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亀井文夫
戰ふ兵隊(戦ふ兵隊/戦う兵隊) たたかうへいたい
監督 亀井文雄
公開年 1939年
評点[A]
感想  今日は、亀井文雄の『戦ふ兵隊』を観た。昭和十四年(1939)の作品。

 当時派手に喧伝された武漢作戦に従軍する兵士や戦地の住民の姿を捉えたドキュメンタリー。

 撮影の三木滋・撮影助手の瀬川順一・録音の藤井慎一と亀井監督が従軍して撮影。戦闘シーンはあまり無く(一部あるが、再現シーン臭い)、戦火に焼かれた農村や漢口の街並み、焼け出された中国人たち、そして戦いに疲れて休息する陣中の兵士の姿などを克明に映し出している。
 戦意高揚映画を期待した軍部の期待に外れたので一般上映されることはなかった作品。確かに、ファーストシーンが避難する難民の姿というのは目につく。ただし、通説のように純然たる反戦映画とも見えなかった。実際、亀井監督は生前「反戦映画ではない」と発言していたそうだが。
 焼かれる中国人の民家や難民の姿や疲れた兵士の姿を隠さず、あくまで戦争を美化せずリアリズムに徹しようとした結果の作品というように見える。敢えて言うなら、反戦というよりも厭戦だろう。非常に力強い映像の連続なので、メッセージ性のあからさまな作品よりも観る者に伝える力は強いかもしれない。戦車などをかなり鮮明に撮影しているため、軍機を考慮したためも上映禁止になった一つの理由かも。
 中隊長が部下たちに作戦を指示する場面は多分やらせだろうが、珍しい。いわゆる軍隊口調ではないのが興味深い。(2003/12/30)

戦争と平和(戦爭と平和) せんそうとへいわ
監督 山本薩夫・亀井文夫
公開年 1947年
評点[C]
感想  今日は、『戦争と平和』を観た。監督は山本薩夫と亀井文夫で、昭和二十二年(1947)の作品。

 戦時中、人妻の町子(岸旗江)は夫の健一(伊豆肇)が戦死したとの報を受け、子供を抱えて途方にくれる。そんな時、町子と健一の幼なじみである康吉(池部良)と再会し、町子は彼と再婚する。しかし、実は死んでいなかった健一は復員してきて、夫婦になった町子と康吉を見てしまう。

 “社会派”監督の二人が組んだだけあって、今から観ると娯楽性の無さは見事なほど(笑)。確かに当時は実際にあったことかもしれないし、当時の社会の一段面を忠実に描いているのだろうが、不幸のオンパレードを見せられつづけるのはちょっとしんどい。充分エピソードで語られているのに、健一が演説してしまうのはくどいし。
 それで映像で観るべきものがあれば良いのだが、それも画面が暗く、人物のアップが多いので重苦しい。ただ、輸送船が沈むところと空襲のシーンは、東宝の作品だけあって当時の作品にしてはリアル。(2002/05/02)

亀井文夫
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