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山本薩夫
田園交響楽(田園交響樂) でんえんこうきょうがく
監督 山本薩夫
公開年 1938年
評点[B]
感想  今日は、山本薩夫監督の『田園交響楽』を観た。昭和十三年(1938)の作品。

 北海道に住む敬虔なクリスチャン日野東作(高田稔)は、身寄りのない盲目の少女(原節子)を引き取り、雪子と名づけて愛情を注いで育てる。東作の弟・進二(佐山亮)が東京から北海道にやってきて積極的に雪子に近づくと、東作と雪子の心はかき乱される。

 アンドレ・ジイドの古典的作品を翻案して映画化したもの(脚本:田中千禾夫 )。
 盲目の少女を演じた原節子は、まだあまり上手くはないが、なかなか頑張って演じている。高田稔も、上品な二枚目という雰囲気が役柄に合っている。
 雪子が東作に発見されて互いに心を許しあうまでは、印象的な『田園交響曲』の演奏会のシーンなどを経て二人の心の動きが良くわかったが、進二と出会ってからはなんだか展開が急になり、キャラの心理がわかりづらくなってしまう。東作と進二の葛藤はよく描かれていたが、雪子の方が……。特に終盤が忙しくなったのは、検閲の影響? とも思った。77分ほどの中編だが、もう少し長くても。
 撮影は宮島義男(義勇)でおおむね美しいが、ちょっと原節子のアップが多いような気がした。キャメラマンではなく演出家の意向だと思うが。(2005/01/30)

戦争と平和(戦爭と平和) せんそうとへいわ
監督 山本薩夫・亀井文夫
公開年 1947年
評点[C]
感想  今日は、『戦争と平和』を観た。監督は山本薩夫と亀井文夫で、昭和二十二年(1947)の作品。

 戦時中、人妻の町子(岸旗江)は夫の健一(伊豆肇)が戦死したとの報を受け、子供を抱えて途方にくれる。そんな時、町子と健一の幼なじみである康吉(池部良)と再会し、町子は彼と再婚する。しかし、実は死んでいなかった健一は復員してきて、夫婦になった町子と康吉を見てしまう。

 “社会派”監督の二人が組んだだけあって、今から観ると娯楽性の無さは見事なほど(笑)。確かに当時は実際にあったことかもしれないし、当時の社会の一段面を忠実に描いているのだろうが、不幸のオンパレードを見せられつづけるのはちょっとしんどい。充分エピソードで語られているのに、健一が演説してしまうのはくどいし。
 それで映像で観るべきものがあれば良いのだが、それも画面が暗く、人物のアップが多いので重苦しい。ただ、輸送船が沈むところと空襲のシーンは、東宝の作品だけあって当時の作品にしてはリアル。(2002/05/02)

白い巨塔 しろいきょとう
監督 山本薩夫
公開年 1966年
評点[A’]
感想
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白い巨塔 劇場版
白い巨塔 劇場版

 今日は山本薩夫監督の『白い巨塔』を観た。昭和四十一年(1966)の作品。主演は田宮二郎。

 日本有数の手術の腕を持つ外科医だが、教授になるためには、どんな手段でも用いる財前助教授(田宮二郎)。退任を控えた東教授(東野英治郎)もまた権力欲旺盛で財前が気に入らない。東の後任教授が教授会の投票で決定されることになり、双方は権謀詐術の限りを尽くす…。

 山崎豊子の原作でテレビドラマが有名だが、この映画がヒットしてテレビ化されたとか。田宮二郎のしかめっ面がハマリ役。山本薩夫監督の作品を観るのは初めてだ。山本監督はイデオロギー色の強い作品を作ることで有名だが、この作品は政治ではなく大学病院内部のことがテーマだったためか、さほどメッセージ性が鼻につくことはなく結構楽しめた。誇張され過ぎたマンガみたいなキャラも何人かいたけど。(2000/08/30)

山本薩夫
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