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宮本武蔵 みやもとむさし
監督 内田吐夢
公開年 1961年
評点[A’]
感想
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宮本武蔵
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宮本武蔵 愛蔵BOX
宮本武蔵
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 今日は、内田吐夢監督の『宮本武蔵』を観た。昭和三十六年(1961)の作品。

 宮本村の新免武蔵(中村錦之助、のち萬屋錦之介)が、幼なじみの又八(橋本功)と共に関ヶ原の戦場から敗走し、村に戻って沢庵和尚(三國連太郎)に出会い、人としての道を教えられるまで。

 吉川英二原作の映画化(脚本:成沢昌茂・鈴木尚也)。シリーズ一作目で、最初から力が入っている。錦之助の演技もオーバー気味に見えるが、それがかえって粗暴な“たけぞう”時代の武蔵らしいのかもしれない。沢庵和尚が一番の儲け役で、三國連太郎の適度な胡散臭さが、道を説く僧侶らしいかも? 体が大きいのも、武蔵に負けない迫力を出していて良い。
 お通は入江たか子の娘の入江若菜だが、当時は新人とのことで、素人臭い。これから上手くなっていくのだろうか。又八に道を誤らせる女お甲は木暮実千代で、すごくエロい(笑)。
 ストーリー的にはまだまだこれからって感じだが、先を期待させられる作品。ただ、原作には無い映画オリジナル(多分)の、終盤近くの亡霊との対話は、あまりにもあんまりで笑ってしまった。(2002/01/02)

宮本武蔵 みやもとむさし
監督 稲垣浩
公開年 1940年
評点[A’]
感想  今日は、片岡千恵蔵主演の『宮本武蔵』を観た。監督は稲垣浩で、昭和十五年(1940)の作品。

 剣の修行に励む宮本武蔵(片岡千恵蔵)は、お通(宮城千賀 )のことや仕官の夢などの煩悩を断てないことに悩みながら修行を続け、ついに佐々木小次郎(月形龍之介)との決闘を迎える。

 稲垣宏監督の最初の宮本武蔵映画。現在残されているフィルムは総集編的なもので、武蔵と伊織(宗春太郎)が江戸に来たところから始まるし、話の展開が妙に早いところもある。しかし、原作にあって内田吐夢監督版の『宮本武蔵』シリーズにないシーンもあり、お通やお杉婆(常盤みどり)の方から観た描写もいくつかあって、それらが魅力的。特に、愚堂禅師(東明二郎)に教えを求めるシーンの千恵蔵は若き武蔵の苦悩を見事に表現していていた。お杉の心境の変化も丁寧に描かれていて良い。
 映像的には劣化が目立つが、宮川一夫も撮影を担当しているので、所々印象に残るシーンがある。特に海を背景にしたところが良く、巌流島に旅立つ直前の千恵蔵の顔が美しい。決闘シーンも、もちろん良い。(2003/06/04)

宮本武蔵 一乗寺決闘 みやもとむさしいちじょうじけっとう
監督 稲垣浩
公開年 1942年
評点[B]
感想  片岡千恵蔵主演の『宮本武蔵 一乗寺決闘』を観た。監督は稲垣浩で、昭和十七年(1942)の作品。

 剣の修行の旅に出た宮本武蔵(片岡千恵蔵)は、京都の吉岡道場に行き門弟たちをことごとく打ち破る。当主の吉岡清十郎(浅香新八郎)や、その弟の伝七郎(仁札功太郎)、そして宝蔵院での槍相手の試合を経て、ついに一乗寺下がり松での吉岡一門との最終決戦を迎える。

 吉川英治の原作の一部を映画化した作品(脚本:稲垣浩)。吉岡一門との戦いや宝蔵院での試合、また、日観和尚(藤川三之祐)や本阿弥光悦(香川良介)と出会って武蔵が精神的に成長する過程を上手く抜粋して描いている。ただ、内田吐夢版同様、オチはちょっとだけ中途半端な感はあるが。
 独特のちょっと生硬な緊張感が全体に漂っている内田吐夢監督の宮本武蔵シリーズとは異なり、ナチュラルな絵作りという印象がする。一乗寺の決闘は内田吐夢版には及ばないが、それなりに雰囲気を出している。日観和尚や吉野太夫(市川春代)との対話のシーンが良い。吉野太夫が非常に美しく撮られている。(2003/06/05)

宮本武蔵 一乗寺の決闘 みやもとむさしいちじょうじのけっとう
監督 内田吐夢
公開年 1964年
評点[A]
感想
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宮本武蔵 一乗寺の決斗
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一乗寺の決斗
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宮本武蔵
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 今日は、内田吐夢監督の『宮本武蔵 一乗寺の決闘』を観た。昭和三十九年(1964)の作品。

 吉岡清十郎(江原真二郎)を倒した宮本武蔵(中村錦之助、のち萬屋錦之介)は、風流人である京の豪商・本阿弥光悦(千田是也)と偶会し、彼と彼の友人たち、そして遊郭の吉野大夫(岩崎加根子)から自分に足りなかったものを教えられる。清十郎の弟・伝七郎(平幹二朗)をも斃した武蔵は、ついに一乗寺下がり松の野で吉岡一門との最終決戦を迎えた。

 吉川英治原作(脚本:鈴木尚也・内田吐夢)の映画化第四弾。四作目ともなると、さすがに山場という印象がある。
 武蔵を演ずる錦之介が素晴らしい。ここまで来ると、まさにその人のように見える。カメラワーク(撮影:吉田貞次)も素晴らしく、伝七郎との決闘に出かける前の武蔵が夜闇を背にした絵柄は、息を飲むほど。ただ、現在ならアップにして説明的にした方がわかりやすいかな、という部分も数箇所あった(吉野大夫が琵琶を割るところなど)。
 光悦や吉野大夫が武蔵の知らなかった世界を見せる過程が非常に印象的。原作にある部分だが、俳優たちの演技が良い。そして、一乗寺下がり松の大殺陣! 今から見ると、展開のテンポがかなり遅めに見えるけれども、大変に充実した一本で、シリーズ中のピークと言ってもいいかも知れない。(2003/01/25)

宮本武蔵 完結篇 決闘巌流島 みやもとむさしかんけつへんけっとうがんりゅうじま
監督 稲垣浩
公開年 1956年
評点[B]
感想  今日は、三船敏郎主演の『宮本武蔵 完結篇 決闘巌流島』を観た。監督は稲垣浩で、昭和三十一年(1955)の作品。

 剣の修行を続ける宮本武蔵(三船敏郎)は、江戸で佐々木小次郎(鶴田浩二)と再会。小次郎はすぐさま試合を申し込むが、小次郎の細川家への仕官の話などもあって他日を期す。武蔵は彼を慕う城太郎(桜井将紀)と博労(ばくろう)の熊五郎(田中春夫)と共に荒地を開墾する日々を過ごす。そして、ついに巌流島での決闘の日を迎える。

 三船敏郎主演版『宮本武蔵』の完結篇(劇化:北条秀司/脚本:若尾徳平・稲垣浩)。前作から原作への脚色が強くなってきていたが、この篇はかなりオリジナル色が濃く、原作やそれに比較的忠実な中村錦之助版『宮本武蔵』シリーズとはかなり違う印象を受ける。
 武蔵の修行ではなく、彼が複数の女に囲まれて困惑する恋愛話がメインテーマに見えてしまうのは違和感があった。煩悩を断ちがたく苦悩する武蔵の姿を描きたかったのだとは思うが。中村錦之助版などでは省略されがちな佐々木小次郎にも重点を置いて描写していたのは良かった。
 巌流島の決闘はかなり時間を割いて描かれていて、カラー映画の特性を生かした表現が面白かった。しかし、ここでも原作でおなじみの名台詞が無かったりしたが、このシリーズは原作そのままにはしない方針だったのだろうか。(2003/08/21)

宮本武蔵 巌流島の決闘 みやもとむさしがんりゅうじまのけっとう
監督 内田吐夢
公開年 1965年
評点[A]
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宮本武蔵 厳流島の決斗
宮本武蔵
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宮本武蔵
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 今日は、内田吐夢監督の『宮本武蔵 巌流島の決闘』を観た。昭和四十年(1965)の作品。

 吉岡一門との決闘を切り抜けた宮本武蔵(中村錦之助、のち萬屋錦之介)は、しばらく俗世間から離れ、父を亡くして天涯孤独となった少年・伊織(金子吉延)と共に荒地の開墾にいそしむ。その後、将軍家指南役への推挙の話などがあったあと、細川家の剣術指南役となっていた佐々木小次郎(高倉健)と巌流島で立ち合うことが決まる。

 吉川英治原作(脚本:鈴木尚也・内田吐夢)の映画化第5作。ついにシリーズ完結を迎えた。
 結末まで、粗筋は原作に沿った展開だが、武蔵が迷いを見せることが多いことや、剣に対する求道を全肯定はしていないのが内田吐夢監督らしいだろうか。これは映画オリジナルだと思うが、吉岡道場の高弟の一人であった林吉次郎(河原崎長一郎)の末路の姿が胸を衝く。
 安定した映像は相変わらず良い(撮影:吉田貞次)。ただし、武蔵が巌流島に赴く前の晩に泊まった
宿の窓から見えた景色が、いかにも作り物っぽいのが残念だった。
 錦之助の、剣の道を進むことを決意しながらも時にそれに疑問を覚えてしまう武蔵像が素晴らしい。高倉健の小次郎は、なんだか剣豪というよりも不良少年っぽいような感もある。(2003/01/26)

宮本武蔵 決闘般若坂 みやもとむさしけっとうはんにゃざか
監督 伊藤大輔
公開年 1943年
評点[B]
感想  今日は『宮本武蔵 決闘般若坂』も観た。監督は伊藤大輔で、昭和十八年(1943)の作品。

 武蔵(片岡千恵蔵)が試合で倒した金剛院の院主は、実は鎖鎌の達人・宍戸梅軒(月形龍之介)の弟だった。武蔵を仇と狙う宍戸梅軒や金剛院の山伏たちが武蔵を狙う。

 宍戸梅軒がメインのエピソードで、月形龍之介はまさに適役。あばた面のメイクはちょっとやりすぎだが。武蔵は敵だらけで、本当にトラブルメーカーと言うか強すぎると敵ができるものだなあ、と思った。この編では朱美(市川春代)と又八(原健作)が話に絡んでくる。
 この作品もオリジナル部分が多いようだが、村祭りと殺陣を組み合わせて盛り上げる構成が見事。(2003/06/07)

宮本武蔵 金剛院の決闘 みやもとむさしこんごういんのけっとう
監督 伊藤大輔
公開年 1943年
評点[A’]
感想  今日も、片岡千恵蔵主演の『宮本武蔵 金剛院の決闘』を観た。監督は伊藤大輔で、昭和十八年(1943)の作品。原題は『二刀流開眼』で、戦後の公開時に『金剛院の決闘』に改められたらしい。

 沢庵和尚(香川良介)によって姫路城内に三年間閉じ込められていた最中に万巻の書を読んで人の道を知った武蔵(片岡千恵蔵)は剣の道に生きることを決意する。金剛院の山伏相手に試合の際に二刀流へのヒントを得、やがて柳生の里を訪れ、柳生石舟斎(高山徳右衛門)との面会を求める。

 これも吉川武蔵の一部の映画化(脚本:伊藤大輔)。監督が伊藤大輔になり、お通が宮城千賀子から相馬千恵子に交替し、沢庵などのキャストも変わっている。厳しさ・たくましさを感じさせる香川良介の沢庵が特に良い。
 ズームやオーバーラップなどが多用され、かなり凝った絵作り。戦中の作品にしては画質も良いこともあって、現代的な印象さえ受ける。
 かなりオリジナルのエピソードが入っているようだが、全体に武蔵が圧倒的に強く見える。それがあるためか、柳生の城での石舟斎の言葉が印象に残る。飄々とした雰囲気もある“柳生四高弟”や老成した雰囲気を見せる石舟斎がいい感じ。(2003/06/06)

宮本武蔵 二刀流開眼 みやもとむさしにとうりゅうかいがん
監督 内田吐夢
公開年 1963年
評点[A’]
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宮本武蔵 二刀流開眼
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 今日は、内田吐夢監督の『宮本武蔵 二刀流開眼』を観た。昭和三十八年(1963)の作品。

 般若坂の死闘を切り抜けた武蔵(中村錦之助、のち萬屋錦之介)は柳生の里に向かい、既に隠居していた柳生石舟斎(薄田研二)との立会いを望んだが、彼の人間の大きさに圧倒され、そこを立ち去り京へ向かう。京では、佐々木小次郎(高倉健)と初対面し、そして約束していた吉岡道場の若当主・吉岡清十郎(江原真二郎)との試合を迎える。

 吉川英治原作(脚本:鈴木尚也・内田吐夢)の映画化第三弾。この作品も最後に武蔵自らの台詞で「まだこれからだ」と言うように、まだまだ途中という雰囲気だが、前作よりは作中のエピソードが豊富で退屈しない。
 前作同様、この編では強い武芸者を倒して実力を示そうという欲のある武蔵の若さが強調されているような気がする。高倉健の佐々木小次郎も、非常に若い感じ。
 これも前作同様、映像的には自然描写が美しい。また、画面の隅々までキチッとした作りで、非常に手間暇をかけて作った作品という感じがする。(2003/01/16)

宮本武蔵 般若坂の決闘 みやもとむさしはんにゃざかのけっとう
監督 内田吐夢
公開年 1962年
評点[B]
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宮本武蔵 般若坂の決斗
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 今日は、内田吐夢監督の『宮本武蔵 般若坂の決闘』を観た。昭和三十七年(1962)の作品。

 沢庵(三国連太郎)に捕らえられ、姫路城で3年の読書三昧の日々を送った武蔵(中村錦之助、のち萬屋錦之介)は、仕官の誘いを断って修行の旅に出る。いったん京に行った武蔵は、兵法(武術)で名高い吉岡家との試合を後日に期して奈良へ行き、槍術で有名な宝蔵院で立ち合いをする。

 吉川英二原作(脚本:鈴木尚也・内田吐夢)のシリーズ2作目。全体にゆったりと、原作どおりはしょらず描いているという雰囲気。この作品は、まさしく起承転結の承という感じで、終り方も「戦いはこれからだ!」風。京都のシーンもあるが、全体にロングショットで撮られた田園風景が多く、昔の日本ってこんなだったんだろーな、という気になる。
 宝蔵院の老師・日観役に月形龍之介。吉岡家の若当主・吉岡清十郎役に江原真二郎。第一作では気づかなかったが、お通(入江若葉)が世話になっている竹細工屋の主人は宮口精二だったんだ。(2003/01/13)

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