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按摩と女 あんまとおんな
監督 清水宏
公開年 1938年
評点[A’]
感想  今日は、清水宏監督の『按摩と女』を観た。昭和十三年(1938)の作品。

 山深い湯治場に、例年どおり元気者の按摩・徳市(徳大寺伸)と福市(日守新一)がやって来た。徳一は、東京から来た若い女(高峰三枝子)のことが気になって仕方ない。彼女は、子連れの男(佐分利信)と親しくなってしまうが、どこかぬぐいがたい陰があった。

 清水監督お得意の牧歌的な風景を背景にした、そこにたまたま集う人間たちの触れあいを描いた作品。
 当時のことだから登場する按摩(マッサージ師)たちは全て盲人で、彼らが“めくら”と自称したり他の登場人物が彼らをからかったりする描写もあるので、現在ではテレビ放映はもちろんソフト化も難しいかもしれない。しかし、清水監督が彼らを決して“かわいそうな人たち”として描いてもいないことにも注目すべきだろう。
 あまりにぎわっていないひなびた湯治場の雰囲気がよく描かれていて、ドラマティックな展開があるでもない登場人物たちの関係の微妙さが巧みに表現されていて心に残る。大変に地味だが、これもまた佳作の一つと言えるだろうか。(2003/09/13)

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