Return to監督別邦画備忘録Top pageHOME PAGE
斎藤寅次郎(齋藤寅次郎)
エノケンの法界坊 えのけんのほうかいぼう
監督 斎藤寅次郎
公開年 1938年
評点[A’]
感想  『エノケンの法界坊』を観た。監督は斎藤寅次郎で、昭和十三年(1938)の作品。

 破戒僧の法界坊(榎本健一)は永楽屋の娘おくみ(宏川光子)に横恋慕するが、彼女は手代の要助(小笠原章二郎)のことが好きであることを知る。永楽屋の悪手代の長九郎(如月寛多)と組んでなんとかものにしようと画策するものの、ドジな法界坊ではなかなか上手くいかない。

 歌舞伎のネタの一つの法界坊をオペレッタ風の喜劇映画化した作品。法界坊の初登場シーンから「♪なむあみだーぶつ なむあみだ〜」と歌いながら登場する。キャラが時々唐突に歌いだすのが珍妙で楽しい。
 ドタバタギャグに古さは感じるが、元ネタどおりに(?)最後はちょっとシンミリさせて、予想以上に面白い作品だった。画質・音質とも今ひとつで、さらにフィルムが一巻分丸々抜けてしまっているのが残念。(2003/01/09)

水戸黄門漫遊記(総集編) みとこうもんまんゆうきそうしゅうへん
監督 斎藤寅次郎
公開年 1938年
評点[C]
感想  今日も、NHK衛星で放映された『水戸黄門漫遊記』を録画して観た。昭和十三年(1938)年の作品。主演は横山エンタツと花菱アチャコで、監督は斎藤寅次郎。

 大工のコンビを演ずるエンタツとアチャコは、うっかり犬を家の下じきにして殺してしまう。生類憐れみの令が出ている折から、こりゃまずいと2人は高飛びする。旅先で偶然出会った爺さん(柳家金梧楼)と一緒に旅をしていたら、水戸黄門一行と間違えられてしまう。大名のお家騒動に巻き込まれたり仇討ちの助太刀をしたり山賊に捕らえられたり大騒ぎ。
 本物の黄門役として徳川夢声、仇の相手と山賊として高瀬實乘(一人二役)が出演している。監督の斎藤寅次郎は喜劇作品で有名だが、なんだか全体にテンポがイマイチだったなぁ…。この監督の全盛期はサイレント時代だというし、全体に動きで見せるギャグなので無声映画向きなのかも。それと、これが“総集編”のせいもあるかもしれない。おそらく前後編だったのが、今では編集された総集編しか残されていないのだろう。展開が唐突に見えるところもあるし。
 こういうのって、喜劇映画では『エノケンのちゃっきり金太』もそうだし、劇映画でも『暖流』や『愛染かつら』・『雪之丞変化』なんかも総集編しか残されていないから、日本の映画会社はしょうがない。作家の陳舜臣が正倉院を評して「日本人は保存の天才」なんて言ってるけど、そりゃ誉めすぎ(笑)。(2000/10/05)

娘の願は唯一つ(娘の願ひは唯一つ/娘の願いは唯一つ) むすめのねがいはただひとつ
監督 斎藤寅次郎
公開年 1939年
評点[A’]
感想  今日は、斎藤寅次郎監督の『娘の願は唯一つ』を観た。昭和十四年(1939)の作品。

 長屋に住む田村半次郎(渡辺篤)・とめ(清川虹子)夫婦は、成績が良い長女ひで子(高峰秀子)を女学校へ進学させるよう先生(神田千鶴子)に勧められて大弱り。経済的な余裕はないのだが、隣家の細君(沢村貞子)に対する見栄で、進学を認めると先生に言ってしまう。その頃、半次郎が小使として働いている会社の社長(杉寛)や課長(サトウ・ロクロー)も娘を女学校に進学させようとしていた。

 原作として曽我廼家五郎の名があるので、元々舞台の喜劇だったのだろうか(脚本:小国英雄)。
 設定が同じく高峰秀子主演の前年の『綴方教室』に似ているので、それを意識したパロディという説もあるが雰囲気は全然異なり、明るいコメディ作品になっている。序盤の隣家との争いの場面は見事なテンポと間でネタが繰り出され、半次郎が会社でやらかすネタも笑えて、現在のバラエティー番組よりも面白い。
 作品数が多い斎藤監督は現代人の目で見るとさほど面白くない作品も多いので評価はあまり高くないけれども、この作品は今観ても楽しめる出来だと思う。(2004/10/31)

ラッキー百万円娘(びっくり五人男 新東京音頭/新東京音頭 びっくり五人男) らっきいひゃくまんえんむすめ
監督 斎藤寅次郎
公開年 1949年
評点[C]
感想
Amazon
ラッキー百万円娘
ラッキー百万円娘

 今日は斎藤寅次郎監督の『ラッキー百万円娘』を観た。昭和二十四年(1949)の作品(補注:初公開時の題名は『びっくり五人男』。『ラッキー百万円娘』は再公開時の改題)。

 少女・丘ひばり(美空ひばり)は、母を亡くし父はいまだシベリアに抑留されている孤児だった。彼女を救うため、多くの人々が奮闘する。

 美空ひばりのキャリア最初期の主演映画。演技はともかくとして、やはり歌は上手い。子供らしい可愛気、という面にはちょっと欠ける面もないではないが。話自体は、戦災孤児やシベリア抑留が問題になっていた当時は社会的な意義があったのかもしれないが、今から観ると本当に他愛ない、としか言いようがない感じ。
 横山エンタツ&花菱アチャコや古川ロッパなど共演者の顔ぶれも豪華なので、出演者のファンが観るための作品なのかもしれない。上映時間も1時間弱だし、現在のテレビドラマに相当するプログラム・ピクチャーなのだろう。(2001/06/12)

憧れのハワイ航路 あこがれのはわいこうろ
監督 斎藤寅次郎
公開年 1950年
評点[C]
感想
Amazon
栄光の新東宝映画傑作選「憧れのハワイ航路/金語楼の子宝騒動」
新東宝映画傑作選
「憧れのハワイ航路/
金語楼の子宝騒動」

 今日は、斎藤寅次郎監督の『憧れのハワイ航路』を観た。昭和二十五年(1950)の作品。

 夜間中学に勤めるハワイ生まれの英語教師・岡田(岡晴夫)は、街で花売り娘の少女(美空ひばり)を助けた。彼女を下宿に連れて帰ると、下宿のおばさん(清川玉枝)は少女の顔に見覚えがあると言い…。

 『憧れのハワイ航路』などで当時人気の高かった歌手・岡晴夫と美空ひばりの歌がたっぷりのアイドル映画。離れ離れになっていた親子の再会が主なテーマで、全体に古〜い映画って感じがする。美空ひばりは前年の『ラッキー百万円娘』より成長していて、歌唱力も進歩している。しかし、なぜか『百万円娘』よりも画質・音質共に状態が良くない。
 主人公の同居人に古川ロッパ。下宿のおじさん役に花菱アチャコ。(2001/06/15)

斎藤寅次郎(齋藤寅次郎)
掲示板 Return to監督別邦画備忘録Top pageHOME PAGE