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篠田正浩
暗殺 あんさつ
監督 篠田正浩
公開年 1964年
評点[B]
感想
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暗殺
暗殺

 今日は、篠田正浩監督の『暗殺』を観た。昭和三十九年(1964)年の作品。主演の清河八郎は丹波哲郎。坂本龍馬役は佐田啓二。清河の妾役として岩下志麻。

 幕末に活躍した奇才・清河八郎の物語。“奇妙なり八郎”と言われたように、彼の行動は二転三転する。彼の行動を真に理解できる者は無く、勤王の志士と幕府の双方から狙われる。浪人どもを扇動して浪士組を結成しちゃうカリスマの魅力を持つ教祖的人物。それを演じられるのは、もちろん丹波哲郎先生しかいない(笑)。まさしくハマリ役。
 映像は非常に凝っている。エピソードを積み重ねて清河八郎という謎の人物像を描き出そうとしているのだが、回想シーンが多く構成が複雑すぎてストーリーがよくわからない。劇終も唐突に見える。武満徹の音楽もなんだかうるさい。(2000/10/06)

沈黙 SILENCE ちんもくさいれんす
監督 篠田正浩
公開年 1971年
評点[B]
感想  今日は、篠田正浩監督の『沈黙 SILENCE』を観た。昭和四十六年(1971)の作品。原作は遠藤周作の『沈黙』で、脚本も彼と篠田監督の共同。

 既にキリシタン禁令下にある日本に宣教師ロドリゴ(ディヴィッド・ランプソン)とガルペ(ダン・ケニー)が潜入してくる。やがてキチジロー(マコ岩松)に密告されて捕らえられたロドリゴが見たものは…。
 九州の自然が非常に美しく撮られている。百姓の貧しい暮らしとの対比が効果的。撮影は、あの宮川一夫。
 私は原作をまだ読んだことが無いのだが、遠藤周作の不信の告白のように見えた。こういう解釈で良いのかな?原作を表現し切れていないのだろうか。昨日観た小栗康平監督の『死の棘』と同様、評価の高い原作の映画化は難しいのだろう。
 丹波哲郎が出ていて、コントみたいと評していた人もいたけれども、個人的には結構いいと思った。私はタンバ先生、割と好きだし(笑)。(2000/10/26)

鑓の権三 やりのごんざ
監督 篠田正浩
公開年 1986年
評点[B]
感想  今日は、篠田正浩監督の『鑓の権三』(やりのごんざ)を観た。昭和六十一年(1986)の作品。

 出雲の国、松江藩の笹野権三(郷ひろみ)は、槍の名人で美男の聞こえも高い。彼が茶の湯によって出世しようとして、茶の師匠・浅香市之進(津村隆)が参勤交代で留守中であることから、その女房おさゐ(岩下志麻)から秘伝の教えを受けようとすると、権三をこころよく思わない川側伴之丞(火野正平)は、おさゐと権三が密通していると騒ぎ立て、二人は窮地に陥る。

 原作は近松門左衛門の同題の浄瑠璃(脚色:富岡多恵子)。篠田監督の近松作品は、『心中天網島』に続いて2作目だそうだ。
 郷ひろみと岩下志麻という異色の組み合わせ。岩下志麻は相変わらずの演技で、ヒロミ・ゴーは、ちょっと堅い感じがした。心中ものであるが、溝口健二作品のようなパッションの表出が無く、淡々と進んでいるように見えるため、二人が追い詰められる心情が少々わかりづらく、126分の上映時間が長く感じられる。浅香市之進が江戸から帰ってきてからは盛り上がってくるが。
 宮川一夫による映像は、シャープで美しい。チョンマゲや衣服など厳密な時代考証がされていて、溝口作品よりも画質が良くカラーなので、資料として役立つ作品かもしれない。(2001/08/26)

篠田正浩
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