QUADの歴史 その1

設立 〜 真空管時代


1936

当時、若干19歳のPeter Walkerにより設立。それ以前は、EMIやGECで働いていた。

設立当初の社名は ‘Acoustical manufacturing company’ 通常は、短縮してAcousticalと呼ばれる。当時は、家庭用ハイファイ機器の市場が大きくなかったこともあり、最初はPA用の設備を作っていた。(後のQA12/Pの原型となるKT66プッシュのPA用のアンプ等を残している。)

1949

業務用メーカーから家庭用ハイファイメーカーに転身。

モノラルプリメインアンプ QA12/P, Corner Ribbon 形スピーカーシステム, FM TUNER、H.R.1 と音の入り口から出口までトータルシステムを揃えた。

QA12/PはQuality Amplifier 12 Watt with Preampの略である。

Acousticalの名板にTYPE QUADの刻印があったため、QUADという愛称で呼ばれた。QUADはQuality Unit Amplified Domestic の略、Domesticは家庭用の意味である。すでに、QUAD Companyと呼ばれるようになるが、社名をQUADに変更したのは後のことである。

Corner Ribbon Loudspeakerは、自社製のリボンツィータに、GoodmansのAXIOM 150型フルレンジを組み合わせ、コーナータイプのダブルバスレフ形キャビネットに収めたもの。LP方式発表以前に公称35〜18kHzの超ワイドレンジを実現していた。

民生用の最初のリボンツィータはQUAD製の模様。私はKellyのOEM品と思っていたのだが。

同時期に、ラビリンス型(音響迷路型)のキャビネットにGoodmansを組み込んだシステムも販売していた。

1951 プリメインだったQA12/Pを元にセパレート型としてQUAD 1 コントーロールアンプとQUAD I パワーアンプを開発。QUAD 1で、独自の音質調整フィルター回路が完成した
1953 QUAD 1、Iが改良型のQC-2とQUAD IIに引き継がれる。
この後、QUAD IIは18年にわたり、約8万台が生産され、QUADを代表するパワーアンプとなる。コンパクトなサイズや適当な価格(英国製のKT66PPのアンプとしてはもっとも安価な部類)もあり、BBC(英国の国立放送)を始め多くの業務用の世界でも愛用された。
1957 歴史的なスピーカー ESL ( Electro Static Loud-speaker) の発売が開始される。原理は1930年代から存在していたコンデンサー形スピーカーの最初の大量生産市販品であり、1981年にESL63にモデルチェンジするまで20年以上のロングセラーとなる。 
1958 立体音響時代の幕開け、最初のステレオLPレコードが発売。FMのステレオ放送の開始。

それに対応する為、AcostialはステレオのプリアンプQUAD 22を発表。QUAD2とほぼ同サイズの筐体にステレオプリアンプを組み込んだもので、当時 Magic と言われた。また、すでに発売されていたQUAD FMチューナー用のステレオデコーダーも発売。これが同社初のトランジスタを採用した製品となった。

つづく