バグダッド・カフェ  
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日差しの強く照りつける砂漠の長く続く道の途中で
行き場をなくした異邦人の女性。
夕景のブーメランが風を切る音、マジック・ショーに目を輝かせる長距離トラッカー達、
子守唄のJ.S.バッハのピアノ、流浪の女刺青師、
カウンターの隅の壊れたコーヒー・マシン。

観光で訪れた旅先の不意の別離、
不安定に差し込む光は奇妙に黄色く、
天地の向きもどこかアンバランス。
果てしない乾いた土地を映し出す映像に、
どこまでも深いエコーのかかった「Calling You」が響きわたる・・・・。
notes 01.監督・脚本・製作:パーシー・アドロンは語る・・・
「砂漠、一本道、小さなカフェ、モーテル、そして給水塔。
たったそれだけの風景に、ひとりの女性を立たせることからあの映画は生まれた」

「私は長い間ドキュメンタリー作家だった。
そのせいか、ただそこに存在しているだけの、
なんでもないものに魅かれるんだ。
私はそれを“ゼロ・シテュエーション”と呼んでいる。
なにもないステージに、私だけのイメージを作りあげてゆく。
砂漠に一人の俳優を立たせれば、
そこにもう絵画が生まれ、映画が生まれるんだ」

「十年間のドキュメンタリー作りの中で、
私は現実の普通の人々だけを見つめ、撮ってきた。
私は俳優のすることよりも、現実の人間の方を信頼してきた。
劇映画を作りはじめてからも、
ドキュメンタリーと同じような真実や感覚を探そうとした。
私はカメラの前にいるだけで存在感のある俳優と、
そこに演じることのできる俳優とを出逢わせることでドラマを作ってゆくのだ」
−中略−
「私はこの世に男と女だけとは思っていない。
男がいて女がいて結婚して、という図式を私は信じていない。
ひとりの人間の中に、両性は存在しているのかもしれない。
いずれにしても、私はステレオ・タイプというものを信じていないんだ。
『バグダッド・カフェ』にも三つ編みにしたインディアンの保安官が出てくるでしょう。
保安官といえば、葉巻をくわえた大男というイメージがあるが…」

「音楽はサラダ・ドレッシングのようなもの。
装飾、ムード・メーカーとは思っていない。
音楽は映画の基本となる光や色、感情や顔と同じくらいに重要な要素だ。
映画がたった一曲の歌によって支えられていることだってあるんだ」


−STAFF−
Director: PERCY ADLON / 監督:パーシー・アドロン
Screenplay: PERCY & ELEONORE ADLON / 脚本:パーシー&エレオノーレ・アドロン
Produced by: PERCY & ELEONORE ADLON / 製作:パーシー&エレオノーレ・アドロン
Photography: BERND HEINL / 撮影:ベルント・ハインル
Editing: DIETRICH V WATZDORF / 編集:ディートリッヒ・V・ヴァッツドルフ
Music: BOB TELSON / 音楽:ボブ・テルソン
Art Direction: BERNT AMADEUS CAPRA, BYRNADETTE DI SANTO / 美術:ベルント・A・カプラー、ビナデット・デ・サント
-CAST-
Jasmin: MARIANNE SAGEBRECHT / ジャスミン:マリアンネ・ゼーゲブレヒト
Rudy Cox: JACK PALANCE / ルーディ:ジャック・パランス
Brenda: CCH POUNDER / ブレンダ:CCH・パウンダー
Debby: CHRISTINE KAUFMANN / デビー:クリスティーネ・カウフマン
Phyllis: MINICA CALHOUN / フィリス:モニカ・カローン
Sal. Jr: DARRON FLAGG / サルJr.:ダロン・フラッグ
Cahuenga: GEORGE AQUILAR / カヘンガ(バーテン):ジョージ・アキラー
Sal: G. SMOKEY CAMPBELL / サル:G・スモーキー・キャンベル
Muenchgtstettner: HANS STADLBAUER / ムンシュテットナー:ハンス・シュタードルヴァー
Eric: ALAN S. CRAIG / エリック:アラン・S・クレイグ
The Sheriff: APESANAHKWAT / 保安官:アサペナクワット