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石原均
らくだの馬さん らくだのうまさん
監督 石原均
公開年 1957年
評点[C]
感想  今日は、エノケン主演の『らくだの馬さん』を観た。監督は石原均で、昭和三十二年(1957)の作品。

 屑屋の久六(榎本健一)は歌好きで明るいのがとりえだが、ならず者の馬(中村是好)に付きまとわれるようになって大弱り。馬がフグにあたって死んでホッとしたのもつかの間、今度は馬の兄貴分だという半次(花沢徳衛)が馬の死体を大家(杉狂児)のところに担ぎこんで“かんかんのう”を踊らせるのにつきあえ、と強要されて仰天。

 古典落語の『らくだ』を基にしたエノケン劇団の演目の映画化(脚本:舟橋和郎)。昭和二十五年にもエノケン主演で映画化されていたらしい。
 あらすじだけを見ると死人にかんかんのうを踊らせるという陰惨な内容なので、さてどう映像化するかと思って観た。やはり映像で観ると嫌な感じが先に立ってしまうし、馬も半次も本当にやくざ者にしか見えないので、観ていてあまり愉快な気分になれない。演者と空気を共有する舞台演劇と映画との違いの難しさだろう。
 どうも全体に作りがリアル過ぎるようなので、エノケンだけコミカルな演技をしたり歌を唄ったりしているが、久六以外の馬と半次などももっとユーモラスにしても良かったのではないだろうか。『らくだ』に『芝浜』の要素を付け加えているのもちょっと不自然。

 配役を調べたら、久六の子供の一人を藤田叔子が演じているのを見つけた。『一休さん』などで有名なベテラン声優だが、子役出身だったのか。(2005/04/04)

とんちんかん八百八町 とんちんかんはっぴゃくやちょう
監督 石原均
公開年 1957年
評点[B]
感想  今日は、エノケン主演の『とんちんかん八百八町』を観た。監督は石原均で、昭和三十二年(1957)の作品。

 有名な半七の孫にあたる岡っ引の伴七(榎本健一)は怪盗紫頭巾を捕らえて鼻高々。しかし、紫頭巾が狙っていることを示す血染めの矢が大店〔おおだな〕の三田屋の軒先に刺さっていたと聞き、さっそく三田屋に泊り込む。しばらくして伴七は中番頭の定吉(益田キートン)を容疑者として捕らえたが……。

 上映時間59分ほどの短編(原作・脚本:舟橋和郎)。戦前からお得意の捕物帖ものだが、この作品では子役の金太(泗水成一)というキャラクターの活躍が目立って、エノケンは食われているというほどではないものの活躍ぶりは昔の作品ほどではない。どうも脱疽で右足指を切除したあとの作品であったようで、捕物帖に付き物の “追っかけ”があまり出来ない状態だったようだ。動きのある捕物シーンも冒頭にあっただけだった。
 脚本も演出もそつなくまとまっているが、戦前作と比べてしまうとちょっと寂しいかな……という感じがする。ただし、捕物シーンをシルエットで処理したりしている部分など工夫されていて面白い。(2006/04/09)

石原均
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