Return to年代順邦画備忘録Top pageHOME PAGE
昭和三十四年(1959)

[1] [2] [3]

薄桜記 はくおうき
監督 森一生
公開年 1959年
評点[B]
感想
Amazon
薄桜記
薄桜記

 今日は、市川雷蔵&勝新太郎主演の『薄桜記』を観た。監督は森一生で、昭和三十四年(1959)の作品。

 四十七士の一人・堀部安兵衛(勝新太郎)は、旗本・丹下典膳(市川雷蔵)と幾重もの不思議な因縁で関わりあっていた。その典膳は、武士の義理と掟によって妻も地位も片腕までも失い、不自由な体で仇と斬り結ぶ。

 五味康祐の原作を元にした作品(脚本:伊藤大輔)。ラストの、丹下典膳が片手片足で斬りあう殺陣が有名だが、時代劇といっても全体的に伝奇的なイメージの漂う幻想的な作品。因果応報譚のようなところもある。演出や映像にファンタスティックなイメージがもう少し強くても良かったかもしれない。重要な役である典膳の妻・千春(三田登喜子)の演技がちょっと気になった。(2002/05/19)

一心太助 男の中の男一匹 いっしんたすけおとこのなかのおとこいっぴき
監督 沢島忠
公開年 1959年
評点[A’]
感想  今日は、中村錦之助主演の『一心太助 男の中の男一匹』を観た。監督は沢島忠で、昭和三十四年(1959)の作品。

 いよいよ、一心太助(中村錦之助、のち萬屋錦之介)とお仲(中原ひとみ)が婚礼の式を挙げ、晴れて一緒になる。しかし、魚河岸の利権を松前屋(大河内傳次郎)から奪おうとする丹波屋(阿部九洲男)と彼と結託する神尾備前守(進藤英太郎)・神尾主膳(原健策)たちの悪行を知った太助は、落ち着いて新婚生活を送る間もなく、また大活躍する。

 一心太助もの第三作。この作品では冒頭から大立ち回りで、裸で結婚式を挙げてしまう一心太助が面白い。太助はいつもの大活躍だが、登場人物が増えて新婚夫婦のもとに転がり込む居候の男二人やお仲の故郷の幼なじみ二人なんてキャラが出てきたので、ちょっとゴチャゴチャした感じがした。
 しかし、今作は月形龍之介の大久保彦左衛門が特に良い。太助と居候たちや長屋の住人たちが楽しそうに宴会している様子を陰ながら覗き見て、「太助も一人前になった。自分の役目は終わった」というような笑顔を浮かべ(こんな台詞を口に出したわけではない)、黙って去っていく彦左の姿に涙……。それにしても、シリーズ完結作の予定だったそうということだけれども、あんなことになろうとは(実際にはこのあとにも何作か錦之助主演の一心太助ものが作られている)。
 ストーリーは前作と似た、高官の陰謀を太助が暴くというものだが、終盤の盛り上げ方が見事。(2003/04/19)

初春狸御殿 はつはるたぬきごてん
監督 木村恵吾
公開年 1959年
評点[B]
感想
Amazon
初春狸御殿
初春狸御殿

 今日は、木村恵吾監督の『初春狸御殿』を観た。昭和三十四年(1959)の作品。

 かちかち山の泥右衛門(菅井一郎)の娘お黒(若尾文子)は、極道者の父親のために苦労している。だがある時、彼女が狸御殿の姫君(若尾文子二役)に瓜二つであることがわかり、家出した姫の代理で大富豪の御曹司・狸吉郎(市川雷蔵)とお見合いすることになり……。

 木村監督お得意の狸映画。お黒に惚れている若者として勝新太郎、その他にも狸御殿の家老役として中村鴈治郎、姫の腰元の一人として水谷良重(現・水谷八重子)が出演するなど、豪華キャスト。
 次々とセットが変わる日本中の民謡の替え歌のメドレーに合わせて市川雷蔵が踊る場面が楽しく、歌と踊りがたっぷりだが、ちょっと多すぎて食傷する面もあるかも。もう少し雷蔵と勝新太郎(特に後者)の芸を観たかった。雷蔵は能天気な若様にお似合いだったが。あと、ラストがちょっとお涙ちょうだい的になっていて全体の中で浮いているのが少々気になった。
 個人的には雷蔵&勝新が活躍する『花くらべ狸道中』の方が好きだ。(2002/10/30)

[1] [2] [3]

昭和三十四年(1959)
掲示板 Return to年代順邦画備忘録Top pageHOME PAGE