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昭和四十一年(1966)

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喜劇 仰げば尊し きげきあおげばとうとし
監督 渋谷実
公開年 1966年
評点[C]
感想  今日は、渋谷実監督の『喜劇 仰げば尊し』を観た。昭和四十一年(1966)の作品。

 瀬戸内海の島の小学校の老教師・浜口丈太郎(森繁久彌)を久しぶりに訪ねてきたかつての教え子・黒川(木村功)が自殺。ショックを受けた浜口は島に来た黒川の愛人・小林千律(佐々木愛)と共に、遺骨を黒川の妻(川口敦子)に渡すため上京して東京で昔の教え子たちに会う。

 渋谷実が松竹を出て東宝系の東京映画で作った唯一の作品で、遺作でもある(脚本:松山善三)。
 ストーリーの組み立ては『舞踏会の手帳』に倣ったもので、戦争から戦後にかけて大きく変わった人間そして日本がテーマ。生真面目な松山善三色が強いのか、社会批判がストレートに出てしまっていて松竹作品でのシニカルな渋谷監督らしい演出はあまり見られない(これが喜劇?)。ラスト近くの“事件”も、松竹時代だったらもっと面白くしていたと思う。
 また、かつてあったテンポの良さもなく森繁のオーバーな熱演ばかりが目立つ。なんだか、悲慷憤慨する浜口の姿に、テレビ時代についていけない渋谷監督自身を見ちゃったりして……というのは考えすぎかな?
 浜口のかつての教え子として三木のり平と田村高廣、三木のり平の妻として市原悦子、浜口の昔の恋人として京塚昌子が出演。(2005/06//16)

けんかえれじい けんかえれじい
監督 鈴木清順
公開年 1966年
評点[A’]
感想
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けんかえれじい
けんかえれじい

 今日は、鈴木清順監督の『けんかえれじい』を観た。昭和四十一年(1966)の作品。

 時は昭和十年頃、岡山の中学(旧制)に通う南部麒六(高橋英樹)は、真の硬派を目指してケンカに明け暮れている。下宿の娘の道子(浅野順子)が気になったり、ケンカが元で転校せざるを得なくなったり、波瀾万丈の青春を送る。

 鈴木清順作品だが、脚本が新藤兼人なので、何かに「鈴木清順の作品の中では妙に脚本がしっかりした作品」と書かれていたように、かなりまとまりの良い作品でわかりやすい。後半まではコミカルに、そして終盤にはシリアスタッチに転ずる。だが、違和感は無い。絵的には、前衛的というほど極端なものはなかったが、時々面白い映像があった。主人公のケンカの師“スッポン”役に川津祐介。(2001/06/08)

燃えよ剣 もえよけん
監督 市村泰一
公開年 1966年
評点[B]
感想
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燃えよ剣
燃えよ剣

 今日は、市村泰一監督の『燃えよ剣』を観た。昭和四十一年(1966)の作品。

 幕末、農民でありながら剣術を習いそれで世に出ようと夢見る青年・土方歳三(栗塚旭)は、他流派との争いや神官の娘・佐絵(小林哲子)との身分違いの恋などを経て、清河八郎(天津敏)が提唱した浪士組に入ったのをきっかけとして新選組を結成し、やがて同郷の近藤勇(和崎俊哉)を長として隊の実権を握る。

 原作は司馬遼太郎の同題の小説(脚本:加藤泰)。この作品は一時間半程度なので土方歳三の半生のそのまた半分程度しか描けないが、彼が新選組を創っていくようになる過程は割りと無理なく描かれていたと感じた。これから、というところで終わってしまうような感もちょっとだけあるが。
 殺陣がかなりリアルで、多摩時代の土方歳三の泥臭い剣法が実は実戦向きだったことが、かなり表現できていたと思う。土方歳三役の栗塚旭は、映画の前年にテレビドラマの『新選組血風録』で土方を演じて好評だったので、この作品でも土方を演じたらしい。なかなかハマっていると思ったけど、土方にちょっと熱血過ぎるとも思った。個人的には、土方歳三はクールな男、というイメージだったので。
 それと、土方と佐絵との恋愛エピソードが作中では少々浮いていて、いかにも架空エピソードという感じだが、原作どおりなのだろう。(2002/09/28)

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昭和四十一年(1966)
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