古いQUAD製品の修理について

市場に流通する現状動作品

たとえば、QUAD 405でいうと、最初のモデルは1975年発売、306や606が1986年に発売に なっているから、1980年前後のして20〜25年くらい経っていると考えられる。 現状、動作しているものでも、ノイズの混入や、本来の性能を発揮できていないものなど 不具合があって当然だと思う。

現状品を売り買いするオークションや一部販売店もあり、市場には半故障品があふれているのだろう。 状態が悪く、本来の性能を維持していないQUAD製品が世の中には大量にあふれかえっていると思われる。

これを機会に、QUADの修理に関する情報をまとめてみた。

なお、自分で修理する人のための情報ではない。 自分で修理できる能力を持っている人は、Webで参考資料を探す必要もないだろうし、 どうすれば修理できるのかわからないレベルの人は、壊してしまうのがオチだから、 自分で修理しようなどと考えるべきではない。

QUADの正規修理業者

アンプでいうと、QUAD33, 303以降、スピーカーはESL63以降のものは、 Harman Internationalから業務を引き継いだ、QUADの正規代理店 株式会社ロッキーインターナショナル (東京都荒川区東日暮里1-27-13 TEL:03-5850-6960)で修理を受け付けている。 実際に修理業務を行うのは、DENON系の修理会社である。 QUAD UKからエンジニアが来日し、修理についての講習を行ったそうだ。 業務引継ぎから、あるていど時間がたったので、作業にも慣れていると思う。 私も、ここに 66プリの修理を依頼し、特に問題はなかった。

真空管アンプのQUAD 22やII、ESL-57の修理は、 SOUND BOX : http://www.soundbox.co.jp/ で可能である。 ここではESL63の修理も可能だが、交換用のエレメントは中古再生品を使っている。 その分、ロッキー経由より安く修理できるが、その点を了承しておく必要があるだろう。

正規代理店ではないのだが、QUADの本筋の系統(ドイツにおけるQUADの販売店が独自に 行っている修理サービス。ESLの製造ジグなども引き継いでいる)の修理を行っているので、 安心できると思う。 知人がESL63の修理をここで行い、問題なかったそうだ。 (私は、この店と一切面識や付き合いがないので、保障はできかねるが…)

音質を考えた修理を行えない業者

その他にも、自称修理業者がQUAD等のアンプの修理例を載せているWebを見たことがあるが、 まともな修理をしているのを見たことがない。

パーツを持っていないので、音質に影響の大きな電源の電解コンデンサにRSコンポーネンツあたりの 通販で買うことのできる、音響用パーツではない、一般の国産部品を使った酷いものであった。 (良い業者さんをご存知の方は、このWebで紹介させていただくので、是非、お教えください)

国産パーツメーカーの名誉のために言うが、国産部品の品質は優秀だ。 が、電源を例に取れば、QUADの音が、英国産のコンデンサーで決められているのだ。 電源ケーブルで音が変わることを知っているオーディオマニアが、 電源を構成する部品の音を無視するのであれば、それは滑稽なことだ。

Harmanとロッキーの業務引継ぎのとき、一番もめたのが、 補修部品の引継ぎに関することだったのだそうだ。

Harman International取り扱い当時、QUAD306の電源コンデンサの交換をお願いしたことがあるが、 当然元の銘柄とは異なるが、きちんと英国製の音響用部品を用いて修理がなされていた。 (QUADに限らず、英国メーカーがすべての部品を英国製でそろえているわけではないし、 それが良いといっているわけではない。音質を気にするのであれば、メーカーの意図にそった 修理が必要だ。という話である。)

QUADのメンテナンスを考えている方へ

もし、このページを見たあなたが、QUAD製品の修理を希望しており、 QUADの音質を気に入っている人ならば、少々予算オーバーでも上記の純正修理を受けて欲しい。 修理代をケチって、外観がQUADなだけのものになってしまうのであれば、 それはQUAD製品にとっても、あなたにとっても不幸なことなのだから。

オークションなどで安く手に入れたのだから、安く治したいという気持ちはわかるが、 本来、修理とは非常に手間と時間の掛かる仕事である。 安くて高品質はありえない。(部品をストックする倉庫代だって、大変なコストなのだ。)

車を想像するとわかりやすいかもしれない。300万円で買った新車と30万円の中古車、 車検代は1/10だろうか?30万円のおんぼろ車のほうが車検代はかさむかもしれない。 逆に、メンテナンスにお金の掛かるような状態だから30万円だったと考えるべきかもしれない。 個人間売買などの中古オーディオもしかりである。

もちろん、非純正でもまともな修理が出来るところがあれば、それはそれでOKだ。 QUAD 22やII等の真空管アンプについては、最高品質のパーツによる最高音質のメンテナンスを 行える技術者を知っているので、希望があれば、ご紹介する。

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