QUADの歴史 その2

トランジスタ回路の時代 〜 ESL63


196? 50E 誕生。
BBCからの要請で生まれたといわれる50Wのモノブロックアンプである。ここにQUADのトランジスタアンプの歴史が始まる。モニター用として多く使われていたQUAD IIの置き換えを意識したのだろう。サイズはQUAD IIとほとんど同じで、出力トランスを備え、出力インピーダンス、電圧を調整でき、多くのスピーカーに対応できる設計であった。
1967 33 / 303 /FM3発表。
22シリーズから33シリーズへの置き換えが行われる。
303は、50Eの筐体にステレオアンプを組み込んだ、同社初のステレオアンプである。50Eに搭載された出力トランスは省略されている。33も22とほとんど同じサイズのステレオプリアンプ。内部の部品配置など、22のソリッドステート化バージョンであることが解る。FM3は当初からステレオチューナーとして開発されたコンパクトチューナー。同一デザインで真空管タイプのFM2というものも少数存在したが日本には正式輸入されていない。
1975 QUAD 405発表。
Peter Walkerは真空管→トランジスター アナログ → デジタル のような技術的な大きな変化が無い限り、丁寧に開発された製品は製品寿命が長く有るべきだ。と語っている。事実、今まで説明してきたQUADの歴史を振り返っても、初期のある時期を除いて大きな技術的変化がおきた時にのみ製品の改変が行われている事が判る。
303 → 405に至る大きな技術的改善点がカレントダンピング回路。
1979

QUAD 44発表
405発表に遅れること4年。相棒となる44プリアンプが発表された。
筐体の横幅は、それまでの280mmから321mmに変更され、405とセットで使うのにちょうどよくなった。33から44への最大の変更点は、TILTと呼ばれる独特のトーンコントロール。低域を持ち上げると高域を下げ、高域を持ち上げると低域を下げることにより、音楽のバランスを崩すことなく、音質を調整できる。また、高域のフィルターはアナログレコードの耳障りなノイズを絶妙にマスクすることが出来る。

1981 QUAD ESL63誕生
1957年に発売された、ESLが、24年を経てモデルチェンジされた。保護回路の改善、擬似呼吸球構造、等、ESLの欠点を大きく改善。