Return to年代順邦画備忘録Top pageHOME PAGE
昭和四十五年(1970)
幕末 ばくまつ
監督 伊藤大輔
公開年 1970年
評点[A’]
感想  今日は、伊藤大輔監督の『幕末』を観た。昭和四十五年(1970)の作品。

 土佐で青雲の志を抱き、日本を改革する夢に燃える坂本龍馬(中村錦之助、のち萬屋錦之介)。彼は、同志の中岡慎太郎(仲代達矢)らと共に奔走し、大政奉還までこぎつけるが、彼らを待っていた運命は……。

 この作品には、司馬遼太朗が原案という名義で名を連ねている(脚本:伊藤大輔)。錦之助の坂本竜馬はちょっと怖い感じだが、それらしさはあったと思う。土佐藩の身分差別の厳しさが強調されていて、町人上がりの近藤長次郎(中村賀津雄、のち中村嘉葎雄)と新宮馬之助(松山英太郎)が儲け役。龍馬の妻お龍に吉永小百合、西郷隆盛に小林桂樹、後藤象二郎に三船敏郎など、キャストは豪華。
 イデオロギー的な面が強いように感じられたし、俳優が皆りきんだ演技をしているように見えたが、幕末という時代の緊迫した雰囲気は表現されていた。(2002/01/14)

透明剣士 とうめいけんし
監督 黒田義之
公開年 1970年
評点[C]
感想  今日は、黒田義之監督の『透明剣士』を観た。昭和四十五年(1970)の作品。
 
 道場では子供にも勝てない少年・三四郎(酒井修)の父親が盗賊団に殺された。三四郎は白昼夢の中で、自分の姿を消す方法を妖怪しょうけら(沖時男)に教えられる。

 オープニング曲でわかるように、子供向け特撮時代劇。横山やすし&西川きよしや桂三枝、岡八郎などの吉本芸人たちも顔を出している。
 筋は他愛ないものだし特撮にも正直眼を見張るものは無いのだから、子供向きならもう少し展開が早くても良いと思った。また、せっかく吉本芸人が出ているのだから、彼らももっと活躍させて欲しい。(2004/04/25)

影の車 かげのくるま
監督 野村芳太郎
公開年 1970年
評点[B]
感想
Amazon
影の車
影の車

 今日は、野村芳太郎監督の『影の車』を観た。昭和四十五年(1970)の作品。

 生真面目な会社員の浜島幸雄(加藤剛)は通勤バスの中で偶然、幼なじみの小磯泰子(岩下志麻)と再会する。自分の仕事と市民運動に夢中の妻(小川真由美)に飽き足りない浜島は、美しい未亡人となっていた泰子の家にたびたび足を運ぶようになる。しかし彼は、泰子の子(岡本久人)の目が妙に気になっていた。

 野村監督お得意の松本清張原作の作品(脚本:橋本忍)。
 造成中の郊外の団地の雰囲気や泰子母子の住む古い借家など、野村作品特有の“昭和”の雰囲気のリアルさはいつもながら見事。どうしてこう普通の風景をリアルに写すだけで恐くなるんだろう。媚のない子どもの演出も巧み。実験的な映像も面白い(撮影:川又昂)。30年以上前にこの題材を採りあげた原作者と監督の観点も先進的だと思う。
 ただし、全体に漂う恐さの雰囲気は良いのだが、終盤まで何度も似たパターンが繰り返される展開で、いささか食傷する。終わり方も唐突に思えた。原作は読んだことがないので知らないが、脚本にもう一工夫ほしかったような気がする。

 一つ、この当時のバスにまだ車掌がいたのが意外だった。いつごろからワンマンバスが一般的になったのだろうか。(2005/10/03)

あしたのジョー あしたのじょお
監督 長谷部安春
公開年 1970年
評点[C]
感想  今日は、実写版の『あしたのジョー』を観た。監督は長谷部安春で、昭和四十五年(1970)の作品。

 ドヤ街に流れてきた少年、矢吹ジョー(石橋正次)。無頼な生活を続けるが、彼のボクシングの才能を見抜いた丹下段平(辰巳柳太郎)やライバルとなる力石徹(亀石征一郎)らとの出会いによって、ボクシングの世界に生きていくことになる。

 いわずと知れた名作マンガ『あしたのジョー』(原作:高森朝雄/画:ちばてつや)の劇場版。先に新国劇で舞台劇化されていたので、新国劇映画が映画化したらしい。
 実写版『めぞん一刻』の苦い記憶(笑)があるので覚悟して観たが、思っていたよりは、マトモな作品だった。しかし、やはり有名なマンガのキャラを実際の人間が演ずるのには違和感があるし、石橋正次の演技はちょっとキツイ。
 致命傷なのは、ファイトシーンに迫力が無いこと。クロスカウンターやトリプル・クロスも威力が伝わってこない。それと、1時間半弱の間に話を詰め込みすぎてダイジェスト版のようになっているので、原作を読んだことの無い人には話が見えづらいかもしれない。(2001/08/07)

昭和残侠伝 死んで貰います しょうわざんきょうでんしんでもらいます
監督 マキノ雅弘
公開年 1970年
評点[B]
感想
Amazon
昭和残侠伝 死んで貰います
昭和残侠伝
死んで貰います

 今日は、高倉健&池部良主演の『昭和残侠伝 死んで貰います』を観た。監督はマキノ雅弘で、昭和四十九年(1974)の作品。

 東京は深川の老舗料亭「喜楽」の息子・花田秀次郎(高倉健)は、家を離れ無頼の世界に身を投じていた。刑務所を出て、父が没して継母も失明し、板長の風間重吉(池部良)がほとんど一人で店を支えていることを知ると、名を変えて見習い板前として家に帰る。しかし、喜楽に新興ヤクザの魔の手が迫って……。

 『昭和残侠伝』のシリーズ第7作。シリーズ最高傑作とも言われている。自身も元ヤクザだったという設定の池部良が良い感じだが、全体として王道パターンというか様式美の世界。個人的には、様式美でも時代劇は好きだが、任侠ものの良さは正直まだあまりよくわからない。しかし、この作品は、高倉健の弟分役の長門裕之や高倉健と因縁のある博徒の山本麟一らの脇役もしっかり描かれているのが傑作と称される理由の一つだろうか。
 高倉健に惚れる芸者役の藤純子は……う〜ん、なんだか男に都合の良すぎる女性像というか、悪い言い方をすると頭の弱い女に見えるというか……。(2003/04/11)

昭和四十五年(1970)
掲示板 Return to年代順邦画備忘録Top pageHOME PAGE