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昭和五十四年(1979)
銀河鉄道999 ぎんがてつどうすりいないん
監督 りんたろう
公開年 1979年
評点[A’]
感想
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銀河鉄道999 (劇場版)
銀河鉄道999
(劇場版)

 今日は、劇場版アニメ『銀河鉄道999』を観た。監督はりんたろう(りん・たろう)で、昭和五十四年(1979)の作品。

 人類が宇宙を行き来するようになった未来。母親(声:坪井章子)を機械人間に殺された少年・星野鉄郎(声:野沢雅子)は、機械人間に復讐し自らも機械の身体になって永遠の生命を得るため、謎の美女メーテル(声:池田昌子)と共に宇宙を走る銀河鉄道999に乗り込み、アンドロメダ目指して旅に出る。

 松本零士原作のTVアニメの映画版。りんたろう監督だが、“監修”として市川崑の名もあったりする。
 テレビアニメの再編集ではなく全て新作画。ストーリーの骨子はテレビ同様だが、一話完結のテレビとは異なり細かいエピソードの積み重ねではなく、いくつかのクライマックスがある話の作りになっている(脚本:石森史郎)。
 一般ウケを狙ったのか海外市場も視野にあったのか、主人公の鉄郎のキャラクターデザインが原作・テレビよりも大幅に美形になってしまっている。1980年代以降に劇場用アニメーションのレベルが飛躍的に向上したため、今の目で観ると映像には傑出したものが無いのはいたしかたないだろう。ただし、絵柄的には綺麗に整えられながらも松本画の味を残していて悪くないと思う。
 ストーリー的にアニメ映画としては長尺な2時間8分の間を持たせるためか、機械の星へ行くという最終目的とは別に復讐も大きな目的にしたのは、テーマを拡散させてしまったような気がする。終盤のカタストロフィの後も少々長すぎたのでは……?
 とはいっても、最後のあの痛切な“別れ”のシーンとエンディングのゴダイゴの名曲によって、それまでの細かいことはどうでも良くなって大感動してしまうのですが(笑)。やはり『999』という作品の原作者の着想が素晴らしいということだろう。(2004/10/23)

エースをねらえ! ええすをねらえ
監督 出崎統
公開年 1979年
評点[A’]
感想
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劇場版 エースをねらえ!
劇場版
エースをねらえ!

 『エースをねらえ!』の劇場版を観た。監督は出崎統で、昭和五十四年(1979)の作品。

 全国レベルの西高のテニス部に所属する一年生部員・岡ひろみ(声:高崎真)は、新任の宗方コーチ(声:野沢那智)によって突然、正選手に選ばれる。プレッシャーの中、ひろみは宗方やお蝶婦人(声:池田昌子)・藤堂貴之(声:森功至)らの励ましを受けて成長していく。

 言わずと知れた、山本鈴美香原作の少女マンガの映画化(脚本:藤川圭介)。監督と作画監督の杉野昭夫は昭和四十八年のアニメ『エースをねらえ!』旧シリーズのスタッフで、藤川圭介は昭和五十三年の『新エースをねらえ!』の脚本家の一人。
 この劇場版はテレビ版の再編集ものではない新作。範囲としては『新』と同じく原作の第一部までで、わずか90分弱にするため岡ひろみが部員にいじめられるエピソードや試合のシーンなど、ほとんど省かれている。しかし、宗方が岡を見出す過程などオリジナルの要素も加わっており、切り詰めてギクシャクしたところは無く、一本の映画として巧みに成立している。
 ただ、終盤に宗方が語る、彼が岡ひろみを選んだ理由については「?」だった。あれはどうか……。最後の台詞もちょっと首をかしげた。
 絵柄的にはテレビアニメの旧シリーズと後に製作される『エースをねらえ!2』の中間といった感じ。個人的には、『エースをねらえ!』のアニメシリーズ(旧・新・劇場版・2・ファイナル)の中では、この劇場版の絵柄が一番好みだ。(2002/11/02)

太陽を盗んだ男 たいようをぬすんだおとこ
監督 長谷川和彦
公開年 1979年
評点[A]
感想
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太陽を盗んだ男
太陽を盗んだ男

 今日は、長谷川和彦監督の『太陽を盗んだ男』を観た。昭和五十四年(1979)の作品。

 やる気ゼロの中学校の理科教師・城戸誠(沢田研二)は、偶然バスジャックに遭遇したことがきっかけで、手製の原爆を作り、「野球中継を最後まで放映しろ」などの要求を突きつけ始める。彼を追う山下満州男警部(菅原文太)。

 長谷川監督の才能あふれすぎ第2作にして、遺作という噂もある(←こらこら!)。前作以上のシャープな映像とスピーディな展開、カーチェイスなどもある大規模なスケールの撮影で147分の長尺を飽きさせない。ジュリーこと沢田研二も文太アニィも役柄にピッタリとはまっている。池上季実子がちょっと浮いていたようにも見えたが…一般の観客動員を狙って美人女優のからむエピソードを作ったのだろうか?
 娯楽性と監督の作家性とが両立されていて、他の日本映画には類を見ない作品だと思う。
 ただ、どうしても私はこの主人公のようなタイプの人間には、心の底からは共感できないのだが…。(2001/05/14)

ルパン三世 カリオストロの城 るぱんさんせいかりおすとろのしろ
監督 宮崎駿
公開年 1979年
評点[A’]
感想
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ルパン三世 - カリオストロの城
ルパン三世
カリオストロの城

 今日は、宮崎駿監督のアニメ映画『ルパン三世 カリオストロの城』を観た。昭和五十四年(1979)の作品。

 ある時、ルパン(声:山田康雄)と次元(声:小林清志)がカジノから盗んだ大金は、有名な偽札“ゴート札”だった。そのゴート札の製造元だというヨーロッパの小国・カリオストロ公国に潜入したルパンたちは、公女クラリス(声:島本須美)をむりやり自分の妻にして国の全てを手に入れようとするカリオストロ伯爵(声:石田太郎)の陰謀を知る。

 宮崎駿監督の、劇場用長編アニメの第1作。宮崎作品の特徴である追っかけアクションや飛行シーン、キャラクター同士の暖かい関係などが既に描かれており、後の作品に見られるメッセージ性や監督個人の趣味(飛行機やメカ)は、まだあまり濃くないので(クラリスが少女なのは監督の趣味かもしれないが)、純粋な娯楽性ではいまだにトップクラスかもしれない。途中で退屈することは全く無く、100分がすぐ過ぎる。
 ルパンとクラリスの会話、そして銭形警部(納谷悟郎)のあの有名な最後の言葉など、台詞が洒落ている。ちょっとキザにも聞こえるが。

 原作やテレビアニメ第1シリーズのハードボイルドな風味が消え、ルパン三世が完全に“宮崎ルパン”と化していることに対する批判もある。確かにそういう面もあるかもしれないけれども、私は世代的に子供の頃テレビアニメの第2シリーズを観ていたので、さほど気にはならなかった。(2002/03/23)

昭和五十四年(1979)
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