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牛原陽一
さすらいの賭博師 さすらいのぎゃんぶらあ
監督 牛原陽一
公開年 1964年
評点[A’]
感想  今日は、小林旭主演の『さすらいの賭博師(ギャンブラー)』を観た。監督は牛原陽一で、昭和三十九年(1964)の作品。

 ダイスの腕は天下一品のギャンブラー氷室(小林旭)はイカサマを見破った相手に兄と恋人(松尾嘉代)を殺されたため、さすらいの旅に出た。横浜に流れた彼はダイスを捨て、バーテンになって一つ所に住み着きたいと願ったが、街を二分する浅野(山形勲)と河村(小池朝雄)の抗争に巻き込まれてしまう。

 小林旭主演の“ギャンブラー”シリーズ第一作となった作品(原作:野村敏雄/脚本:山崎巌)。監督の牛原陽一はサイレント時代の大監督だった牛原虚彦の子。
 シリーズ終盤の中平康監督『黒い賭博師』が奇想天外でコミカルな作品になったのとは異なり、第一作はシリアスで題名どおり“渡り鳥”的イメージの作品。ただし、渡り鳥シリーズとも異なり、いかにも荒唐無稽な設定ではなくシリアスなムードで通している。加えて、モノクロ作品になっているためか映像がシャープで作品の雰囲気を締めている(撮影: 岩佐一泉)。
 小林旭のアクションやダイスさばきは実にスピーディで鋭い。演技もシリアスで一貫している。アキラ映画に付き物の歌を唐突に唄い始めるところは非現実的だが。
 ストーリーは流れ者を主人公とした作品の類型に沿っていて目新しさはないが、シャープな絵作りと小林旭のシリアス演技によって『黒い賭博師』以降とはまた違う魅力を持つ一本。(2005/10/17)

牛原陽一
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