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井上梅次
明日は明日の風が吹く あしたはあしたのかぜがふく
監督 井上梅次
公開年 1958年
評点[C]
感想  今日は、石原裕次郎主演の『明日は明日の風が吹く』を観た。監督は井上梅次。昭和33年(1958)の作品。

 木場近くの博徒・松文字組の息子の松山健次(石原裕次郎)は、次男坊なので堅気のサラリーマンになっていたが、家の商売が原因で会社の同僚・啓子(北原三枝)との仲も裂かれて無頼の世界に身を投じることになり、敵対する難波田組との抗争に巻き込まれていく。

 日活製裕次郎映画の一本。戦後が舞台なので、登場するヤクザたちは背広姿だが、内容は義理人情を重んずる古風な感じ。北原三枝は意外と影が薄く、裕ちゃんの弟・三郎(青山恭二)の恋人の千鳥(浅丘ルリ子)の方がヒロイン的に見えた。裕ちゃんの兄の良太に金子信雄、着流しの古風なヤクザ役に大坂志郎。(2001/03/18)

女と三悪人 おんなとさんあくにん
監督 井上梅次
公開年 1962年
評点[A’]
感想  今日は、井上梅次監督の『女と三悪人』を観た。昭和三十七年(1962)の作品。

 江戸も末期に近い天保・嘉永の頃、女役者の瀬川喜久之助(山本富士子)に惚れた、破戒僧で土地の顔役の竜運和尚(勝新太郎)・浪人の鶴木勘十郎(大木実)・そして流れ者の芳之助(市川雷蔵)の三人の男たち。彼らは、金のために豪商・但馬屋(三島雅夫)の妾になっている喜久之助を解放しようと奮闘する。

 石原裕次郎主演の日活映画で有名な井上梅次監督の時代劇。脚本もオリジナル。舞台設定は江戸時代だが、姫を悪魔や怪物から救い出すために戦う騎士、というテーマは西洋風で、そのためか明るいストーリーでもないのにあまりジメジメせず、どこかカラッとした雰囲気がある。井上監督には時代劇のイメージはないが、意外な佳作。
 俳優たちの柄に合わせた配役と脚本が良い。その中ではやはり勝新太郎と市川雷蔵が光る。山本富士子には、運命を甘受し時には運命に逆らおうとする女性の強さがもう少し欲しい。(2003/05/22)

黒蜥蜴 くろとかげ
監督 井上梅次
公開年 1962年
評点[B]
感想  今日は、井上梅次監督の『黒蜥蜴』を観た。昭和三十七年(1962)の作品。

 日本一の名探偵を自認する明智小五郎(大木実)は、大富豪である宝石商・岩瀬庄兵衛(三島雅夫)の一人娘・早苗(叶順子)を誘拐するという謎の怪盗・黒蜥蜴(京マチ子)と対決する。そして、敵どうしでありながら、明智と黒蜥蜴の間には奇妙な感情が生まれる。

 江戸川乱歩の探偵小説の映画化(脚本:新藤兼人)。オープニング・タイトルからして、黒装束の女王様スタイルの京マチ子がムチをしばきまくるという衝撃の映像が繰り広げられる。のべつまくなしではないが、時々登場人物が歌を唄い踊るミュージカル仕立てになる(作詞:三島由紀夫)。また、登場人物の心情を反映した原色のライトが多用される。
 正直、かなりの異色作だが、京マチ子の美しさと“大物感”もある程度出せていたと思う。あと、ミステリアスな雰囲気がもっと出せていたら、より良かったかも。明智小五郎は個人的に天知茂のイメージが強いので、この作品ではやけに明るくて饒舌に感じた。

 美輪明宏が黒蜥蜴を演じ、なんと三島由紀夫自身が登場するというリメイク版もあるそうなので、そちらも機会があったら観てみたい。(2002/07/12)

井上梅次
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