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わんわん忠臣蔵 わんわんちゅうしんぐら
監督 白川大作
公開年 1963年
評点[A’]
感想
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わんわん忠臣蔵
わんわん忠臣蔵

 今日は、アニメ映画の『わんわん忠臣蔵』を観た。演出(監督)は白川大作で、昭和三十八年(1963)の作品。

 森の動物を虎のキラー(声:西村晃)から守ろうとした犬のシロ(声:水木蘭子)は、キラーとその腰巾着の狐アカミミ(声:加茂喜久)の姦計にはまって殺される。シロの息子ロック(声:堀絢子・木下秀雄)はすぐさま仇討ちしようとするが、当然かなうべくもなくいったん町に逃れる。しばらくのち、成長したシロは総勢47匹の犬の仲間と共にキラーと子分たちに戦いを挑む。

 東映オリジナル長編アニメの一本。“原案構成”という名義の手塚治虫の名が最も目立っているが、どのくらい関与したのだろうか(脚本: 飯島敬・白川大作)。演出助手の一人は、のちに『空とぶゆうれい船』『どうぶつ宝島』を演出した池田宏で、動画スタッフの中に森康二(森やすじ)と小田部羊一の名がある。
 ディズニーアニメを意識して作られたそうで、キラーのデザインはちょっとディズニー的なものを彷彿とさせるし、作中に登場する山の家や森の景色は日本的なのに、町の風景や港の様子は西洋的で無国籍調になっている。野良犬たちのキャラクターデザインもバタ臭いかも。ただし、眼の描き方や表情そして動きなどは日本的で違和感はない。
 粗筋にひねりはなく、のちの日本製アニメと比べるとシンプルだが、その代わりキャラの動きで惹きつけるようになっている。全体を通じてアクションが豊富で、工夫されていて楽しく、動きも非常に良い。大人の視点で観てしまうとストーリーにもう一味欲しいような気もしないではないけれども、現在でも通用する良さを持っている作品。特に子供は現代っ子でも楽しめるかも。
 キラーを演じている西村晃は普段とは違う発声のアニメ向きの声になっているので感心した。その他、花沢徳衛も犬の一人で出演しているそうだが、こちらもよくわからなかった。

 主君ではなく親の仇討ちなので全然『忠臣蔵』ではなく、雪の日に討入りしたり敵役の名がキラーで主人公ロックの恋人の名がカルー(お軽)という以外は、あまり連想させるところはない。まあ、『わんわん曽我兄弟』では今の人は全然ピンと来ないから仕方ないだろう。
 子供には親の仇討の方が理解しやすいというので変えられたらしい。世界市場も意識したのだろうか。ベネチア国際児童映画祭オゼエラ・デ・ブロンド賞を受賞したという。(2005/04/24)

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