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渡辺信一郎
COWBOY BEBOP 天国の扉(カウボーイビバップ 天国の扉) かうぼおいびばっぷてんごくのとびら
監督 渡辺信一郎
公開年 2001年
評点[B]
感想
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COWBOY BEBOP 天国の扉
COWBOY BEBOP
天国の扉

 劇場版アニメ『COWBOY BEBOP 天国の扉』を観た。監督は渡辺信一郎で、平成十三年(2001)の作品。

 時は2071年。火星の都市でバイオテロ事件が発生して大量の犠牲者が出たが、その病原体は不明であった。賞金稼ぎのスパイク(声:山寺宏一)・ジェット(声:石塚運昇 )・フェイ(声:林原めぐみ )たちが事件を探り始めると、元特殊部隊隊員のヴィンセント(声:磯部勉)が容疑者として浮かび上がり、製薬会社チェリオスケミカルも影でうごめいていることがわかる。

 1998年にテレビ東京で初放映された(諸事情で打ち切られ全26話の初放映は衛星放送のWOWOW)アニメ『カウボーイビバップ』の劇場版。続編ではなく劇中の1エピソードという設定らしい(第22話と第23話の間に位置するという)。
 賞金が懸けられた犯罪者を追う賞金稼ぎたちが主人公だが、テレビ版同様に単純なアクションものではなく、その犯罪者や関係者たちは過去や背景を持っている。ストーリー以外にも、定評のあった映像面のクオリティの高さはもちろんテレビ版以上。レギュラー声優陣も好演。
 しかし、じっくりと作りこみすぎたのか、テレビ版での展開のテンポの良さは失せているような気がする。上映時間は1時間55分ほどだが、この脚本だったら100分程度に詰めたらもっと印象が強くなるだろう。作りこみすぎというのはマニア向けの日本製劇場版アニメにまま見られる欠点だが。ただし、ストーリーは完結しているので、テレビ版を観なければわからないような難解さは無い。

 それと、個人的にちょっと引っかかったのは、作品全体に流れるアメリカ的な雰囲気。菅野よう子のジャズを中心とした音楽を始めとして、この作品がアメリカ的なのはテレビ版以来だが、それでも一応無国籍調にしていたテレビ版以上に劇場版では街を歩く人物の顔立ちや服装、街並みや建物の落書き、エピソードに絡む重要な要素のハロウィンに至るまでアメリカそのものの雰囲気がする。
 テレビ版が好評だったというアメリカの市場を意識したものだと思うし、別にコンプレックスなどは感じられないが、日本人がここまで無邪気なアメリカ讃歌を作らなくても? とも思う。
 そういえば、日本で公開された2001年9月にはアメリカで同時多発テロが発生したけど、この作品のアメリカでの売れ行きには影響しなかったかな?(補注:あとで知ったのだがアメリカでの公開は2003年5月だったという。この公開時期の遅れは政治的配慮だったのだろうか)(2004/11/17)

渡辺信一郎
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