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昭和五十九年(1984)
うる星やつら2 ビューテイフル・ドリーマー うるせいやつらつうびゅうてぃふるどりいまあ
監督 押井守
公開年 1984年
評点[A]
感想
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー
うる星やつら2
ビューティフル・
ドリーマー

 今日は、押井守監督のアニメ映画『うる星やつら2 ビューテイフル・ドリーマー』を観た。昭和五十九年(1984)の作品。脚本も押井守、キャラクターデザインは やまざきかずお。

 ラム(声:平野文)と諸星あたる(声:古川登志夫)が通う友引高校は、時おりしも学園祭前夜。しのぶ(声:島津冴子)や面堂終太郎(声:神谷明)、メガネ(声:千葉繁)たちクラスメートなどの生徒は準備に大騒ぎしている。しかし、温泉先生(声:池水通洋)とサクラさん(声:鷲尾真知子)は、いつまでも“学園祭前夜”が続いていることに気づいた。あたるたちも、彼らだけが時間と空間が歪んだ世界に取り残されたことを知る。

 『うる星』のキャラクターを借りた押井守監督の事実上のオリジナル第1作にして、現時点での最高傑作。アニメによる実写的表現、長台詞とモノローグ、現実世界への懐疑、夢、近過去へのノスタルジー、学生運動(政治活動)等々…のちの作品にも現れる押井監督の全てのモチーフの萌芽が見え、この作品が一番破綻なく各要素を組み合わせることに成功し、過剰な難解さから逃れることができた。
 カメラの存在を仮定した実写的表現と哲学的なストーリーとが相まって、第1作の『オンリー・ユー』は文字通り“アニメ”という感じだったのに対し、『ビューティフル・ドリーマー』は“映画”を観た気分にさせられる。
 映像的には、前作から長足の進歩を遂げている。押井アニメの実写的表現の基本が既に完成している。面胴が操縦するハリアーから宙に浮かぶ友引町を見る場面は、全押井作品中で屈指のシーンだ。また、背景が素晴らしい。キャラクターも、前作より洗練されたアニメ絵風の絵柄になっている。80年代っぽい画風ではあるが。

 『うる星やつら』の劇場版中、『ビューティフル・ドリーマー』だけが2000年11月現在、DVD化されていない。この作品のみが東宝との提携で制作・配給され、ビデオ化権も東宝が所有しているのだが、東宝は自社作品のDVD化に積極的でなく、現時点では未定ということらしい。
 しかし、アメリカではDVDが発売され、通販で購入したという話もチラホラ目にする。リージョン・フリーで日本製DVDプレーヤーでも観られるという噂も聞いたが、私は持っていないので未確認。(補注:Web上の情報によると日本製DVDプレーヤーでも大丈夫らしい/補注2:2002年に待望の国内版DVDが発売された。スクイーズ収録で特典付き)
 確か、『ビューティフル・ドリーマー』は単品でLD化されるのも他の作品より遅かったと記憶している。ビデオとLDは廃盤になっていないのだろうか。(補注:一応、現時点でもビデオは東宝のサイト上のカタログからは消えていないようだ)(2000/11/23)

昭和五十九年(1984)
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