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久保為義(久保爲義)
裸武士道 はだかぶしどう
監督 久保為義
公開年 1937年
評点[C]
感想  今日は、黒川弥太郎主演の『裸武士道』を観た。監督は久保為義で、昭和十二年(1937)の作品。

 浪人・江田左門(黒川弥太郎)は言いがかりをつけてきた武士を斬った上、逃亡の途中に百姓のせがれ熊右ヱ門(鳥羽陽之助)まで斬ってしまう。江戸へ逃れて旧友の白川主水(清川荘司)一家に歓待されるが、左門は自分は武士の廃れ者だと深く悩む。

 長谷川伸の『三番敵』の映画化(脚本:入江一夫)。単なる仇討ものではなくユニークな設定になっているが、黒川弥太郎の演技が硬く演出も平凡なので、左門の苦悩がよく表現されておらず単に行き当たりばったりの行動をしているように見え、あまり共感できないキャラになっている。対して、主水の母(常盤操子)の武士の母らしい潔い態度が美しく見えた。
 また、熊右ヱ門を序盤にたっぷり描写してしすぎてしまって、観客に与える印象が強くなりすぎたのも失敗だと思う。観終わって今ひとつスッキリしない作品。
 ただ、仇討ものなので旅のシーンが多く、昭和十二年の映画としては映像がシャープでフィルムの保存状態も良いので、空やそこに浮かぶ雲が美しく、見とれてしまうほどだった(撮影:河崎喜久三)。雲の表情が豊かで、ロケ中はよほど天候に恵まれたのではないだろうか。(2005/03/08)

久保為義(久保爲義)
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