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後藤岱山
韋駄天数右衛門(韋駄天數右衛門/韋駄天數右衞門) いだてんかずえもん
監督 後藤岱山
公開年 1933年
評点[B]
感想  今日は、羅門光三郎主演の『韋駄天数右衛門』を観た。監督は後藤岱山で、昭和八年(1933)の作品。

 赤穂藩士の不破数右衛門(羅門光三郎)は主君・浅野内匠頭に寵愛されている実直で腕の立つ武士だが、途方もない粗忽者で殿の月代を剃ったときも他家に使者に出たときも失敗ばかり。あるとき数右衛門は、旅姿の兄妹の仇討を助太刀しようとして、誤って次席家老・大野九郎兵衛の息子に深手を負わせてしまう。

 赤穂四十七士のうち、堀部安兵衛や赤垣源蔵(赤埴源蔵)と並んで人気の高い不破数右衛門を主人公にした作品。不破は松之廊下刃傷事件の頃は浪人していたため、粗忽者(うっかり者)ゆえに主家を辞したという話が作られたらしいが、浅野内匠頭の月代を剃って失敗したり使者に行く家を間違えたりするエピソードは同じく四十七士である武林唯七のものという伝承もある。
 史実とはほとんど関係ない講談調のストーリーだが、サイレント特有のパントマイム的な演技やギャグが面白い。52分ほどの短編なので展開もスピーディー。もうちょっと続きを観たいという感じもあるが。
 羅門光三郎は阪妻・大河内より一段下がるB級的存在ながら、ちょっと珍しい槍の殺陣も見せてくれて楽しめた。庶民や少年たちに人気があったというのもうなづける。忠臣蔵の義士外伝であるが、重いところは全く無く娯楽に徹した一作。(2005/01/24)

後藤岱山
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