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崔洋一
刑務所の中 けいむしょのなか
監督 崔洋一
公開年 2002年
評点[B]
感想
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刑務所の中 特別版
刑務所の中
特別版

 今日は、崔洋一監督の『刑務所の中』を観た。平成十四年(2002)の作品。

 漫画家ハナワカズイチ(山崎努)は、ミリタリーマニアが昂じて銃砲刀剣類不法所持・火薬類取締法違反で刑務所送りに。そこは意外にも、刑務官の暴力も受刑者同士の争いもなく規則ずくめの生活を送らされる不思議な世界だった。

 ベストセラーになった花輪和一の同名コミック『刑務所の中』が原作(脚本:崔洋一・鄭義信・中村義洋)。数年前に読んだ記憶の限りでは、大変原作に忠実に作られているように思う。山崎努を初めとして、香川照之・田口トモロヲ・大杉漣などの一癖ある俳優たちも、一風変わった受刑者たちを巧みに実写で再現していた。
 受刑者に与えられる暴力は無く衣食住の心配も無く、日々の食事を美味しそうに食べていて、なんだか幸せそうに見えるくらいだが、どんな人間も規則ずくめの生活に飼いならされていく怖さもちょっと覗かせている点も表現されていた。むしろ、台詞の一つ一つまで原作に忠実すぎて物足りない感がある。かなり面白いし悪くはないのだが、もうちょっとプラスアルファがあっても。また、原作の構成まで再現してオムニバス的な作りになっているが、構成の仕方くらいは映画的にしても良かったような。それと、山崎努は、初犯の漫画家を演ずるにはちょっと年をとりすぎていたような気がするが、仕方ないかな? キャストには俳優以外の有名人も名を連ねているようだ。
 しかし、刑務官による人権侵害を訴える報道や、受刑者同士のギスギスした関係が描かれている『塀の中の懲りない面々』などとは全く違う世界だ。初犯の囚人ばかりの刑務所だからだろうか。(2004/03/08)

崔洋一
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