マテリアサイクルの要約

Cedric氏は各話毎に独立したサマリーを提供しているが、 ここでは一括して扱うことにする。また、邦訳タイトルや 用語についてはrlmdiのメールマガジンd-infomationを 参考にした。
1950 - <トレゴン6>( Thoregon Sechs 、 The Empire of the Puppets )
Robert Feldhoff

<グッドホープIII>に乗船してペリー・ローダンは シャバッザ(Shabazza)の主要惑星センチュリー(Century)Iを 目指した。ローダンはトレゴン(Thoregon)の第六使徒としての 役割を果すためにはかつての彼の旗艦<ソル>を取り戻さねば ならない。惑星に接近したときテラナーたちは「バーチャル 投影機」を使ってシャバッザに艦隊が接近してくるように 信じ込ませた。その混乱に乗じて2種類の主要兵器を投下させた。 彼らは4機のアルコン爆弾を惑星表面にテレポートさせ、 神秘的なブイを投下した。これの目的はまだ不明であった。 <ソル>は惑星表面に認められた。ジャバッザはそれに乗船していると 思われた。

<グッドホープIII>は惑星の防護を突き破り、ローダン、モンデラ・ダイアモンド (Mondra Diamond)、そして彼女のボディガードのオクストーン人モンキー( Monkey)に率いられた部隊が降下した。グループは散会し、ローダンは 彼の進歩した宇宙服の故障で危うく死にかけた。(センチュリーIの 重力は3.9Gである。)

<ソル>船上ではシャバッザがテラナーの攻撃を見守っていた。 彼が仰天したことに、惑星の防御陣地が次々と陥落始めた。 22000の砦のうち3000からの応答が途切れた。彼はこの異常を 「ソル脳」(Solhirn)、セネカ(Seneca)に置き換えられた <ソル>の新コンピューター、と調査した。ソル脳はついに 非常に強力なコンピューターウイルス(ターミネート指令?) がネットワークを 破壊しているという結論に達し、ソル脳自身かろうじて機能停止 を免れた。シャバッザはローダンを過小評価していたことに 気がついた。

惑星表面ではテラナーのコマンドがコーラゴ(Korrago)の群れと戦わねば ならなかったが、最後には船への道を開いた。アルコン爆弾で 点火された原子火災が近づき、その結果の地震で<ソル>は傾き だし、テラナーたちを今にも殺す様に見えた。しかし船は停止した。

シャバッザは原子火災を見つけセンチュリーIが失われたことを 理解した。彼は離陸しようとしたが<ソル>は命令に従おうとはしなかった。 ソル脳はウイルスが主要回路への道を見つけ船全体がどっちつかずの 状態にあると診断した。退船するまえにシャバッザは彼の持つ最後の ナノコロンの一つをプログラムしてローダンを殺すようにしむけた。 そうして、彼は<シュオバン(Shwoban)>に乗船して逃走し、 宇宙工場(Cosmic Factory)マテリア(Materia)を目指した。 彼はトル・サマホ(Torr Samaho)とコスモクラート(Cosmocrat)の カイロル(Cairol)に報告せねばならない。
(訳注:カイロルはコスモクラートのアンドロイドではなかったっけ?)

テラナーのコマンドは<ソル>に足を踏み入れ、直ちに船が操作不能であることを 知った。ソル脳は機能を停止してウイルスの犠牲になっていて、 セネカが復活していた。ポジトロン脳はテラナーと協力し状況を分析した。 原子火災は8時間で船に到達するが離陸できるまでには少なくとも10時間 は必要であろう。

ローダンはようやく取り返した彼の旗艦をここで見捨てるつもりはなかった。


1951 - 人形の帝国( Das Reich der Puppen 、 The Empire of the Puppets )
Arndt Ellmer

惑星センチュリーIでは、惑星を焼き尽くす原子火災が 到達する前に<ソル>を救う道をテラナーたちが考えていた。 彼らは<グットホープIII>で表面に取り付けた反重力装置を 使おうとした。これにより、船は少なくとも大気中に浮かぶことが できるだろう。

<ソル>内部では半死状態のコーラゴが発見されたが テラナーが破壊する前に逃げ出した。ローダンはこのアンドロイドに 何が出来るか知っており、オクストーン人モンキーにこれを 発見し破壊するように頼んだ。コーラゴはすぐに船内の人々を殺し始めた。 それはシャバッザから丁度50人を殺すように命令を受けていたのだ。

多数の死体が船上で発見され、かたわになっていた。モンキーはこれを行った 生物の1体を見つけた。これは小さなアンドロイドでコーラゴによって コントロールされている様に見えた。同時に、テラナーたちはシャバッザの 見捨てられた隠れ家を発見し、さらに重要なことに、ナノコロン(Nano-Column) が船内にあることを知った。

絶え間無く増大する地震のため、<ソル>は今にも崩壊しそうであった。 反重力装置の取り付けは続き、大胆な計画が形をなしつつあった。 そのうちに、モンキーはコーラゴを発見破壊し、彼は直ちに 小型アンドロイドの後を追った。しかし、これらとコーラゴや ナノコロンの関係は不明なままで残った。

地下が溶け始めた時、反重力装置は起動し、<ソル>は勝ち誇って離陸した。 その後低軌道へ進んだ。


1952 - アラシャンへの警報( Alarm fr Alashan 、 Alarm on Alashan )
Uwe Anton

惑星トリムでは、アイスマー・ステールメンゴルト(Eismer Stormengords)、 震動探究者(vibration researcher)、が彼の探知機から警報を受け取っていた。 彼は直ちにいわゆるケトル(Kettle)、二つの双子銀河の交点、がまもなく 超強力な振動を発しあらゆる文明を放射するという結論にたっした。アイスマーは ギア・ド・モレオン(Gia de Moleon)に報告し、状況は望みがないように 思われた。彼らにはトリムの数百万の住民を別としても アラシャン(Alashan)国家の20万人を非難させるのに 足りる資材が無かった。

惑星センチュリーIではテラナーの乗員が<ソル>のエンジンを修復しようと 熱心に活動していた。<ソル>がマテリアにあったときにコスモクラートたちは ハイパータクト(Hyperakt)と呼ばれる新しい推進装置を装備していた。 これはリニア空間と超空間の間の振動に基づくものである。2、3の失敗 した試みの後に彼らはついにハイパータクトエンジンを起動しトリムに 向かった。

トリム到着の後、ローダンはギア・ド・モレオンとセンダル・ナヴァホ( Stendal Navajo)に出迎えられた。彼らは不死者に対しどちらかと言えば 敵対的であったが、住民を非難させる船が必要なので協力を約束した。 ローダンはそれほど遠くない昔に彼らが始めはシャバッザに対する戦いの援助要請 を拒否したことを忘れていなかった。ゾフェンゴルン(Zophengorn)の リング、震動探究者の本部から新しい情報が届いた。 新たな計算によると次の振動は予想よりもずっと弱く、従ってトリムにはもはや 脅威とならない。

彼らの合意に基づいて、ギア・ド・モレオンとセンダル・ナヴァホはローダンが 彼の船に乗員募集の一般公募をするのを認めねばならなかった。最低でも1000人 が必要であった。直ちに地球に戻るつもりはないと警告したにもかかわらず 1026名の人々が応募しテラナーといっしょに乗船した。

モンデラ・ダイアモンドは信じられないニュースをローダンに打ち明けた。 彼女は妊娠していた。胎児は受胎後10週間で<グリマー(Glimmer)>での短期の 出会いのときに妊娠したのだ。彼女はテレパスの友人に胎児の考えを読み取って もらおうとした。これは不可能であった。けれども、モンデラは胎児とテレパシー 的な接触を保っていた。胎児は彼女は絶対にローダンと共に<ソル>に 乗船しなければならないと話した。しかし、彼女はそうしないことに決めた。 ローダンはこの若い女性を説得できないと知って諦めた。

ローダンはノンッゴたちに会おうとした。彼はトイラー星系のピルツドーム( Mushroom Cathedral)に入り、無限架橋を渡ろうともした。そこでヘリオートス( Heliots)が会見に応じて1-コラーゴ(Korrago)から得た情報を聞いてくれるように 期待したのだ。おそらく、エネルギー生物はシャバッザについての新情報を 与えてくれるだろう。

NGZ1290年8月21日、傷心のローダンは<ソル>に乗船し、ゴルホーン(Gorhoon) 銀河を目指した。


1953 - ゾフェンゴルン攻防戦( Kampf um Zophengorn、
Fight on Zophengorn)
Horst Hoffman

アラシャンでは、ゴールド人(Goldian?)のアイスマー・ステールメンゴルト がゾフェンゴルンに戻って震動探究者たちと話し合おうと決心した。 彼らに1-コラーゴから入手できた最新のデータを知らせる必要があった。 彼はシャバッザがゾフェンゴルンにスパイを送り込んでいるのではとも 疑っていた。かれは、ジャキンタのベンジャメーンと 「夢幻ダンサー(Paradreamer)」のテス・クミシャ(Tess Qumish)に 同行を頼んだ。彼らは了承した。

ゾフェンゴルンでは、ウビアルド・マラドス(Uviald Marads)が全ステーションを 接収するための陰謀を巡らしていた。彼はカンゴ(Kango)、共生状態で生きている 小さなテレパシー能力のある動物に助けられていた。

ギア・ド・モレオンは始め2人のミュータントがステールメンゴルトに 同行することに難色を示したが、最後には許可した。3人は<グリマー> に乗船し、ゾフェンゴルンに向かった。到着した後、 ステールメンゴルドはディレクター8と会見し、他のディレクターたちに 主会議室で話すことを許可された。そこでかれはシャバッザについての 情報を公開した。

ウビアルド・マラドスは直ちにステールメンゴルドが敵であると認識し 彼も殺そうとし、彼がディレクターたちの真の殺害者であるかのように 偽装した。カンゴのテレパシー能力でプロロンギド(Prolongids)たち を差し向け、ディレクターたちとステールメンゴルドをまとめて殺そうと した。ゴールド人はベンジャメーンとテスのおかげで危機を回避し、 マラドスを追跡した。

二人の男はついに対決し、マラドスがステールメンゴルドをまさに殺そうと したとき、共生生物がマラドスを殺し、振動探究者と新しい共生関係を 開始した。ステールメンゴルドはその動物を引き離すことは出来なかったが テスが彼を麻痺させ外科的措置で彼らを分離した。カンゴはついに マラドスの計画を明らかにし、ステールメンゴルドの潔白は証明された。

ステールメンゴルドは今やゾフェンゴルンの指揮を取っていた。 彼は中央コンピューターにアクセスする特権を使い、シャバッザが 何年にもわたってそれを改竄していたことを明らかにした。あらゆる 解析は無効であった。ステールメンゴルドは来年にケトルに巨大な 振動が発生し、ダ・グラウシュ銀河とザルメンゲス ト銀河の全域が破滅するという結論に達した。


1954 - 目標チェアルス( Flugziel Chearth、 Destination : Chearth)
Hubert Haensel

チュアルス(Chearth)銀河、モーゲナ(Mhogena)の種族ガルーラ(Gharrians) の故郷、は最近「アルギオ放浪者(Algiotic Hikers)」の侵略を受けていた。 この生物は恒星金庫(Solar Prison)、多数の太陽からなり星を餌にする エネルギー生物である恒星虫(Solar Worms)を閉じ込めている、を占拠した。 もし、恒星虫が開放されれば、チュアルスや他の銀河に大災害が生じる であろう。

<ギルガメッシュ(Gilgamesch)>に乗船してアトランはチュアルスを 目指した。アトランは、トレゴン(Thoregon)の第5使徒モーゲナ、死の ミュータント、超空間を見ることが出来るため「ハイパーセクター( hyperceptor)」とも呼ばれる、のヴィンセント・ガローン(Vincent Garron)、 このミュータントと不可思議な結合状態にあるブルー人のプシコンバーター( Psi-Converter)のツユラ・アジク(Tuyula Azik)らを伴っていた。 最近の行為のため、ガローンは昏睡状態にした安全に隔離されていた。

チュアルスに到着したとき、<ギルガメッシュ>は不意に通常空間に戻った。 この現象はガローンが引き起こしたのではと疑いが持たれた。 ミュータントは目覚めてアトランは彼と話すことができた。ガローンは 何処に彼のほかの個性、クウトール(Quotor)が行ったのか自問していた。 クウトールは彼にこれらの殺人行為全てを犯すように命令した存在で あるが、彼が目覚めているのか幻覚状態にあるのかは誰にも解らなかった。 防護フィールドにもかかわらずガローンは自分の能力を発揮し消え去った。

<ギルガメッシュ>は宇宙戦の生き残りを発見した。アルギオ放浪者たちは チュアルス銀河のいくつかの種族、主にウラチド人(Vlatschidians)、 ヘイブ人及びアマニト人と戦っていた。彼らは放浪者たちの補給路を断って 恒星金庫を取り返そうとしていたが失敗したのだ。アトランは生存者を 救助し彼らの主要惑星に向かった。ウラチド人は始め疑いを持ったが、 テラナーの中にモーゲナの姿を見つけてチュアルスの人々は軟化し、テラナー を歓迎した。

ガローンはついにテラナーに包囲され、自分は悪意が無いことを彼らに 納得させようとした。

アトランはチュアルス艦隊はラガン(Raggan)星系の第6惑星インガルス(Ingars) に終結していることを知った。ようやく追いついたマークス船団を従え <ギルガメッシュ>はこの惑星に進路を向けた。そしてチュアルスの人々と 一緒にピルツドームのある惑星タガルム(Thagarum)にいるアルギオ放浪者 を打ち破る準備を行った。


1955 - タガルム攻防戦( Kampf um Thagarum、 Fight on Thagarum)
Peter Terrid

<ギルガメッシュ>のアトランと<ダータナ(Dartana)>のガンゼッタ( Ganzetta)に率いられた攻撃艦隊はタガルムに到着した。始めの牽制攻撃 でアルギオ船団の殆どが誘き出されたのでテラナーの兵力はダガルムに 有効な攻撃を加える事ができた。これはひとえに<ギルガメッシュ>の 優れた技術に負うところが大きかった。

テラナーたちは恒星金庫の制御ステーションに最初の目標を定めた。と言うのは アルギオ放浪者たちがそれをどうしようとしているのかを知らなかった からである。<ギルガメッシュ>船上では、ヴィンセント・ガローンの状態は 急速に悪化していった。恒星金庫の近くにいることが彼の状態に良い影響を 与えないようであった。彼の肉体は傷跡を示し、彼は遮ることの出来ない 声を聞いていると訴えた。

アルギオロボットとの激しい戦いの後、アトランとモーゲナはようやく 制御ステーションに足を踏み入れた。そこは放浪者たちに仕える タザロン人(Tazolans)によって守られていた。モーゲナは彼らをメンタル 制御下におこうとしたが失敗した。彼らはモーゲナのパラ心理能力に免疫が あるようであった。テラナーは武力でステーションを占拠しなければ ならなかった。

基地の80人のタザロン人のうち3名だけが生け捕りにされた。テラナーは ようやく彼らがおそらくアルギオ人からもたらされた未知の技術による兜を 身につけており、これがガルーラ人のパワーから彼らをシールドしていた 事を見いだした。スコクトーレ(Scoctore)、基地の司令、は脱走し北極点 に向かっているのを発見された。そこにピルツドームがあった。

モーゲナはアルギオ放浪者と彼らのチュアルスでの意図について解答を 得たいなら、超知性対のニサール(Nisaaru)にコンタクトを取らねば ならないと決心した。彼はヴィンセント・ガローンを同伴し、ミュータント を恒星金庫から引き離そうとした。これこそが彼の最近の苦痛の原因と 思われた。


1956 - ニサールの館( Das Haus der Nisaaru、 The House of Nisaaru )
Susan Schwartz

モーゲナはツユラ・アジクと依然危険な状態にあるヴィンセント・ガローンを 伴って<アヌビス(Anubis)>に乗船してタガルムを離れた。<ギルガメッシュ> の他の13のモジュールはタガルムに留まり、基地の再征服を企てるアルギオ放浪者 たちの強力な攻撃にさらされている制御ステーションを守った。モーゲナは ニサールに面会しようとした。彼とは、モーゲナも属している宗教教団、砂の主人( Master of the Sand)だけがコンタクト出来るのだ。<アヌビス>が恒星金庫 から離れるにつれてガローンの状態は回復した。

彼らはアコル人(Accolens)として知られているニサールの使者を呼び出した 宙域に到着した。程なくしてアコル人は応答し、ニサールが今はコンタクト出来ない と告げた。モーゲナは強く主張し最後に<アヌビス>が向かうべき座標の データを手にいれた。彼らは何度かの寄港の後に最終目的地に到着し、モーゲナは ニサールの館にテレポートした。

ガローンは回復するにつれて、ツユラに彼を拘束している無力化フィールドから 開放するように説得した。彼女は最後には同意した。自由になるやいなや 彼は彼女を捕らえて超空間の泡にテレポートした。ガローンは恒星金庫に 戻ろうとした。そこでは彼は肉体の劇的な崩壊にもかかわらず安息感を 得られると主張した。帰還を早めるために彼はツユラ・アジクと一緒に ニサールの館にテレポートした。

館ではモーゲナはサーリア人(Saarians)として知られている気体生物に 迎えられた。彼らはモーゲナに来訪の理由をたずねた。モーゲナはサーリア人に チュアルス銀河の急を要する状況を説明した。館の別の場所では ヴィンセント・ガローンとツユラ・アジクもサーリア人たちに迎えられた。 彼らは館を離れるように命じた。ガローンは拒否し、サーリア人がメンタル圧力で 彼らを追跡しようとしたとき、自身のプシ能力で反撃しサーリア人たちを殺した。 その後、彼は若い女性と一緒にテレポートした。

サーリア人はモーゲナに自分たちが独立した種族ではなく事実上超知性対ニサール そのものであると告げた。ニサールはチュアルス銀河の最近の出来事に悲しんで いるが、今旅立ちのために援助は出来ないとモーゲナに告げた。モーゲナは 絶望したが超知性対を思い止まらせることは出来なかった。彼は館を離れ <アヌビス>に戻り、そこでガローンとアジクが消えているのを知った。

ツユラ・アジクはサーリア人たちとメンタルコンタクトにあった。彼らは彼女に 自分たちとニサールの関係を告げ、ブルー人はガローンが実は誰も殺していないこと を知ってほっとした。彼女はヴィンセント・ガローンと共に<アヌビス>に テレポートして戻った。ミュータントはモーゲナに自分には悪意が無く 今や望むことは恒星金庫の近くに戻ることだけであると説明した。 <アヌビス>がタガルムに戻りかけたとき、アリガのヘロモン(Hermon of Ariga) の心に数世紀前に天の河銀河で同じような事があったことがおもいうかんだ。 超知性対「それ」が未知の危機から逃げ出したことを・・・。


1957 - 攻撃目標・ピルツドーム( Angriffsziel Pilzdom、 Target : Mushroom Dome)
H.G. Francis

恒星金庫の司令センターの詳細な調査によりアルギオ放浪者たちが改変したこと が明らかにされた。彼らの目的は明らかに金庫の重力バランスを崩すこと であった。不幸にもテラナーたちは恒星金庫をとりまくリングを構成する ほかのステーションを支配下にはおいていない。また、アルギオ放浪者たちは いつでも他のステーションから破壊パルスを送ることができ、テラナーたちは 司令ステーションを厳重な監視下に保たねばならなかった。

重力場を乱そうと言う最後の試みはコンジック(Conthikk)と呼ばれる 近くの惑星から起こった。アトランは少数の乗員と共にそこに向かい その惑星がアルギオ放浪者の艦隊に占拠されているのを見いだした。 放浪者たちはこれ以上制御ステーションを失うようなまねはしなかった。 <ギルガメッシュ>はかろうじて脱出しタガルムに戻った。

テラナーはピルツドームの攻撃を始めた。シガ人のコマンドの助けで基地の 司令官を捕らえることが出来た。彼は司令センターの攻撃の間にここに 避難していたのだが、興味ある情報は一切漏らそうとはしなかった。

最終的に、テラナーはコンジックは中継点にすぎず、破壊的パルスは 実際にはカウホリオム(Kauhriom)と呼ばれる惑星から発せられている ことを見いだした。また、アルギオ放浪者たちは行方不明のスコクトーレの 代わりに二人の新しい指導者をたてていた。そのうち一人は ウラチド人であるとのことで、ガンゼッタにはとても信じられない ことであった。


1958 - オクストーン人とオクリル( Der Oxtorner und sein Okrill、 The Oxtornian and his Okrill)
Arndt Ellmer

恒星金庫から3光年離れたランゾー(Lhanzoo)星系ではタゾル人(Tazolans)に 率いられた22000隻の艦隊でアルギオ放浪者達はタガルムの攻撃を続けていた。 アトランは未だヴィンセント・ガローンに心を悩ましていた。彼は<ギルガメッシュ> の安全に対する潜在的脅威であることは明らかである。彼はオクストーン人、 デノル・マサル(Dennor Massall)に彼のオクリル、ターラン(Tarlan)を使って ミュータントを監視するように頼んだ。ターランは恒星金庫の近くにいることで 影響を受けているように見え、アトランはこの動物がガローンと何らかの結びつきが あるのではと疑っていたのだ。

テラナーの科学者達は恒星金庫がアルギオ放浪者たちのおかげでますます不安定に なっていくことをつきとめた。彼らはステーションに破壊インパルスを送り続け ていたのだ。モーゲナはヴィル・アン・デシュ(Vil At Desch)を尋問した。 彼はタガルムの司令ステーションの責任者であったのだ。最初は反抗したものの、 スコクター(Scoctorian、司祭職 by d-information)は、 生きのびるためにはエリコキオール(Elcoxol)という名前の 薬が必要であると自白した。もし、モーゲナがかれにそれを与えてくれるなら 彼はテラナーを援助するだろう。

アトランは惑星カウホリオム(Kauhriom)上のこれらのインパスルを発する 主要ステーションに対し攻撃をかける決心をした。彼らは惑星をめぐる軌道の ステーションからパルスが来ることを直ちに突き止め攻撃を開始した。 その間に、マイルズ・カンター(Myles Kantor)はグアン・アン・ヴァーズ( Guan at Vars)即ち恒星虫がしだいに落ち着きを無くしていくことに気がついた。 彼らは恒星金庫がしだいに破られ、そのプロセスは今となっては逆行出来ない ことを感じているかのようであった。テラナーたちはカウホリオムのステーションを 占領しインパルス放射器を破壊したが、今となっては殆ど無駄骨であった。

ヴィンセント・ガローンはマサルとターランをつれて敵艦隊内をうろついていたが 新しい力を得たようであった。彼は今や恒星金庫を感じることが出来、超空間と 同様な色でそれを見ていた。このことをアトランに明かした後、ミュータントは 未知の場所、おそらく恒星金庫自身の内部にテレポートした。

ヴィル・アン・デシュはついにテラナーと協力する決心をつけた、彼は アルギオ放浪者とチュアルスの種族の間で調停者となることを受け入れた。 彼は、シャバッザこそがアルギオ放浪者に破壊インパルスの技術と タゾル人をモーゲナのプシ能力から守るプシヘルメットを与えた張本人 だと言った。モーゲナはテラナーにこの状況を知らせるため、タガルムの ピルツドームを経由してトロカン(Trokan)に行くことを決心した。


1959 - ハイパータクトの途中( Im Hypertakt、 In Hypertakt)
Robert Feldhoff

<ソル>はゴルホーン銀河への途上にあったが、その能力の僅か40%で 飛行していた。乗員は船の故障個所の修復に没頭しており、一人の 技師、タウトモ・アーゲンフェルト(Tautmo Aagenfelt)は ハイパータクト(Hypertakt)飛行が彼らを連れていく目的地を 正確に確定できる標準器(prototype)を組み立てることに成功した。 標準器はテストの直後に盗難にあった。セネカは泥棒についての 情報を与えることが出来なかった。

オクストーン人モンキーは機械的な眼によって、アーゲンフェルトの ハイパータクト方位測定装置が始めに示した星たちを再生した。 現在の状況と比較し、彼は<ソル>がいるべき場所にいないという 結論に達した。彼はセネカの盗聴できない個室で彼の発見を ルード・サーベンキング(Ruud Servenking)に知らせた。と言うのは 彼はこのコンピューターが一役買っているのではと疑っていたからである。 モンキーはローダンとブリーには知らせないことにした。 何が乗っ取っているにせよ<ソル>は秘密を知るものは誰でも殺すかも しれないからだ。

モンキーは<ソル>が実際には天の河銀河を目指していることを算出した。 船は普通でない方向から近づいているため、彼は始めそのことに気が つかなかった。<ソル>は現在光速の4800万倍の速さで飛行しているが、 既に踏破した1200万光年をそんな短時間で飛ぶことは不可能で、 彼らはまだ天の河にはそれほど近づいてはいないはずである。モンキーは 今やセネカが彼らの敵であると確信した。

彼は艦載コンピューターが秘密の転換器かエンジンを使って天の河までの 帰還飛行を短縮しているのではと疑ったがサーベンキングが解答を見つけた。 セネカはエンジンがずっと能力の40%で動作していると偽っていたが実際には 完全に修復されていたのだ。<ソル>はアラシャンを出発してから 光速の1.2億倍の速さで航行しており、セネカは乗員がこれに気付かないように ハイパータクト方位標準器を盗んだのだ。

モンキーとサーベンキングはセネカが制御している船のいくつかの部品に爆弾を 仕掛けたが、セネカがこれに気がついたかどうかは解らなかった。その間に、 <ソル>は飛行の終点に到着した。船はノンッゴの球環の近くで通常空間 に戻った。5番目がケントイレン(Kenteullen)でそこからローダンは ピルツドームに入ろうとしていたのだ。突然ディスプレイは変化し、 ソル太陽系を表示した。ロボットの軍団が包囲し、セネカは乗員に即時降伏 するように通達した。


1960 - 艦載脳の虜囚( Gefangene des Bordgehirns、 Prisoner of the Computer)
Horst Hoffman

地球ではグッキーとイホ・トロトがキストロ・カン(Cistolo Khan)に 助けを求めていた。彼らはフォーナックス(Fornax)銀河での冒険を 語っていた。彼らシャバッザによって誘拐され、彼らを奴隷に変える 移植組織片を受けたのだ。この処置はマイクル・ローダンにも施され 彼はトーリック(Torric)、時間王(the Lord of Time、訳注:夢将軍?) になっていた。グッキーとトロトは最後には組織片の呪縛から逃れる 事が出来たが、マイクルのチップは彼の肉体を構成する何百万という 細胞に変換してしまった。グッキーとトロトは彼を捕まえて麻酔状態に 置いた。今、彼らはマイクルをミマスの診療所に連れていくために カンの許可を求めていたのだ。そこでのみ彼の体から全てのマイクロ細胞を 取り除く手術が可能であろう。カンが許可したその時、<ソル>が ソル系内で実体化した。

船の全長は8キロメーターで、トロトとグッキーは興味を抱いた。と言うのは 彼らが最後に見たとき<ソル>は全長6.5キロメーターに過ぎなかった 事を知っているからだ。ペリー・ローダンは地球とコンタクトを取り 状況を説明した。

<ソル>船上では一群の技師たちがローダンに、外部交信を傍受できる 用になったことと、 セネカがローダンの映像を使ってキストロ・カンとたった今話している ことを報告した。偽のローダンはカンにハイパータクトエンジンが 不安定で彼がはっきりと認めない間は<ソル>に他の船が近づかない ように説明した。ローダンはシャバッザが船を見捨てて退船する前に残した ナノ・コロン(Nano-Column)の支配下にセネカが置かれているのであろう と悟った。

モンキーはローダンに、彼らがセネカの監視ノードの近くに隠した爆弾の おかげでコンピューターはもはや彼らの位置を知ることが出来ないことを 伝えた。彼らはセネカが地球の様々な防衛システムについての膨大な情報 をダウンロードしていることも発見した。

グッキーとトロトはローダンがテラナー技術者たちの乗船を拒否したことから 疑いを抱いた。彼らはローダンが自らの意志で話していないのではないかと 疑ったのだ。<ソル>はパラトロンシールドをはっていなかったので、 彼らは船内にテレポートしようとしたが未知の力で激しく跳ねとばされた。 これによりグッキーは意識を失い、トロトは結晶体に構造変化した。 二人の不死者はすぐに回復した。

その間にトロカンではモーゲナがピルツドームからあらわれた。 キストロ・カンは彼を歓迎し、ガルーラはチュアルス銀河の最新の出来事 を報告した。シャバッザはアルギオ放浪者の宗教上の新年を悪用し、 彼らを恒星金庫を破壊し恒星虫を開放するように仕向けていたのだ。 <ギルガメッシュ>は絶え間無く増加するアルギオ放浪者の軍団との 絶望的な戦いをしていた。モーゲナはチュアルスの関連情報全てを収めた データクリスタルをカンに手渡し、ピルツドームに戻り、未知の目標に 向かって無限架橋を渡った。

<ソル>船上ではテラナーの乗員が<ソルセル-1>の中央制御室に 突破口を開こうとした。彼らはこれを船の残りから分離しようとしたのだ。 セネカによって送られたロボットとの数多くの戦闘の後、彼らは司令室に 到着し、船の残りからこのセクションを分離した。しかし、これはセネカの 罠であった。コンピューターは<ソルセル-1>と再度合体し全てのテラナーを パラトロンシールドで拘束し、未知の目標に向かって ハイパータクトエンジンを起動した。

テラでは、カルカッタ北部近くに1隻のハルト船が着陸した。その乗員は ブロ・ラカネ(Blo Rakane)という名前の白いハルト人であった。 彼はノンッゴのゲンヘレート(Genhered)とコンタクトをとり、彼の種族の 歴史、もっと正確には、どのように彼らが過去恒星虫を打ち負かしたか についての情報をたずねた。


1961 - 六分の一のセネカ( Ein sechstel Seneca、 One sixth Seneca)
Arndt Ellmer

<ソル>船上ではテラナー達はセネカを不良化しているナノコロンを破壊する 方法を見いだそうと必死であった。コンピューターは船の重要な部分から 彼らを隔離していた。セネカはポジトロニクスをハイパーインポトロニクス から分離している6つの独立な部分からなっている。テラナー達は2つの 策略を試すことを決心した。ハイパータクトエンジンに損傷を与えセネカの他の 部分との間のリンクを分断し、これによってナノコロンの打撃を減らすこと が出来ると望みを抱いた。タウトモ・アーゲンフェルトは彼の ハイパータクトレーダーを再び動作させるように命じられた。これにより 彼らは少なくとも<ソル>がどこに向かっているかを知ることが出来るだろう。

テラナー達は多数のグループに分かれ、ナノコロンが理解できないように アインディ(Ayindi)の言葉で会話しながら自分たちの計画を実行するため 進んだ。タウトモ・アーゲンフェルトはハイパータクトロケーション装置を 完成し、<ソル>が天の河銀河の中心に向かっていることを発見した。 ハイパータクトエンジン破壊にあたったコマンドは失敗し、テラナー達には 最初の犠牲者がでた。しかし、モンキーはセネカの6つの部分を分断することに 成功した。爆発によって各部分は互いに独立になり、ナンバー3を除いて全ての 部分は元々のセネカの制御を取り戻した。セクション3はもはや応答せず、 爆発によりナノコロンが破壊されたことが解った。セネカはローダンに、 もし数時間遅ければナノコロンが6つのセクション全てを支配していたであろう と告げた。

テラナー達はセネカとの通常の議論を再開し、船がなぜ天の河銀河の中心の ブラックホールに向かったのかを知ろうとした。少し前にトルカンダー( Tolkandians)がそうしたように、<ソル>をブラックホールに突入させようと シャバッザが画策したのではと彼らは始め思った。 彼らがブラックホールに接近しつつある時、60 X 33キロメートルの 巨大構造物があらわれた。ローダンは直ちにこれが<マテリア>では ないかと疑いを持った。

<ソル>は<マテリア>に引き寄せられ、セネカはコースを変えようとしたが 無駄であった。ミュール・チャン(Muel-Chen)、エモシオ航宙士(emotionaut)、 が指揮を引き継ぎ、全エンジンを点火した。<ソル>は直ちに光速の50%まで 加速し、<マテリア>と衝突せんばかりに接近してハイパータクト空間に 消えた。

ナノコロンの意図を聞かれたセネカはローダンに、まずソル系の防御についての 盗んだ情報を全て<マテリア>に転送する事を命じられていた事を明かした。 そしてその後、乗員達はシャバッザのしもべとなるべくインプラントチップを 受けることになっていた。さらに、非常に高位の超知性体がブラックホールに 隠れているがセネカはそれ以上の事は知らなかった。


1962 - ヴァーチャル・シップ( Das Virtuelle Schiff、 The Virtual Ship)
H.G. Francis

遠い昔。ファラウ(Pharau)銀河の惑星スファンカ(Sphanka)は ドリフェルペスト(Dorifer Pest)の突然の発生により破滅に運命づけられた。 この疫病は最後には全宇宙に蔓延し、ガブレル・グルー(Gabrel Gurh)と彼の種族、 ゲシュタルター(形なすもの、Creators)は別の宇宙に逃走する方法を見いだそうと していた。ゲシュタルターは異生物の肉体にテレポートして生まれ変わる能力を 持っていた。彼らはこの能力を使って大宇宙を探検し他の種族について学んでいた。 彼が今訪問している惑星スファンカはドリフェルペストに襲われるまで わずか10日を残すのみであった。

現在。アラスカ・シェーデレアは彼を誘拐したバーチャルシップ(Virtual Ship) の中をさまよっていた。美しい女性が彼の前に出現し、自身の名前が ヴァイヤタ(Vaiyatha) であると告げた。艦載コンピューターがアラスカの記憶を探り、この投影像を 調整して彼とコンタクトをとったのだ。この船は<バーチャ18(Virtua/18)> と呼ばれ、コンピューターの名前はポラン18(Poran/18)であった。 投影像は彼らの目的地と使命についてのこれ以上の情報を明かすことは拒んだ。

過去。ゲシュタルターは総数322体の小さな種族であった。彼らは今ファラウ銀河 を離れカラコーム(Karakhoum)銀河に向かおうとしていた。彼らがそこに 到着した時、その一人、アバ・オサク(Aba Ossaq)、は近くの惑星から 興味あるプシ放射を受け、放射体の肉体に憑依した。 彼らはスカエルハム(Skaerhams)と呼ばれる毛皮をまとった二足生物で シャルバニアン(Sharbanians)との戦争状態にあった。もう一人のゲシュタルター が奇妙な状況で死亡し、ガブレル・グルーはアバ・オサクに船に戻って 質問に答えるように命じた。

現在。ヴァイタヤは<バーチャ18>がバオリンデルタ(Baolin Delta)空間 が破壊される前に脱出できた最後の船であると説明した。(デルタ空間は バオリン・ヌダ(Baolin Ndas)、トレゴン連合の創設者(訳注:第二種族が 正しい)、の故郷である。)20隻の船が建造され、各々が「K因子( K Factors)」、 パイロットであり主人でもある、を見つける任務が与えられることに なっていた。アラスカと船にはダグラッシュ(DaGlausch)銀河、もっと正確には いわゆる宇宙のケトル領域でなすべき任務があった。ここでは二つの双子銀河 が交差している。当面のところ、彼らはカラコーム銀河の惑星デュクシク(Duxic) で他のバーチャルシップと会合しなければならない。

アバ・オサクは種族の一人を殺したのではと疑われていた。彼は自己弁護しようと したが、仲間を納得させることはできなかった。彼は共同体を離れる決心を した。彼は<ザトリウム235(Zatrium 235)>、近くを航行中でトカゲ種族 ヤク・レアル(Yac Reals)の攻撃を受けているトルゼニアン(Truzenian)の 船にテレポートした。宿主の記憶を調べて、アバ・オサクはカラコーム銀河の 最近の出来事についての洞察を得て、彼らの中で積極的な役割を果そうと 決心した。けれどもトルゼニアンはまさに滅ぼされようとしているので彼は 今の宿主を去り1体のヤク・レアルに乗り移った。ヤク・レアル艦隊は トルゼニアンの戦艦を破壊しカラコーム銀河に姿を隠した。


1963 - ゲシュタルター( Die Gestalter、 The Creators)
H.G. Francis

現在。 デュクシクではアラスカ・シェーデレアが他のヴァーチャルシップの着陸を 待っていた。最初に到着したのは<ヴァーチャ1>でトリセリー(Toricelly)、 女性ライマカニアン(Laimacanian)、が操船していた。その後数日間に他の 船も到着始めたがパイロット達は彼らの使命や、なぜここに来たのかを知らなかった。

過去。 アバ・オサクはまだヤク・レアル士官の体に留まっていたが、乗員の一人は 彼の存在を感じる事が出来ることに気がついた。彼はダーク・マスター( Dark Master)と 自己紹介した。アバ・オサクは生涯で始めて自分の生命が脅かされうる ものだと理解した。彼はダーク・マスターを殺そうと決心した。

現在。 18隻のヴァーチャルシップがデュクシクに到着し、ある夜ヴァイヤタは全ての K因子にここに終結した目的を説明した。ガローン人、バオリンーヌダ、 ノンッゴ、ガルーラ、そしてテラナーは皆トレゴン連合の一員であるが 皆危機に直面しているか、滅亡している。(生き残っているバオリンーヌダは 二人にすぎない。)今やゲシュタルターを見つけ出さねばならないと ヴァイヤタは言った。彼らはトレゴン連合に参加した最初の種族である。 ヘリオートスは各ヴァーチャルシップにK因子とゲシュタルター を一人づつ乗り込ませるつもりであったが、未知の理由からこれはかなえられ なかった。そこで船は自らK因子を探さなければならなかった。(ヴァイヤタは Kが「宇宙(Kosmic)」を表していることを明らかにした。)今や K因子はゲシュタルターが住むと言われている小惑星群を求めて カラコーム銀河を探索しなければならない。

過去。 アバ・オサクは今やヤク・レアルの惑星上にいて、宿主を次々に取り替えながら ヤク・レアルとトロゼニアンの間の政治的状況について学んでいた。彼らは 長年のあいだ戦争状態にあった。トロゼニアンにはヤク・オレクのダークマスター に対応する者がいて、ブラックシャドー(Black Shadows)と呼ばれていた。 ますます追いつめられたように感じて、アバ・オサクはあらゆる手段で 2種族を滅ぼそうと決心した。

小惑星群では、ゲシュタルターたちはアバ・オサクのシュプールを見失い、 より急を要する事件に取り掛かることにしていた。ヤク・レアルとトロゼニアンの 間の戦争はカラコーム銀河を何世紀にも渡って混沌におとしめていたので あらゆる犠牲を払ってでもこれを止めねばならない。ジョリム・アザオ(Jorim Azao) とガブレル・グルーは二人のヤク・レアル指導者に乗り移り、彼らの種族の経済に 影響を与え始めた。彼らの努力の結果、最後にはどちらの種族も完全破産の 瀬戸際にたたされた。アザオとグルーはアバ・オサクを発見し彼を捕まえた。 彼の行った事を知ったとき、最大限の懲罰を与えることになった。 まず、彼は名前(星の光という意味)を失い、 シャ・バッサ(星の闇、Sha Bassa)と改名させられた。 シャ・バッサは小惑星群に連れ戻され何世紀にもわたって幽閉させられた。

現在。 アラスカ・シェーデレアとトリセリーは、もしゲシュタルターが カラコーム銀河で見つかるものなら戦争がまさに起ころうとしている 場所で見つかるに違いないという結論に達した。と言うのも、彼らの 任務が平和を守ることであるからだ。カラコーム銀河の政治的状況を 調べると、ヤク・レアルとトロゼニアンの間の戦争がまだ続いていたので、 彼らはクリモール(Krimor)星系を調べることにした。ここでは 両種族の2大艦隊がまさに戦闘に入ろうとしていた。

クリモール星系は宇宙的な異常を示していた。それはアッソソ( Assosso)星系に非常に近く、惑星の一つは二つの太陽をめぐる軌道を 描き、星系から星系と移動していた。一方の星系はトロゼニアンが 支配し、他方をヤク・レアルが支配しているため、この事実が現在の 戦闘の主要な理由となっていた。

過去。 惑星ルムビアク・アウェイ(Rumbiak-Awy)でゲシュタルター達は 始めてヘリオートスの代表と出会った。それは、ゲシュタルター達が この惑星で発見したピルツドームから出現した輝く球であった。 ゲシュタルター達は長い間平和を広めてきたので、ヘリオートスによって 彼らはトレゴン、平和主義者として知られた、選ばれた種族の平和の連合、 に加わる最初の種族として選ばれたのだ。トレゴンの本拠は鼓動(Pulse) という名前で知られている神秘的な場所である。

その間にシャ・バッサは種族の信頼を取り戻し、再び旅をすることを 許された。最初の機会に彼は逃走し、自身の秘密の任務、 ヤク・レアルとトロゼニアンの抹殺、を遂行した。その時、 シャ・バッサは、自らをカイロル2世(Cairol the Second)と呼ぶ 謎のロボットとコンタクトを持った。 カイロルは、平和ではなく戦争こそが生命にとっての自然な状態 であると考えるトール・サマホ(Torr Samahos)のために働いていると 述べた。そのため、彼はトレゴンに対する戦いの援助をシャ・バッサに 求めた。シャ・バッサは申し出を拒否しカイロルと戦った。 彼は危うく命を落としそうになったが、かろうじて逃げ出した。

現在。 アラスカ・シェーデレアとトリセリーはクリモール星系に到着し、 ジョリム・アザオとコンタクトを取った。ゲシュタルターの指導者は 彼に種族の歴史を語り、種族が319体からなることを話した。 アラスカはヴァイヤタから情報を受けていたので、欠けている3体の ゲシュタルターについてたずねた。アザオは彼らのうちの2体の 未だ説明のつかない死とシャ・バッサの失踪を話した。その名前を聞いて アラスカは直ちにシャバッザとの関連を思い起こし、今やかの不倶戴天の 敵のシュプールに出くわした事を確信した。しかし、彼は新しく得た 情報をテラナー達に伝えることが出来ない・・・。


1964 - 白いハルト人( Ein wei゚er Haluter、 A White Halutian)
Horst Hoffmann

ミマスでは、イホ・トロトとグッキーはホイテセゼック(Wojtyczeks)博士 と議論していた。彼はマイケル・ローダンの治療の責任者であった。 ホイテセゼックはマイケルを放射線にさらし、彼の体に埋め込まれた 330万の細胞を破壊しようと考えていた。彼は、マイケルの活性装置が その過程で破壊される健康な細胞を再生するのに充分な働きをすると 考えていた。

カルカッタ北では、ユリキャン・ツイリアムバー(Julkyan Ziriamber)、 アルコン人諜報員、がブロ・ラカネについての情報を探るために派遣されて いた。この白いハルト人は数日前に地球に到着しノンッゴ歴史博物館に住む ゲンヘレートと接触していた。彼らには、ブロ・ラカネの調査を助けるために 地球政府から派遣された女性宇宙心理学者(cosmopsychologist)、ブレ・ツィンガ( Bre'Tsinga)がすぐに加わった。ハルト人は、テラナーがトレゴンの決定に にもかかわらずチュアルス銀河に援助を行わないので、彼の種族が紛争に 積極的に介入することを決定したと説明した。そのため、彼は今、恒星虫と 過去にノンッゴが行った退治法についての情報を探しているのだ。

ミマスではマイクル・ローダンがX線照射を受けていた。最初の結果では異種細胞の 80%が破壊された。グッキーとトロトがこのポジティブな結果に喜んでいる まさにその時、敵性細胞はローダンの体内で再生を始めた。 ホイテセゼックはより強い照射線量での再度の試みを提案した。グッキーは この決定に反対したが最後にはトロトに説得されて賛成した。

ツイリアムバーはブロ・ラカネ、ゲンヘーレト、ブレ・ツィンガの間の議論 を盗聴した。今や彼はハルト人が地球に来たわけを知った。 しかし、諜報員はすぐに、TLD、地球秘密情報局、に発見された。彼らもまた アルコン人とブロ・ラカネの行動に興味を持っていたのだ。

ミマスでは、次の照射治療でローダンの体内の異種細胞は全て破壊することに 成功した。しかし、重度の障害がテラナーにおわされ、彼の細胞活性装置を 持ってしても回復させるのには十分ではないかもしれなかった。なおも 昏睡状態のままマイクル・ローダンは特別室に移され、誰もが彼の早期回復を 祈った。

その時、グッキーはブレ・ツィンガからコンタクトを受け、ブロ・ラカネを 助けるように頼まれた。トロトは彼女に白いハルト人について知っていることを 話した。彼はハルタでは、異常な皮膚の色と目覚ましい宇宙での体験から 有名であった。ブレ・ツィンガは経過に満足せず、ブロ・ラカネと個人的に話し合う 事を望んだ。グッキーは彼女をハルト船<ツアウリッター>にテレポートさせた。

ブロ・ラカネは彼の船に戻り離陸した。ブレ・ツィンガは彼の前に姿を表し、 彼は驚いた様子を見せなかった。若いテラナーが彼を助けようとしていることに 納得して彼は彼女を乗せたまま地球から3万光年離れたジョエル(Joel)星系 を目指した。そこで彼らは<シュ・フアン(She'Huan)>と呼ばれる4800メートル の大きさの構造物とランデブーした。かつてのアルコン船をハルト人が改造した ものだ。ブレ・ツィンガは、<シュ・ファン>が彼らをチュアルスに送り届ける であろうことを確信した。


1965 - 使徒の使命( Mission des Boten、 The Mission of the Messenger)
Robert Feldhoff

ペリー・ローダンは<ソル>をキャメロットに曳航し、そこで船は調査され テラナー達の科学者が進んだ技術と理解し再現できるようになるだろう。 テラナーにとってもっとも興味があったのはハイパータクトエンジンと カリト(Carit)、今や船体と船のほとんどを構成する合金、であった。 ローダンは、コーラ・ヴィ(Korra Vir)、シャバッザから盗んだコンピューター ウイルスをどのようにしたら有効に使えるかも知りたがった。 ローダンはテイフラーにミルカンドル(Mirkandol)にいってギャラクティウム( Galacticum)の代表者に3日後、NGZ1291年1月15日に開かれる次の会議で 演説する許可をもらうように頼んだ。

ジョエル星系ではブロ・ラカネは、彼らの計画の要素をブレ・ツィンガに 打ち明けていた。彼らは巨大なインターバル砲を建設し、これを持ってチュアルス 銀河に行くつもりである。白いハルト人はそれ以上をこの若い女性に打ち明けなかった。1月15日にギャラクティウムで演説するつもりであることを除いて。

ローダンはテラニアでキストロ・カンと会見し<マテリア>をめぐる状況に ついて彼に説明した。宇宙工場(cosmic factory)はブラックホールの デンゲヤ・ウヴェソ(Dengejaa Uveso)にあって、まだ誰とはわからないが ある超知性体を探している。ローダンはコスモクラート(Cosmocrats)の 宇宙工場が間違った目的に使われていると信じていて、天の河銀河の種族の 力を合わせて先制攻撃をかけたいと願っていた。

その後、ローダンはトロカンに赴きピルツドームに入った。彼はヘリオートス と会見し援助を願おうとしたのだ。無限架橋の上でローダンは1体の死体を 発見した。死体はトレゴンの残り5種族の何れにも属していない。おそらく ゲシュタルターのものであろうが、ローダンには確かではなかった。崩壊しつつある 肉体に触ろうとしたとき、彼は未知の力に襲われた。無限架橋にこの死体がある 事を説明する手間を惜しんでローダンはそれを破壊しようと決心した。 そして彼は橋を渡ってヘリオートスが住むといわれる始源の門(proto-gate) から出ようとした。 始めにアクセスを拒否され、最後には通り抜けられたもののローダンは空虚な 場所にいるのを発見した。彼はヘリオートスとの会見の権利を拒否されたと 渋々認めてトロカンに戻った。そこで、時間異常により3日の未来に移された 事を知った。今は1月15日であった。

キャメロットでは科学者達が<ソル>の主要部を分析調査し、ハイパータクト エンジンがほとんどカリトから作られていることを発見した。 そのため再生産することも、どのように働くかを理解することも不可能 であろう。何よりも、セネカはバイオポジトロニクスからシントロニクス へのアップグレードを拒否していた。

イホ・トロトはジョエル星系に飛び、自分の種族に合流した。彼らは インターバル砲の製作とチュアルスに向かう<シュ・フアン>の 飛行準備の完成に忙しかった。彼はブロ・ラカネと始めて出会い、 白いハルト人は自身の奇妙な体組織の理由を説明した。 ノモス支配の時代、ブロ・ラカネの父は天の河銀河から2000万光年離れた 名もない銀河に追放された。そこで彼はブロ・ラカネを出産し そのため彼は異なる環境にさらされ今のメタボリズムにつながったのだ。 ブロ・ラカネが天の河銀河に戻るまで何世紀もかかったのだ。

<ソル>はアルコン帝国に到着し6000隻の艦隊に迎えられた。そして ミルカンドルまでエスコートされギャラクティウム(Galacticum) 会議が始まった。 少し後でローダンは発言を求められた。チュアルスの状況を説明した 後でローダンは善意の印としてキャメロットの座標を明らかにした。 そして、彼は公式に強力な艦隊をそこに送りチュアルス銀河人のアルギオ 放浪者に対する戦いを助けるようギャラクティカウムの援助を依頼した。 その後でブロ・ラカネが発言した。彼は種族の全員(およそ10万人の ハルト人)がまさにチュアルスに向かうところであると話した。投票が 行われたが、結果はローダンにとって悪いものであった。会議の87%が そのような決議に反対を示した。自分の種族のこの裏切りにすっかり 絶望してローダンは発言台を降りた。

ローダンはブロ・ラカネと始めて会見し、白いハルト人にチュアルスの飛行には 同行しないように頼んだ。彼は出来るだけ少数の科学者が命をかけるように 取り計らったのだ。彼らはここで将来必要となろうから。ブロ・ラカネは 許諾したが、それはローダンが第6使徒であるだけではなく、かれ自身にも 理由があったからに違いない。


1966 - 影の兄弟( Der Schattenbruder、 The Shadow Brother)
Uwe Anton

現在。 チュアルス銀河ではヴィル・アン・デシュは未だテラナーたちの捕虜であった。 モーゲナはアルギオ放浪者達が騙されていて恒星金庫には彼らの神である ガインタウ(Gaintanu)でなく恒星虫たちが捕らえられていることを彼に 説き伏せた。スコクターは、エリコキオールの定期的な供給を受けることが 保証されるなら、銀河系人(Galactics)とアルギオ放浪者の間の調停者の 役割をはたすことを了承した。その間にも彼の肉体状況は悪化しつつあった。

タガルムのピルツドームの占領時に撮られたビデオを使ってテラナーたちは この問題についてより深く理解した。ヴィル・アン・デシュにはミルデン( Myrdens)という名前の昆虫を入れた特別室が与えられた。彼が部屋に入る と虫達は彼に群がり彼の皮膚を回復させた。

およそ百年前の過去。 モーゲナの少年時代が語られる。彼は9人兄弟の家族の一員でフィザゴン( Phisagon)という導師に育てられた。彼はもう一人の兄弟の存在を話した。 モーゲナはこの「影の兄弟」と会ったことは無かったが、生涯のうちでその 存在についてのヒントは得ていた。モーゲナはすぐにプシリフレクター( Psi Reflector)としての才能を伸ばし砂の支配者(Master of the Sand) になろうとした。彼は他の砂の支配者達が彼らの太陽系全体を取り囲む 防護フィールドを作るのを助けて自らの能力を証明した。

現在。 僅かに120匹のミルデンだけが攻撃を生き延びていた。彼らが ヴィル・アン・デシュに用いられるとスコクターの身体状況は回復したが 昆虫はほど無くして全て死滅した。ヴィル・アン・デシュはテラナーには エリコキオールが再び無いことを知っており未だ協力しようとはしなかった。 アトランはスコクターの偽のビデオを作って彼の種族に話しかけ 戦闘を止めるように働きかけようと考えた。

過去。 モーゲナは砂の支配者の首領ボタゴー(Botagho)と会見し、彼は大宇宙について 教えた。モーゲナはタマネギモデル(onion model)、超知性体、 物質の窪地(matter sinks)、そして物質の泉(matter wells)について 学んだ。彼はニサールがチュアルス銀河を含む宙域を支配する超知性体で あることも知った。600年前、ノンッゴがトレゴン連合よりチュアルスに 派遣され、彼らは60の太陽からなる恒星金庫を作り上げた。ノンッゴの 第4使徒ウリド(Urid)は一人のガルーラを第5使徒に推挙した。その後、 この称号は世代が変わるごとに受け継がれた。

フィザゴンはモーゲナを彼の船に乗せてニサールとの会見に同行させた。 彼らはようやく超知性体とコンタクトをとりフィザゴンは第5使徒の行方を たずねた。彼はここ十年来目撃されていなかったのだ。ニサールは解答を 拒否したがモーゲナに興味を示した。

現在。 ヴィンセント・ガローンは<マリーン>につかの間姿をあらわして、 ツユラ・アジクと簡単な会話を交わした。彼は長く留まることはできず 恒星金庫に戻らねばならないと語った。そここそが彼が安静にいられる 唯一の場所なのだ。若いアルコン人が留まるように翻意させる前に 彼は再び姿を消した。


1967 - スコクターの策略( Die List des Scoctoren、 The List of the Scoctorian)
Uwe Anton

過去。 ニサールとの最初の出会いから20年後、モーゲナはボタゴーからの連絡を受けた。 彼は自分の船<トレゴン5>に同乗するように依頼した。彼らの目的地は 多数の船が戻らなかったため航行を禁止されている宙域であった。ボタゴーは この宙域が6次元放射が撒き散らされておりエネルギー迷路と化していることを 説明した。プシ反射能力のおかげでボタゴーはその中に航路を開くことが 出来るのだ。

現在。 アトランはドロ・ガ・ドレム(Dro ga Dremm)、アルギオ放浪者の新しい指導者 とコンタクトをとり恒星金庫が実際に何であるかを説明しようとした。 ドロ・ガ・ドレムは中立地帯でのアトランとの会見に同意し、 ヴィル・アン・ディシュがいくばくかの命を永らえるためのエリコキオールの 処置を受けさせることも約束した。

過去。 ボタゴーはモーゲナにこの高エネルギー層の起源を説明した。 太古の時代、超知性体の上に立つ存在が時間エンジニア(Time Engineers) に命じてトリクレー(Triicle)と呼ばれる宇宙構造物を建設させた。 この目的を達成するためエンジニアたちは6次元トンネルを作らねば ならなかった。しかし、彼らは失敗を犯し、しかもおびただしい妨害工作 に出会った。これらのトンネルの一つは今見られるようにチュアルス銀河 にある。始めガルーラはトンネルに入ることは出来なかったが、ニサール が彼らのアクセスを可能にしてくれた。最強の砂の支配者だけがトンネルを 開けることが出来るのだ。

現在。 アトラン、ヴィル・アン・ディシュと少数のテラナーはドロ・ガ・ドレムの 船に招待された。ヴィル・アン・ディシュがエリコキオールの 処置を受けるために連れさられたので、アトランはタゾル人の指導者に 恒星金庫に捕らわれているのがタゾル人の神ではなく恒星虫であることを 示す証拠の入ったデータクリスタルを手渡した。ビデオでテラナーたちは ヴィル・アン・ディシュがエリコキオールのシャワーを受けている様を 見守っていた。再び現れたとき彼の皮膚は若返っていた。ドロ・ガ・ドレムは 彼が間違っていると説き伏せようとし、突然銃を抜いて彼を脅した。 テラナーはそのような裏切りを予想していた。彼らはヴィル・アン・ディシュ を助けタゾル人の船から逃走した。

過去。 ボタゴーはモーゲナに自らがトレゴンの第5使徒であることと後継者が 必要となることを打ち明けた。けれどもその前にモーゲナは パッサンティウム(Passantum)が必要で、この腕輪はチュアルスから 1100万光年離れたシャオゲンーヘブン(Shaogen-Himmelreich)銀河でのみ 彼の周波数に調整可能であった。これこそが彼らの今目指している所で ある。彼らの船は目的地に着き、バオリンデルタ空間、プシ物質( psi-matter)からなる宙域に接近した。ここでモーゲナは彼の パッサンティウムを受け取った。ボタゴーはモーゲナに、直にヘリオートス が接触しトレゴンの第5使徒としての任務についてのもっと詳しい情報が 与えられるだろうと告げた。

現在。 ヴィンセント・ガローンは<マリーン>にテレポートして戻り、今度は ツユラ・アジクは彼が再び消える前に防御フィールドのスイッチを 入れることが出来た。船上に捕らえられて、ガローンは彼が快適に 感じる場所は恒星金庫の中だけだと説明した。そこを彼は自分の「理想郷」 と呼んだ。


1968 - タゾル人の異教徒( Ketzer der Tazolen、 The Heretics from Tazolar)
Susan Schwartz

アルギオ放浪者は恒星金庫への攻撃を強化した。パルサーのブラスコスを不安定化 させ、いまや制御ステーション10と11(ハスコート(Huscoot)と タラグアー(Thuraghur))から破壊パルスを送っている。テラナーたちは かろうじて彼らの攻撃に持ちこたえていた。テラナーたちはヴィンセント・ ガローンにこれらのステーションを妨害する手助けを頼んだがミュータント は拒否した。

<マリーン>船上ではヴィル・アン・ディシュがテラナーたちに タガルム占領の前に彼がエリコキオールの十分なストックを隠していたことを 話していた。これまでテラナーを信頼していなかったので黙っていたのだ。 彼の船は惑星ガンツシュ(Gantusch)、アルギオ放浪者が最初に破壊した うちの一つの水惑星、に隠されていた。テラナーの小グループと共に ヴィル・アン・ディシュは<ドラモ(Dolamo)>に乗船してこの惑星を 目指した。飛行の間にヴィル・アン・ディシュはモーゲナに自らの 種族の過去について話した。

タゾル人の2000年の過去。 ヴィル・ト・ニシュ(Ver to Nisch)、考古学者、は太古の書物を洞窟で 発見し、過去の彼の種族が女性たちに支配されていたと信じるように なった。現在は女性は彼らの文明でごくマイナーな役割に甘んじており この発見はヴィル・ト・ニシュを混乱させた。この発見を公開すると 彼は種族から異端者として咎められたが、このことによって彼は さらなる調査を継続した。

その古代のテキストは高級女性司祭によって書かれていた。彼女は タゾル人の皮膚に対する泥の治療効果を発見した人物であった。 ミルデンと呼ばれる昆虫を含んだ泥は彼女がエリコキオールと名付けた 特効薬になった。当時、女性は男性の寿命の半分しか生きられなかったが、 エリコキオールのおかげで彼女らは寿命を伸ばすことができた。エリコキオール の秘密は男性に対しては秘密にされていた。

女性の人口が減ったため、とうとう女性たちは男性と協力しなければ ならなくなった。その時から男性は文明を支配し、ついには女性の 役割をマイナーなものに落としてしまったのだ。

現在。 <ドラモ>はガンツシュの原住民に攻撃された。彼らは<ドラモ>が アルギオ放浪者のものであると考えたのだ。 テラナーは容易に撃退し、ヴィル・アン・ディシュの船と貴重な 治療薬の積み荷を発見した。今やヴィル・アン・ディシュは 何年分ものストックを確保した。


1969 - 戦慄の神々( Grausame Gtter、 Cruel Gods)
Ernst Vlcek

ヴィンセント・ガロ−ンが明るい色で満たされた「理想郷」を探った時、 あらゆるものが突然に暗黒と化した。彼は1体の存在を感知した。 それは自らをソボス(Soboth)となのった。彼こそが色の消えた 原因であった。

マイルズ・カンタ−は心配していた。アルギオ放浪者たちは恒星金庫 を構成する61の一つである中性子星ブラスコス(Vlaschos)の 不安定化を続けたばかりではなく、彼らは11の指令ステ−ションの 一つであるハウスコ−ト(Huscoot)の破壊を試みていた。

<マリ−ン>では、神秘的なソボスが乗員のオリバ−・デルモント( Oliver Dermont)を支配下においてヴィンセント・ガロ−ンを 探し始めた。今やミュ−タントはソボスが彼の色盲の原因であると 知ったが、何故かは説明できなかった。

その間、ヴィル・アン・ディシュはモ−ゲナに自らの種族の過去を 説明し続けていた。ガル−ラは彼にタゾル人はシャバッザに操られ たのだと話した。シャバッザは彼らを間違った方向に導くため 預言者であるジオン(Xion)の名前をかたったのだ。

過去。 タゾル人が最初のロケットを軌道に送り出した頃、異種族のウルンガビアン( Urungabians)がコンタクトをとりタゾル人の進歩を援助しようともうし出た。 彼らの真の目的はタゾル人を自らの目的のための傭兵として使うことであった。 タゾル人は科学的かつ宗教的な種族で多くの神を崇拝していた。 主神はガインタヌ(Gaintanu)で近くの星に捕えられていると 言われていた。

ウルンガビアンからの抑圧が次第に強まったので、タゾル人は彼らに 対して反乱を起こし、最後には彼らを滅ぼした。タゾル人は彼らの 銀河、アルギオン(Algion)を征服しクランナッチ(Clannach)帝国を 築いた。

ジオン、司祭、はタゾル人の前に姿を表し、彼らの神ガインタヌを チュアルス銀河の恒星金庫から開放しなければならないとつげた。この目的 のためジオンは彼らに2つの装置を提供した。一つはガル−ラのプシ能力 に対抗できるようにするもの、他方は恒星金庫の安定をつかさどる 制御ステ−ションを妨害するものであった。 これらの技術設備を携えてタゾル人は20万隻の艦隊を終結させ チュアルスを目指した。 チュアルスは400万光年離れているのでタゾル人は虚空に3つの ステ−ションを等間隔に配備した。

現在。 <マリ−ン>では、今まさに消えようとしていた。彼が消える前に ツユラ・アジクは彼にソボスの正体がグァング・ア・ヴァーで あると思うのかたずねた。ミュ−タントの回答は、 おそらくそのとおりだろうというものであった。


1970 - 凶報( Hiobsbotschaft、 Bad News)
Eyrie Hoffmann

ダグラッシュ銀河では宇宙船<アルヴァレズ>がクルヤン(Kurryan)星系で コラーゴの基地を探していた。ローダンがセンチュリーを攻略したときに 破滅ウイルスが放たれた後、全てのコラーゴは非活性化したと思われていた。 第10惑星の地下基地を<アルヴァレズ>が探知したとき、ハマラダ人(Hamaradans)、 近くの星系に住む三本足の生物、が攻撃をかけてきた。

アラシャンではギア・ド・モレオン、センダル・ナヴァホ他政府のメンバーが 「超ボイラー震(super-vibration)」が到達する前に 市の20万人の住民を避難させる解決策を見いだそうと していた。テス・クミシャとジャキンタのベンジャメーンが全住民に 情報を伝え、パニックが広がった。 もっとも近い安全な銀河はダグラッシュから140万光年離れた ロカンタラ(Rokantara)銀河であるが、アラシャン人たちには 銀河間航行に耐える船は2隻しかなく、全住民を運ぶのには足りない。

いくつかの解決法が討論された。<グッドホープIII>のスペースを 拡張し、ロカンタラに救援を求めて派遣し、トリマー(Thorrimer)星系 をパラトロンシールドでおおう。しかしその何れも役には立たない。

秘密裏に<アルヴァレズ>はハマラダ人船団を回避せねばならないが、彼らが クルヤン第10惑星に派遣した小コマンドの帰還する前に惑星を離れる ことは出来ない。降伏の一歩手前で<アルヴァレズ>は<グッドホープIII> に救助され、ハマラダ人船団はすぐに追い散らされた。 クルヤン第10惑星のコマンドは2隻の見捨てられた巨大コーラゴ船を発見した。 ちょっと修復すればアラシャンの全住民を乗せられるほど大きい船であった。 ハマラダ人は600隻の艦隊でクルヤン系に戻ってきた。 バーチャル投影機、かつてローダンがセンチュリーで使って仮想船団を 作り出した兵器、を使って、<アルヴァレズ>が安全に脱出するまで <グッドホープIII>はハマラダ人たちを遠ざけておくことが出来た。

2隻はトリマー星系に帰還し、ギア・ド・モレオンとセンダル・ナヴァホ にこの発見を伝えた。


1971 - 謎のサルカマント( R舩selhaftes Sarkamanth、 The Enigmatic Sarkamanth)
H.G. Francis

<アルヴァレズ>と<グッドホープIII>は1500名の人々を乗せてクルヤン系に 戻り2隻のコーラゴ船を修復した。4日後、彼らはトリマー系に帰還した。 その間にトリマー系に円盤型宇宙船が出現しアラシャン国に近い島に 着陸した。

神秘的な宇宙船の周りには小さな町が出現し島全体をおおった。それは 地球の中世から抜け出たような町で巨大な塔に支配されていた。 調査のためにロボットが派遣されたが未知の力場で跳ね返された。

自らのパラドリーム(paradreamer)能力を使ってベンジャメーンは 防御場を貫通出来たので、町を探検した。小さな町にはダグラッシュ銀河の いくつかの種族の代表が住んでいた。彼らは非常に協力的で彼の質問に 全て答えてくれた。ここでの目的をたずねると、彼らは皆、 「取替子(メタローフ、Metamorf、ヴェヒセルバルク、Wechselbalg)」 と呼ばれる存在のために働いていると答えた。

ベンジャメーンの発見も知らずに、アラシャン政府は人々を避難させるために 2隻のコーラゴ船を使いこなすのに忙しかった。彼らは宇宙船から全ての 兵器とその他の不要な装置を取り除かねばならなかった。モンドラ・ダイアモンド は今妊娠7ヶ月であったが、彼らの会議の一つを中断させ、「取替子」は 彼らを助けにやってきて、敵ではないと話した。

神秘的な生物がアラシャン国の至るところに現れ始めた。彼らは道化のような 服装で無害な様に見えた。彼らは質問に答えようとせず、捕まることもなかった。 突然彼らは攻撃を始めた。実際のところ彼らはテラナーを傷つける意図は ないようだが、装置、より正確には2隻のコーラゴ船に攻撃を集中した。 アラシャン人はこれらの無害な生き物と孤立無援の戦いを行い、かなりな 損害を与えることができた。すぐにどちらの船にも回復不能な傷が つき、アラシャンの最後の希望は消え去った。

彼がサルカマント(Sarkamanth)と名付けた町でベンジャメーンは小さな 1軒の家に入った。彼が出てきたとき、人々は変わっていた。彼らは トラアビ人(Toraabians)と自称し、はるかな過去に住んでいると 思っているようであった。ベンジャメーンはもう一度同じことを繰り返し 家からでると別の種族がいた。今度はガローン人で、ベンジャメーンの 驚いたことに、彼らはトレゴン連合やテラについて何も知らなかった。 ベンジャメーンは彼が家の一つを出入りする度に時間旅行させる ある種のタイムマシンの捕虜となっているのではと考え始めた。

自暴自棄になって彼は塔に向かい、そこで最終的に「取替子」に紹介された。 彼は、その名の通りたえず形を変える高さ4メートルの生物であった。 彼は自ら超知性対であることを明かし、ベンジャメーンに サルマカントがダグラッシュ銀河とその歴史に関するあらゆる種類の 情報を集めた彼の百科事典であると話した。「取替子」は、アラシャン人 たちと共にあることを成し遂げるため、彼らがダグラッシュ銀河を離れる ことがないようにするためトリマー星系に来たのだ。ベンジャメーンが 差し迫った超ボイラー震のことを話すと、「取替子」は他の神秘的な 存在の助力を得て彼らを助けると言った。

その後、ベンジャメーンはアラシャンに送り返され、そこで ギア・ド・モレオンとセンダル・ナヴァホ にこの超知性対について話した。彼らはサルマカントへの攻撃を 断念した。まさにこの瞬間、恒星トリマーは変容した。始め、ギア・ド ・モレオンは超ボイラー震が到着したのかと思ったが テスは何か違うと言った。彼女はニサールという名前の別の 超知性対がたった今到着したことをメンタル的に聞いたのだ。 ベンジャメーンは「取替子」が誰の援助を得るつもりなのか理解した。


1972 - 宇宙工場( Die Kosmische Fabrik、 The Cosmic Factory)
Arndt Ellmer

ギャラクティウムがシャバッザに対する戦いの援助を拒否した後、ローダンは <ソル>で<マテリア>を攻撃しようとした。彼はブラックホールに隠れている 超知性対が助けてくれることに望みをかけた。さもなくば、彼らにはチャンス はない。<ソル>はデングジャー・ウヴェソ(Dengejaa Uveso)に到着し しばらく探査した後<マテリア>を発見した。宇宙工場は定期的に ブラックホールに侵入し、明らかに超知性対を探していた。

グッキーは工場内部にテレポートしようとしたが失敗した。<マテリア>は <ソル>を探知するやいなや、急接近して<ソル>を捕らえようとした。 <ソル>はかろうじてハイパータクトに逃げた。ブロ・ラカネは 宇宙工場を混乱させるため、仮想映像投射機(Virtual Creator)を使った 計画を立てた。

パオラ・ダマシュガン(Paola Daschmagan)に 率いられたLFTの派遣団が到着し、<ソル>と 連絡をとった。テラの執政官はローダンの戦いの重要性を理解し、非公式に 彼を援助しようとしたのだ。テラナー達は単艦<パーラマリン(Perlamarin)V> の援助もうけた。この船は<マテリア>とのコンタクトをとろうとした。 始め、<マテリア>は<パーラマリン>を接近させたが、まさに宇宙工場に 到着する直前、宇宙船は無慈悲に破壊された。

グッキー、ブロ・ラカネとオクストーン人は小型宇宙船<ピッコロ>に乗り込み 差し迫った大規模攻撃の混乱に乗じて<マテリア>の防御フィールドをかいくぐろうと した。テラナーの艦隊は攻撃したが宇宙工場により大打撃をくらった。仮想 映像には騙されなかったのだ。グッキーと2人のチームメイトは<ピッコロ>が 破壊される直前にテレポートで脱出した。彼らはなんとか<マテリア>に 足を踏み入れた。


1973 - <マテリア> (Materia、 Materia)
Rainer Castor

過去。

エラント人(Errands)は、ポルライター(Porleyters)の精神を 受け継ぎ、ローダンが島の王たちとの戦いにおいて アンドロメダで遭遇したパドラー、宇宙エンジニア、 から分かれた種族である。彼らの先祖は 光の守護者、ハトル人と良い協力関係にあった。(訳注:ハトル人のエピソードは 早川版149巻「超要塞タマニウム」や惑星小説のオマール・ホークや光の息子たち の関連の話を参照のこと。またフランスのローダン メーリングリストでの興味あるハトル人についての議論が こちら に簡単に紹介されている。) エラント人はハトル人が衰退していることに気付くと、自らイニシアティヴを とろうと決心した。彼らのうち35名は「大群」の建造に取り掛かり はるかな銀河に送り出した。

超ヘテロダイン存在(supraheterodynamic being、訳注:スープラヘトのこと) との戦いの後、エラント人はエネルギーを支配し、それによって恒星を並び代えて 防御場を作る能力を得た。宇宙エンジニアから彼らは恒星エンジニアに なった。彼らは深淵の騎士(the Knight of the Deep)たちの依頼で様々な 機器を作った。当時、ハトル人は別の時空連続体からの敵と対決して 僅かに二人だけが生き延びていた。ユガとマルドーク・レトスである。 その後、しばらくして恒星エンジニアたちは宇宙工場が銀河系に出現したので 再び呼び出された。

<マテリア>は幾千もの銀河系を旅して、クレイト(carit)、究極素、 を生産していた。ある日、トル・サマホ(Torr Samaho)という名前の 新しい指揮官が宇宙工場の支配権を握った。彼にはカイロルII( Cairol the Second)が協力していた。二人の新しい指揮官は<マテリア> の配置替えを始め、恒星エンジニアたちを制限された区画に押しやり 彼らがそこで何も出来ないようにしてしまった。おそらくは クレイトの船体のために、エンジニアたちは自分たちがもやは子供を もつことが出来ないことに気がついた。彼らのほとんどは島の王によって 虐殺されていたが、今や彼らには無慈悲な死滅しか残されていなかった。

その後、<ソル>が<マテリア>に曳航され、再建された。けれども、 今度も、カイロルのロボットたち、コーラゴ(Korragos)がこの仕事を 行い、エンジニアたちにはどうでも良い仕事をあてがわれただけであった。 彼らはこの時点で反乱のことを考え、<ソル>を使って脱走しようとしたが、 このことは実現されなかった。

現在。

グッキー、ブロ・ラカネ、そしてモンキーは<マテリア>への侵入路を 探していた。彼らは、宇宙工場の機能がおそらくはブラックホールからの 干渉で最適状態には無いことに気がついた。グッキーは<マテリア>内部に テレポートしようとしたがクレイトの防護により激しく跳ね返された。 彼は<マテリア>内部に3体の存在を探知した。カイロルII、シャバッザ、 そしてトル・サマホである。

キ・サラオ(Ki thaRao)は<マテリア>に住む200名の宇宙エンジニア のうちの一人である。彼は自分たちの種族の将来を憂いていた。 彼は<マテリア>の様々な部署で破壊工作を働いていたが、今ロボットに 追跡されている。固体中に溶け込み移動できる能力だけがこれまで 彼を助けていたが、ロボット達は接近しつつあった。 彼の思考インパルスに警告を受けて、グッキーはエラント人の前にテレポートし 彼を救った。グッキーは宇宙エンジニアに状況を説明した。かつてはハトラニアン( Hathorjan)と呼ばれていたアンドロメダで、以前彼の種族ににた種族と出会った 様を。グッキーは宇宙エンジニアがハトル人について知っていたことを聞いて 仰天した。

宇宙エンジニアは銀河系人たちに<マテリア>の数少ない弱点の一つのアンテナに 付いて話した。おそらく、彼らの持参した爆弾によって宇宙工場に損害を 与えることができるかもしれない。グッキーは究極素の貯蔵庫に行って それのいくばくかを盗もうと考えたが、キ・サラオに思い止められた。 宇宙エンジニアはテラナーの戦いで彼らを援助するかどうかを 自分の種族と協議しようとした。3人の銀河系人たちはこの会合に招かれなかった。 少しして、キ・サラオは彼らに協力し、200名の宇宙エンジニアは<マテリア> を離れて<ソル>を新しい故郷とすることを話した。

最後に<マテリア>がブラックホールに侵入してから16時間が経っていた。 グッキーは宇宙工場がまさに超知性体を発見しようとしているのだと考えた。 <マテリア>は侵入し、円形の風景がスクリーンにあらわれるのを認めて ブロ・ラカネはふるえた。ワンダラーだ。

疑う余地はない、<マテリア>は「それ」を追いかけているのだ。


1974 - ブラックホールの追撃( Hetzjagd am Black Hole、 Hunt in the Black Hole)
Castor Rainer

ワンダラーが<マテリア>の射程距離に入った時、宇宙工場は強力な牽引ビーム を放射し、ブラックホールから引きずり出そうとした。しかし、ブラックホールの 近くに留まれる時間が限られているので、実際に人工惑星を動かすチャンスを 得るまでに何度も繰り返さねばならなかった。キ・サラオはグッキーに <マテリア>に損害を与える唯一の方法は重要な場所に爆弾を仕掛けることしか 無いと話した。けれども、これを実現するためには何人かのエラント人が <マテリア>に留まり自らをいけにえにして点火しなければならない。

シャバッザはカイロルにアステロイド群の家族のもとに戻る許可を求めた。 ロボットは許可した。シャバッザが彼のアステロイドでディレクター(Director、 訳注:ゲシュタルターのことか?)の肉体を再構成している時、トル・サマホと カイロルIIが過去に彼をどのように打ち破ったかを思い出した。彼は服従を 強いられていたが、いつの日かこの奴隷状態を抜け出せると望んでいた。

グッキーはトル・サマホの思考を探ろうとしたが曖昧なイメージしか得られなかった。 アステロイド群のイメージを認め、彼はシャバッザがゲシュタルターではないか と疑い始めた。彼らならばトレゴン連合について持ちうる全ての内部情報を 説明出来るだろう。ミュータントは、彼らを裏切った一人のエラント人のたてた 計画の裏をかいた。爆弾は最終的に正しくセットされ点火された。

<マテリア>への衝撃は彼らが予想したほど大きくはなかったが、それでも サマホの計画に大いなる遅れをもたらした。エラント人の裏切りに始め仰天した カイロルは直ちに反応して彼らを追跡した。彼はエラント人が逃走しようとした 宇宙船を破壊した。

グッキーはカイロルが既に仕掛けていた拘束器具を使ってシャバッザを 麻痺させた。彼は捕虜を連行し、4人は自由空間にテレポートし、<ソル> によって速やかに救助された。


1975 - 恒星エコー( Sonnenecho、 Solar Echo)
Ernst Vlcek

ダグラッシュ銀河(訳注:チュアルスの間違い?) では、スコクターのノルゴ・ロ・ヨング(Norgo ro Yong)が小艦隊の 指揮をとって、彼らの神ガインタヌを開放するため恒星金庫に向かった。 ノルゴ・ロ・ヨングは病気で余命いくばくもない。彼は自らの奉仕の 報いて神が不死性を授けてくれる事を希望した。

惑星タガルムではマイルズ・カンターがロナルド・テケナーに 恒星金庫の中心、太陽スコグハル(Skoghal)、に向かい、 ヴィンセント・ガローンを探すように要請した。彼は4体の 人間のクローンを乗船させ死のミュータントが彼の肉体に新しい故郷を 見いだせるようにした。船にはハイパー空間探知機を備えており ミュータントの位置を探ることができる。

アトランは第5使徒のモーゲナがタガルムのピルツドームから現れた ことを知らされた。ガルーラは彼の救助要請がギャラクティウムで 冷たく受け取られ、これ以上地球に留まっても得るものはほとんど ないと語った。そして、アトランは白いハルト人、ブロ・ラカネ からのメッセージを受け取った。ハルト人全てがチュアルス銀河に 渡り恒星虫に対する戦いを援助するつもりであることが知らされた。 800隻の艦隊が<シュ・フアン(She'Huan)>に着岸し、1400万光年の 旅を行いチュアルスには70日で着くであろう。

ノルゴ・ロ・ヨングに率いられた艦隊は恒星金庫の周りの激しい環境で 壊滅的打撃を受けた。多くの船は破壊され、他の船はノルゴ・ロ・ヨング の狂信に困惑しながらもあきらめようとしていた。

ハイパー空間探知機とツユラ・アジクの知覚力のおかげで、テラナー達は ヴィンセント・ガローンを近くに探知できたが、正確な位置は わからなかった。彼らは恒星虫同士の会話とおぼしきものも探知したが その意味はわからなかった。ヴィンセント・ガローンは彼らと会話して いるにもかかわらず。

その時、ツユラ・アジクは未知知性体に憑依された。それはヴィンセント・ ガローンではなくソボス、誰もが既に破壊されたと思っていた彼の 悪の個性、であった。船は突然スコクターの攻撃を受けた。彼らは 近くまでやってきたのだ。テラナー達は脱出を試みたが、スコクター 艦隊に抗すべき手段はなかった。彼らは降伏するよう最終通告を受けた。 彼らは時間稼ぎのためにスコグハルの大気に突入した。

ソボスはヴィンセント・ガローンは死んだと話し、クローンをよこさねば ツユラ・アジクを殺すと脅しをかけた。ヴィンセント・ガローンは介入し ツユラ・アジクからソボスを追い出した。彼はクローンに憑依し、 この新しいホストを使うことができると思うと言った。彼は悪い知らせ も持ってきた。恒星虫は恒星金庫が弱まっていることに気がついた。 彼らは会話できるとは言え、恒星を食べ尽くすことが彼らの 唯一の生きる道であり、決してとどまることはないであろう。


1976 - 恒星虫( Die Sonnenwrmer、 The Solar Worms)
Uwe Anton

10万年前、ルイパズ(Louipaz)銀河にて。
一隻のジョイダ人(Joridans)の宇宙船がある砂漠惑星を周回し、そこに住む 希少動物を調査していた。彼らは太陽からエネルギーを集め意のままに 開放できるように見える長さ6メートルの芋虫状生物に興味をそそられた。その 電光は高次元振動を伴い、このことから調査隊員はこれらの虫が高次空間とも 関係があるのではと考えた。彼らは苦労のすえ3体の芋虫を捕獲し、故郷 惑星オハムガラ(Ohmgara)に連れ帰った。

120年後。
ジョイダ人は遺伝子学的に芋虫たちを飼い慣らし、彼ら自身の文明水準を 飛躍させた。彼らは指導者の名前をとって芋虫をグアナー(Guanaar)と 命名した。今や芋虫は彼らと共にテレポートし、共生関係を築いた。 芋虫を生体宇宙船として使うという考えがこうして生まれた。

4万年前。
芋虫たちは今や平均60メートルの大きさになっていたが、彼らの起源は 歴史の闇に失われていた。ジョイダ人は今70年以上にも渡って芋虫の 故郷惑星を探していた。リハアンサ(Rihaansa)の指揮の下、ラーベス( Rhaabeth)という名前の生体宇宙船、飼い慣らされた芋虫、はついにこれを 発見した。しかし、彼らが最初ではなかった。ヨルオプト人(Ylloptians) の28隻の船がそこで芋虫達を狩り立てていた。ヨルオプト人は惑星に爆弾を 落とし、これを破壊した。ヨルオプト人は恒星虫の新種の最初の犠牲者 だった。恒星虫は彼らの太陽を枯渇させ、全種族をほとんど絶滅させたのだ。

惑星上で始まった核火災はラーベスの理性を失わせた。それは指揮官に グアナ(Guanas、今は恒星虫と呼ばれる、訳注:グアナーと同一?)が 創造主から自由になる時がきたと告げた。そして、ラーベスは乗員を 殺した。

2万年前。
コーラース(Koolaas)はジョイダ人の少数の生き残りの一人である。 ヨベエテス(Yoba'a'teth)と名付けられた彼の生体宇宙船で、彼は最近 ノヴァに変わった太陽を調査していた。その星系の住民は主星を 攻撃するグァン・ア・ヴァー(Guan a Var、恒星虫はこう呼ばれていた) と戦い、ようやくこれを殺した。しかし、おそすぎた。星はノヴァに なってしまった。コーラースはヨベエテスを注意深く観察したが 芋虫はまだ正気であった。

コーラースは恒星虫の死体を発見し、今死んだばかりの生体宇宙船の シントロニクスコンピューターを回収した。そして、コーラースは 恒星虫の歴史、7万年前にどのように発見され遺伝子操作されたかについて 知った。最後にはジョイダ人は芋虫に知性を与え、その共生能力に 専ら頼り始めたのだ。

遺伝子操作を通じてグァン・ア・ヴァーは進化し超次元生物となった。 彼らは通常空間を知覚することを全く止め、知性を失い、本能だけに 導かれる動物となってしまった。少し後でヨベエテスの番が来た。 芋虫はコーラースを殺し、ジョイダ人の運命は封印され、 グァン・ア・ヴァーの時代が始まった。

現在、チュアルス銀河。
超空間共振器は9匹の恒星虫が太陽スコグハルからうまく逃げおせ、 別の星に向かったことを明らかにした。船に装備された改良トランス フォーム砲のおかげで、ロナルド・テケナーはタゾル人の敵船と 圧倒できた。けれどもノルゴ・ロ・ヨングは従おうとは せず、その結果彼の船は破壊された。タゾル人の捕虜達は 狂信的すぎてテラナーには意味のある情報は得られなかった。

ヴィンセント・ガローンは今クローンの肉体にとどまって ソ・オ・ボス(So'o'Both)、彼がコンタクトをとった恒星虫に 話しかけた。芋虫はテラナーに自分の起源を10万年前のそもそもの 始めから説明した。彼は知性を残している唯一の恒星虫であるが、 直にそれをなくすであろうことを知っていた。じきに、彼は コミュニケーションのとれない単なる5次元動物になるだろう。

ルイパズ銀河を荒廃させた後、恒星虫は最寄りの銀河か彼らが 跳躍を試みるには遠すぎることに気がついた。突然、新しい 強力なエネルギー源が出現した。彼らは生存のための最後の チャンスをとらえそこに飛び込んだが実のところそれが罠で あることに気がついた。2500匹の芋虫だけが生き延び、大部分は 恒星金庫の中で安定化された。ソ・オ・ボスが誰か会話のできる ものを必死に探していたときにヴィンセント・ガローンがあらわれ、 会話を始めたのだ。意識のない生物なので恒星虫は彼らが引き起こした 混沌について全く知らなく、ソ・ボ・オスは4次元生物には 彼らが怪物に見えることを理解していたがどうすることもできなかった。 そして、ソ・ボ・オスとの会話は途切れた。

逃げ出した9匹の恒星虫のうち6匹は進路を見失い、恒星金庫に戻った。 けれども、残りの3匹はうまく逃げおせ、未知の目標に向かって 非実体化した・・・。


1977 - 変異( Transformation、 Transformation)
Horst Hoffmann

2512年1月。テラの宇宙船<フンボルド(Humboldt)>はイースト サイドのブルー人星区をパトロールしていた。彼らはブルー艦隊に 攻撃され船は破壊された。最後の生存者ロト・ケレーテ(Lotho Keraete) もまさに死ぬ直前、未知の宇宙船に救助された。

彼は30日後、ゴッペラー(Goppler)と呼ばれる孤独な太陽を巡る基地で 目覚めた。彼がジェームズ(James)と名付けた1体のロボットは彼に 彼らが今やワールプール(Whirlpool)と呼ばれる二重銀河にいると 説明した。ロトはある使命のために選ばれたのだが、彼がそれ以上の質問を 発する前に彼は冷凍睡眠させられた。

ロトは100年後に目覚めた。ジェームズは彼にワールプールが 2つの双子銀河、ダグラッシュとヘイムリッヒ(Himmelreich、訳注:ヘイブン?)、 からなること、そして超知性対「それ」が将来彼に特別な使命を与えること を説明した。その間、400隻の宇宙艦隊が星系に侵入しそこに住みつこうと しているようであった。彼らは「ケトル」と呼ばれる二つの銀河の交点から やってくるボイラー震によって滅亡した種族の最後の生き残りであった。 彼らは蜘蛛のような外見でカウカド(CawCadds)と自称していた。

カウカドは星間ステーションの存在に気がついたが、これに侵入すること はできないとすぐに悟った。彼らはその周りに軌道都市を築き始めた。

ロトは再び眠りにつかされた。数世紀後、彼は目覚めさせられ、自分の腕が 義手に交換されているのに気がついた。ジェームズは回復装置の働きが 完全ではなく、この取り替え処置が必要であったと説明した。彼らは手術に 超耐久性物質を用いた。さらに冷凍睡眠することは彼の体の他の部分も このように取り替えることになるのは明らかであろう。

カウカドをさらに観察することにより、彼らが好戦種族であることが わかった。彼らはダクラッシュ銀河に繰り返し侵入し捕虜を連れ帰り、 それを食べていた。

数世紀後、ロトは再び目覚めた。カウカドは基地の表皮にある種の苔を 育てていて、腐食が起こり始めていた。ロトはこの件を調査し、 今や彼の肉体の半分が噂では破壊不可能な物質に置き換えられていたにも かかわらず、そこに育っている植物に危うく殺されそうになった。

さらに何世紀も過ぎ去った。この間に、ケトルからの次第に増加する強力 なボイラー震によりワールプールは揺さぶられているのが観測された。 ようやく「それ」が姿を現した。彼はじきにロトを天の河銀河で必要と するだろうといった。座標は銀河系の中心、巨大ブラックホールの 中であった。

カウカドは近くの惑星にもはや十分な食物を見つけることができない ので侵略を強めていった。彼らはステーションへの攻撃を始めた。 苔をつかって彼らは表皮に破れ目を造り、内部のあらゆるものを 破壊し始めた。ロトは今やほとんど完全にロボットと化していた。 彼は全ステーションが破壊される前に「それ」にメッセージを 送ることができた。そして自由空間に脱出した。

巨大な(長さ100キロメートル以上の)船が実体化し彼を救出した。


1978 - ワンダラー攻防戦( Schlacht um Wanderer、 Attack on Wanderer)
Horst Hoffmann

厳重に封印されたパラトロン防護場の影からシャバッザと話して、ローダンは トル・サマホがそのゲシュタルターを、その肉体を押さえることにより事実上 ゆすっていることを知った。ローダンは彼らを観測している1羽の鳥を見つけた。 かつてシャバッザが身の回りにはべらしていたテレポート能力を持つ鳥、 ラムーニ鳥(Lamuuni)だ。ローダンが反応するより前に鳥は消えた。 数多くの鳥が<ソル>の周りで認められたが、捕獲される前にいつも 逃げていた。

ロト・ケレーテは「それ」によってワンダラーにテレポートさせられた。彼は 自分が人工惑星にいることに気がつき、巨船<黒光錐(Little Big Horn battle)> がどのように見えるかを目撃した。彼は自分の意識が「それ」に吸収される 前にアンドロメダ遠征の1員であった一人の兵士とチームを組んだ。

ローダンはシャバッザと協定を結ぼうとしていた。シャバッザの肉体を取り戻す 代わりに<マテリア>についての必要な全ての情報を明かすというものだ。 シャバッザはためらい、そして同意した。見せ掛けの計略が練られた。 ここではシャバッザは有罪判決を受け死刑にされたというものだ。 ローダンはトル・サマホがゲシュタルターの肉体を開放し破壊しないことに 望みをかけた。

<マテリア>では(訳注:おそらくワンダラーの間違い)、ロボットが 戦闘に参加し、ロトは「それ」がある外部存在の攻撃を受けていることに 気がついた。彼が首都に到着した時、エルンスト・エラートの歓迎を 受けた。彼は「それ」の伝令と自己紹介した。エラートは彼を「それ」 に引き合わせた。不死者はケレーテに、精神だけのエルンスト・エラート とは違い、物質的な存在である新しい伝令を必要としていると話した。

ケレーテは始めに断りもなく彼を指名しサイボーグ化した事で「それ」を 非難し、それの依頼を受けるのをためらった。その後、「それ」は 彼と彼の仲間の乗員に過去どのような運命が待っていたかを示した。 彼らはある惑星に着陸しあるウイルスに汚染されたであろう。彼らは 全員恐ろしい死を迎えたであろう。得心してケレーテは「それ」の 新しい伝令となった。彼の最初の使命は<ソル>に行き、ローダンに 1291年3月28日午後3時45分きっかりに<マテリア>の攻撃準備を 整える様知らせることであった。

<マテリア>ではラムーニ鳥のスパイのおかげで、トル・サマホは 計略に騙されず、シャバッザがもはや自分の側で戦わない事を知った。 彼はゲシュタルターの肉体を破壊させた。シャバッザはそれを感知し、 突然、生きていられるのがあと3日に過ぎないことを悟った。


1979 - シャバッザの闘い( Shabazzas Kampf、 Shabazza's Fight)
H.G. Francis

ブロ・ラカネやブレ・ツィンガと事態を協議したあと、ペリー・ローダンは シャバッザが尊厳を持って人生の終焉を迎えられるべきであると 決定した。彼らは知的生命のいない惑星を一つ選んでゲシュタルターを そこに移送する準備を始めた。シャバッザは四六時中パラトロン場に 閉じ込められたままであった。彼らはシャバッザをシャトル<ネスタ( Nesta)>に乗せその惑星に着陸した。シャバッザが解放されるとすぐに 多くの動物がテラナーたちを襲ったが、防御場を用いて容易に撃退された。 そして、<ネスタ>は<ソル>に戻っていった。

ロト・ケレーテが<ソル>に実体化し、自分は「それ」の伝令で ローダン宛の重要なメッセージを携えていると話した。彼は 執政官(訳注:キャメロットのか?)は不在だがすぐに戻ると 聞かされた。

<ソル>への帰途、ローダンはたった今<マテリア>と戦う新しい アイディアを得たが、アルコンに言ってある物資を手にいれる 必要があると言った。少人数の乗員は当惑したが従った。 水晶帝国(Crystal Empire)に進路を変えた途端にローダンは 銃を抜いて3人の女性のうち二人を殺した。クラナ・ゼイレス( Kranna Theyres)だけがかろうじて難を逃れ、命からがら走って 最後に押し入れの一つで意識を失った。ローダンは彼女を追跡 始めたが、見失った。彼はある惑星に着陸し、オートパイロット をプログラムした。クラナが気がついた時、<ネスタ>は 太陽に向かって直進していることを知った。彼女は小型船の コースを変え<ソル>に進路を取った。

彼女がこの冒険をブロ・ラカネに報告したとき、ハルト人は始め 彼女の言うことを信じなかったがシントロニクスが彼女の話を 裏付けた。そこから来る結論はただ一つ。シャバッザが逃亡し、 今はローダンの肉体を支配している。ローダンがシャバッザを 惑星に下ろしたとき、1匹の昆虫がパラトロン場のすき間を発見し ゲシュタルターがこれを逃走に使ったことがわかった。

シャバッザの計画はおのれの種族のアステロイド群を発見し、 ファミリーの一人を殺して、その死体を新しいホストと することであった。 彼は巡行船<ウエイブシェイプ(Waveshape)>に侵入し、 出航を待った。彼はトロカンのピルツドームに入ろうと考えて いた。これがカラコーム(Kharakhoum)銀河への最短距離 であろう。彼がローダンのパッサンティウムが働いているか どうかを知るためにこれに触れると、未知の力が彼を 襲い始めた。シャバッザは急いで腕輪を外し、この未知の 存在に非常な脅威を感じた。

ブロ・ラカネ、ブレ・ツィンガ、そして、ロト・ケレーテは ハルト船<ツアウリター(Zhauritter)>に乗船してローダンを 追った。彼らは<ウエイブシェイプ>を発見し、追跡を開始した。 シャバッザは彼らに気がつき、<ウエイブシェイプ>に破壊活動 を施した。彼は船が加速する直前に艦載転送機に入った。

<ツアウリター>が巡行船に接近したとき、<ウエイブシェイプ>は 爆発した。


1980 - シャバッザ死の軌跡( Shabazzas Todesspur、 Shabazza's Deadly Trail)
H.G. Francis

シャバッザは<クリエーション>という名の宇宙船の転送機からあらわれた。 これは<ウエイブシェイプ>で巡行していたある映画スターの所有物で あった。彼は<クリエーション>の乗員に疑われる事無く彼らを殺した。 そして、彼は銀河間航行可能な宇宙船を求めて最寄りの惑星を目指した。 コック(Cokk)系の惑星クロス(Cross)である。その間もローダンは シャバッザに抵抗し、ゲシュタルターの力は次第に弱まってきた。乗員の 不在を説明せねばならないことを恐れてシャバッザは<クリエーション>に 破壊活動をし、船はクロスに墜落した。不幸にも宇宙船は惑星の大都市の 主要部を破壊し、何千人もの人々が殺された。

クロスで起こったニュース報道を受けて、ブロ・ラカネ、ブレ・ツィンガ、 そしてロト・ケレーテは直ちにシャバッザとの関連を見抜きコック星系 に向かった。

墜落のただ一人の生存者として、シャバッザはクロスの住民から 大いに疑いをかけられ、さらなる尋問のため拘留された。彼の計画が 人々によってさえぎられるのを見て怒りに駆られ、彼は惑星上で 核火災を点火して破滅を運命づける事によって報復した。そして 彼は別の船<パリタン(Puritan)>に乗船し、銀河間航行船が見つかる 別の惑星レプソを目指した。

レプソは特異性を持っていた。それはあらゆる動物と会話する生きている 森に覆われた原始惑星である。(訳注:早川版に登場するレプソは 確か砂漠惑星で随分印象が違う。)シャバッザがレプソに着陸した 時にローダンは再び反撃を加え、今度はゲシュタルターは持ちこたえ られなかった。彼はローダンの肉体から追い出され、森を研究して いるある科学者の体に乗り移った。

ローダンはゲシュタルターを森に追跡した。彼が科学者を発見したとき 彼は意識を取り戻していた。彼はローダンに森全体を焼き払うように 提案した。これによって森は破壊されないがシャバッザは殺される だろうと主張した。二人の男は様々な動物に激しく攻撃され、シャバッザ が森をコントロールしているのだとわかった。彼らは森の「頭脳」を目指し そこに火をつけた。シャバッザは炎の中で死んだ。そして、ローダンは <ツアウリター>に収容された。


1981 - アルギオートの攻勢( Offensive der Algioten、 Offensive of the Algiots)
Arndt Ellmer

チュアルスでは一人のウラチド人提督がアルギオート(Algiots、訳注: アルギオ放浪者のことか?)の捕虜となった。幾度かの交渉の後、同意が 得られた。アンショルーク(Anschoruk)提督はもう一人の捕虜と交換 されるであろう。二つの種族はラガン(Raggan)星系で会談し、 交換が行われた。アンショルーク提督は尋問でかなりのショックを 受けている様に見えたが、医師達は彼はすぐに回復すると信じた。

その間に、1万5千隻のアルギオート艦隊がツガルムを目指しているのが 探知された。明らかにアルギオートはスイッチステーションの再征服 をもくろんでいるのだ。テラナーたちは惑星の防御を固めた。

<アヌビス>船上では、ラッガン星系に8千隻のアルギオ(Algio)宇宙船 が実体化したとき、アンショルーク提督がアルギオートにどれだけ秘密 を漏らしたかを調査していた。もう少しで破壊される所を ガンゼッタの旗艦<ガニラナ(Ganirana)>があらわれ、脱出を助けた。 <ガラニナ>は最新の銀河系技術であるトランスフォーム砲、仮想映像投射機、 パラトロン場を装備していた。テラナーとチュアルスの人々との間の 盟約に基づく最初の船であった。しかし、紛争が一旦終結すれば あらゆる装備は封印されタゾル人から取り上げられるであろう。

建造場所はチャッタゴ(Chattago)、ロデキル(Rodekir)星系の第6惑星 にあった。彼らはそこに着陸し、アンショルークが実際にアルギオートの 信仰に洗脳されたことを発見した。提督は厳重な監視下に置かれたが 何とか逃亡した。彼はアルギオートに連絡しチャッタゴについて伝えた。

その直後、アルギオートの巨大艦隊がロデキル星系に出現し、チャッタゴに 攻撃を加え始めた。勝ち目は全く無く、銀河系人は<アヌビス>を含めて アトランの船を放棄せねばならなかった。<ウラニア(Urania)>だけ が脱出できた。星系をまさに離れようとするとき、巨大な爆発が探知 された。疑いはない。アルギオートがたった今銀河クラスの船<アヌビス> を破壊したのだ。


1982 - アルギオートの虜囚( Gefangene der Algioten、 Prisoner of the Algiots)
Susan Schwartz

リナヘル(Rinaher)は<アヌビス>の乗員の一人であった若いアルコン人 女性である。彼女はアルギオの独房で目覚めた。彼女は他に生存者がいるか どうかも知らず、薬物を混ぜた食物を与えられた。その薬物は彼女を 弱々しく憂鬱に感じさせるものであったが、彼女はほとんど食べずに すごし、そのため明瞭な心を保っていた。

恒星金庫では科学者たちがプシヘルメット(Psi Helms)について研究していた。 これらの装置はシャバッザがタゾル人に与えたもので、これにより彼らは ガルーラの超心理的影響に免疫が与えられていた。テラナー科学者たちは それがどのように動作するのか理解始めていたが、ヴィンセント・ガローン の援助を歓迎した。彼はまだ新しいホストの体を探していたのだ。

リヘナルは尋問のために独房から連れ出された。アルギオートたちは 嘘発見機を彼女に取り付け、彼女に質問に答えるように強いた。 ユニボレフ(Uniboref)、アルギオート船の司令、は不死性に強い興味 を抱き、アトランのような人々が天の河で神として扱われていないこと に困惑した。リヘナルからの理性的な試みは宗教指導者の敵意を引き出した だけであった。しばらくした後、囚人たちは弱赤色の太陽下の不毛の 惑星に移送された。

マイルズ・カンターはついに恒星金庫から逃げ出した3匹の恒星虫の 居所を突き止めた。この生物はエレプリシ(Eleprysi)星系の主星に 篭もっていた。アルギオートはこの星系の第4惑星カッパン(Kappan) に基地を持っていた。科学者たちはその小さな星が新星になるまでに 僅か1ヶ月しか無いことを予言した。マイルズ・カンターはその現象を 観測するためにエレプリシに向かった。

惑星上ではリヘナルは他の囚人たちと一つの監房に入れられていた。 彼らは太陽が色を変えていることを見たが、自分たちの感覚を信用できる ものかどうかは不明であった。惑星はカッパンであった。囚人たちが アルギオート船に乗せられ、船が離陸したとき、ただちにカンターの 宇宙船に探知された。アルギオート船に乗っていたドロ・ガ・ドレム はカンターからコンタクトを受け、太陽に何が起こっているかの警告を 受けた。テラナーは囚人の解放を要請したがタゾル人の指導者は 拒否した。

囚人たちは、タゾル人がエリコキオール浴を取っている瞬間を利用して 脱走を図った。彼らはドロ・ガ・ドレムを捕らえ、シャトルを盗み 出した。しかし脱出ポッドはドロ・ガ・ドレムだけが知っているコード でプロテクトされており、近くの惑星ホルター(Holter)に墜落しはじめた。 テラナーたちはドロ・ガ・ドレムを強制して緊急着陸させた。


1983 - 恒星死( Der Sonnentod、 The Dying Sun)
Uwe Anton

アトランと乗員たちはアヌビス(訳注:前話のシャトルでは?)から 走り出した。疑いもなくタゾル人はドロ・ガ・ドレムを取り返すために 彼らを追跡するだろう。この狂信的な指導者はまだ恒星虫の存在を信ずる 事を拒否し、今太陽に起こっていることはテラナーの仕業だと非難した。

テラナーとウラチド人はエレプリシの近くの安全な場所で会合し、 なぜアルギオートがこの星系に3千隻の艦隊を終結させたかを 探ろうとしていた。彼らはアトランがまだドロ・ガ・ドレムの 旗艦に捕らわれていると考えていた。ガンゼッタはホルターに 高速シャトルで着陸し、この惑星の自分たちの基地とコンタクトを 取ろうとした。その間も、太陽はゆっくりと3匹の恒星虫に 食べ尽くされエレプリシが赤色巨星に変わるまで2週間しか 残っていなかった。

ホルター上のテラナー乗員たちは敵性環境と戦い、ようやくホルター人( Holterians)と出会った。彼らは原始的な種族であったが、この惑星に ウラチド人が居ることを話した。アトランは友好基地の存在を理解し、 ホルター人にそこまでの案内を頼んだ。シャトルからガンゼッタは テラナーが脱走し、今ホルターに居ることを知った。

マイルズ・カンターは恒星虫の生態を理解しようとするのに忙しかった。 彼は、恒星虫が太陽だけでなくあらゆる知的生命からの放射にも引き付け られるのではないかと仮説をたてた。丁度、何世紀も前にカピンから 学んだように。

アトランと彼の乗員たちはまだタゾル人に追跡されていたが、ウラチド人の 基地に辿り着き、シャトルで離陸した。彼らはすんでのところでガンゼッタの 巡洋艦<ガニラナ>に救助された。その直後、エレプリシは赤色巨星に 変化し、全星系は破壊された。3匹の恒星虫は何処にも見つからなかった。

アトランは、10万人の全ハルト人と共に<シュ・フアン>に乗船した イホ・トロトからコンタクトを受けた。彼らはようやく2000万光年 の旅を終えて到着したのだ。今や彼らが持ち込んだノンッゴの武器を 試すためには恒星虫を見つけなければならなかった。


1984 - ヤロナグ( Yaronag、 Yaronag)
H.G. Francis

10万人のハルト人は4.5kmの巨大貨物船<シュ・フアン>に乗船し、チュアルス 銀河への途上にあった。彼らは「ヤロナグ(Yaronag)」、かつてバオリン・ヌダ の計画に従いノンッゴが用いた兵器、を搭載していた。銀河間の虚空で <シュ・フアン>はリニア駆動が強制的に停止した。探知機は未知の物体が 彼らに向かってくるのを発見した。それは小さな卵型の宇宙船で、始めハルト 船のすぐ傍らに停止した。突然、異星船は<シュ・フアン>内部にテレポート した。

数人のハルト人たちはその奇妙な船を調べようとしたが、それに接近したとき 突然消え去った。「卵」はエネルギー源に引き寄せられている様に見えるが、 それを除こうとするあらゆる試みは失敗した。「卵」は最後には「ヤロナグ」 の部屋にテレポートし、そこに取り付いた。その直後、消失していたハルト人 たちが現れ、乗員を攻撃した。どういうものか、彼らのサイズは小さくなって おり、かつての同僚を無鉄砲に襲って悩ませた。イホ・トロトはかろうじて 彼らを逃れた。ハルト人たちには船上に侵入者を乗せたままチュアルス銀河 までの旅を続けるしかなかった。数日後、彼らは遠い銀河に到着した。

チュアルスではテラナーたちはエレプリシ星系の破壊を引き起こした 3匹の恒星虫を見つけようと忙しかった。マイルズ・カンターは 彼らが超空間に隠れていると信じた。恒星金庫に未だ閉じ込められている 他の25000匹が同じように逃げ出したらと考えると彼は恐怖におそわれた。 アトランはヴィンセント・ガローンに援助を求めた。ミュータントは ただちに超空間で休息している1匹の恒星虫を見つけることができた。 その生き物は今まさに分裂増殖しようとしているようであった。他の2匹が 見つからなかったのでアトランは驚き逃げる事が無いように新兵器の 使用を見合わせた。探索は続いた。

カンターはヴィル・アン・デシュに、彼のエリコキオールの備蓄を タゾル人の捕虜にわけ与えるように頼んだ。かつてのアルギオート の指導者は渋々同意した。彼は捕虜と会話しに出かけ、恒星金庫( Solar Safe)で本当は何が起こっているかを説明しようとした。ショック を受けタゾル人たちは彼の話を聞こうとはせず、あまつさえ異端の 言葉のため彼を攻撃した。ヴィル・アン・デシュは今や自分が種族の 中に戻ることは出来ないと悟った。

ガローンはようやく他の2匹の恒星虫の居所を突き止めた。彼らもまた 分裂増殖のさなかであった。アトランは新兵器を使う決心をした。ヤロナグが 投入されたが何も起こらなかった。異星船が全てのエネルギーを吸い込んでいる ようであった。テラナーはようやくこれを超空間に放逐して取り除く方法を 見つけた。ヤロナグが再び投入され、実験は成功した。3匹の恒星虫は 殺された。


1985 - <マテリア>をよぶ囮( Ein Kder fr Materia、 A bait for Materia)
Arndt Ellmer

1ヶ月前、NGZ1291年2月18日、テラナーたちはヨルガン・ピッカー( Yorgan Pittker)、ギャラクティック・ガーディアン(Galactic Guardians) のメンバーの一人、からのコンタクトを受けた。ピッカーは ギャラクティック・ガーディアンから脱退しテラの軍隊に加わりたい と言った。彼はデノル・マサルに拾い上げられ、テラ政府の指導者に 引き渡された。(訳注:オクストーン人マサルは、原書によると、1981話のサマリー にも登場した<ウラニア>を指揮してチュアルス銀河に滞在中で、この1985話で 活躍するのはオクストーン人モンキー。おそらくこのサマリーの作者セドリック 氏の勘違いであろう。)

丁度この時ローダンはマテリアを誘き出すための<ソル>のダミーを 作るというアイデアを得た。テラナーにはアレイ型宇宙船の2つの「セル」 を模擬する船をすでに所有していたが、中央部を模擬するために十分大きい 宇宙船が無かった。今のところ使い物になるのは<パンタニ(Pantani)> と呼ばれる船1隻だけで、ギャラクティック・ガーディアンが保持していた。 ピッカーからもたらされた情報を用いて、テラナーたちはその宇宙船捕獲 のためのコマンドを派遣する一方で、月の造船所では不足している部品の 製作にかかりきりになっていた。

その間、テラの科学者たちは未だ数週間前に<マテリア>から盗み 出された究極素(Ultimate Material)の性質を理解しようと 試みていた。彼らはその物質が超空間に隠れている巨大な構造物と 現実に結びついていることを発見した。未知の人工構造物は胞子船 パン・タウ・ラ(Pan Thau Ra)とほぼ同じサイズで月よりも大きい。 疑いもなくそれはコスモクラート技術であるが、目的は不明なままで ある。

コマンドはグッキーに率いられ速やかに<パンタニ>を占領した。この 船は本当に中古船であった。自己破壊機構が起動したがオクストーン人 デノル・マサルによってうまく停止させられた。彼はやはりオクストーン 人の船長を倒さねばならなかった。

<マテリア>に対する差し迫った攻撃での援助を得るため、ローダンは アルコン皇帝ボスティク(Bostich)との謁見を要請した。アルコン人 指導者はローダンが2つの条件、キャメロットでの宇宙船建造を停止 することと<ギルガメッシュ>の天の河帰還後にアルコン人に譲渡すること、 を認めれば協力するという。ローダンは最初の条件はのんだが、 <ギルガメッシュ>については妥協案を申し出た。旗艦は ギャラクティカム(Galacticum)に引き渡され、間違った使われ方を しないことが保証される。ボスティクは了承した。

ローダンがブリーにこの良い知らせを話しているとき、天の河のあらゆる 種族からの宇宙船が地球に到着しだした。これらは全て<マテリア> に対する攻撃に参加することに同意した。今やローダンは55000隻以上の 艦隊の責任を担っていた。


1986 - 巨船と巨船の戦い( Kampf der Giganten、 Fight of the Giants)
Uwe Anton

テラナーたちは「それ」によって指定されたNGZ1291年3月28日15時45分の <マテリア>との会合に向けて偽の<ソル>の準備に忙しかった。 その宇宙船は最終組み立てされ、デングジャー・ウヴェソに運ばれ、 そこで全銀河系艦隊と合流した。ローダンはポスビからの援助も受けた。 彼らは2万隻のフラグメント船団を送ってきた。ポスビは今なお 相対フィールドを使っていた。これはテラナーが過去に使用した ATGフィールドに似たものである。ローダンはポスビ艦隊の重要性 に驚いたものの、彼らがそれほど多くの船を持っているとは 予想外であった。

会合数時間前、戦闘は開始された。ローダンは<マテリア>の防護フィールド を不安定化させようとするアンティのグループの援助の下で宇宙工場 への同時攻撃を命じた。それと同時に偽の<ソル>が<マテリア>を 会合点までおびき寄せた。

第1撃は失望であった。<マテリア>は攻撃にほとんど影響をうけず、 残酷な反撃を行った。数千隻の銀河系の宇宙船が破壊された。<マテリア> はついに会合点に誘き出され、定められた時刻に「それ」が攻撃した。 <マテリア>の周りに超空間の触手が現れ毒を注入しようとした。始めは 効果をあげるように見えたが、宇宙工場は突然ハイパータクト遷位で 身を振りほどいた。歯噛みをしながらテラナーたちは後退を余儀なくされた。 (訳注:セドリック氏は失念していたようだが、この後、ローダンたちは <マテリア>より盗んできてあった〈次元転換状態変位装置〉で反撃 し、宇宙工場は撃沈された。)


1987 - 殺戮王子( Der Mrderprinz、 The Murderer Prince)
Robert Feldhoff

(訳注:この話の原書は折悪しくノースカロナイナをおそったハリケーン のためセドリック氏は入手出来なかったらしい。したがって、この話だけは d-infomationの情報を原書と突き合わせて訳者が編集したものである。)

サマホ王子は、ポーリガ銀河のクロゼイル種族の次期支配者。 サマホは戴冠の儀式にのっとり、ひとり〈ドルー修道院〉の 賢者〈石の双子〉の住む山にのぼる。 賢者はよどみなく種族の歴史と秘密を語り、サマホが<トル>として 種族殺戮を行うであろうと予言する。

太古、クロゼイル種族は〈法〉に背くもの――つまり〈混沌〉と戦った。 敗北し、滅亡の淵にたたされたとき、種族の〈メンタ・クォート〉――発祥 のときから全個体が分有し継承してきた精神ポテンシャル――は、個体数の激 減から極度に濃縮された。そして、ついに、滅亡を覚悟したとき、殺戮者〈ト ル〉――〈メンタ・クォート〉をパラ心理能力として体現する個体たち――が あらわれる。 〈トル〉たちは敵を滅ぼした。だが、同時に〈トル〉たちの殺戮衝動はクロ ゼイル種族の同胞にもむけられた、という。 かろうじて、クロゼイル種族は危機をきりぬけた。個体数の増加と〈メンタ ・クォート〉の希薄化により、種族はふたたび栄えた。

その後、コハゲン=パスマレイクス銀河を舞台として戦われたコスモクラート とカオタークの係争が起こった。 守護騎士団設立のため、惑星ドムラシで〈聖堂〉の建 設をいそがせるコスモクラート。建設阻止のため、巨大宇宙要塞〈カオテンダ ー〉を派遣するカオターク。 〈カオテンダー〉の攻撃は文字どおりコハゲン=パスマレイクス銀河を震撼 させ、重力のみだれは隣接銀河ポーリガでも観測されたほど。 コスモクラートは聖堂のひとつを失う痛手を負ったが、 〈カオテンダー〉に対して2基の〈コスモ・ファブリク(宇宙工場)〉 を投入。ようやく戦況はもちなおす。

隣接銀河につづく戦乱のうわさを聞きサマホは偵察におもむく。 サマホは強大な力――《マテリア》に惹かれた。 激戦のなか落命したのか、《マテリア》には、いま司令官がいないという。 サマホは、コスモクラートの使者カイロルに会い、<マテリア> の指揮権を求める。自らの力を高める 野望のため、サマホはクロゼイル種族を滅ぼし、一身に〈メンタ・クゥート〉 を体現する存在――〈トル・サマホ〉になった。 〈トル・サマホ〉は首尾よく《マテリア》司令に任じられる。

カイロルはエランテルノーレ銀河、〈物質の泉〉 ゴウルデル近傍の惑星のマウナリ種族の肉体(身長6メートルで眼はひとつ のサイクロプス)を徴収し、サマホに与え9人の〈物質の下僕〉の一員 とした。マウナリ種族の肉体に転居したサマホ王子の精神、かつての脆 弱な肉体をみずから破壊してしまった。


1988 - 物質の下僕( Die Diener der Materie、 The Servants of the Matter)

現在、デングジャー・ウヴェソ
<マテリア>からの爆風がおさまったとき、雲の中から11メートルの球が 現れ<ソル>に向かってきた。そのカプセルの大きさは小さいものの、 ローダンはリスクを避け、<ソル>で逃げ出そうとしたが、球は追いついた。 <ソル>は強力なパラ心理攻撃に襲われ、ローダンとブロ・ラカネ以外の 全乗員が無力化された。二人の男は何とか<ソル>のハイパータクトの スイッチを入れカプセルから逃亡した。

過去
カイロルはトル・サマホを遠くはなれた銀河の惑星タルマルシュ(Talmarsch) に下ろした。ロボットは彼にここで長い間滞在し、何時の日か任務を授けられる だろうと告げた。トル・サマホは身長6メートルのサイクロプスの体に 居座り待つより他はなかった。

何世紀も経ってカイロルは再び現れた。彼はトル・サマホに パラデュン・スモンカー(Paradyn Smonker)、彼の8人の将来の仲間の 一人、を紹介した。9人の物質の下僕は各々が宇宙工場の指揮を取ることに なる。サマホは<マテリア>を担当し、スモンカーは<ナル・サレナ( Nar Sarenna)>に住むだろう。カイロルはコスモクラートのヒスムーン( Hismoom)からの命令を受けたと伝えた。彼は10番目のサイクロプスの 体を所持する事になろう。宇宙工場は究極素を集め、大宇宙に知性を 広めるための大群を作るために設計された。物質の下僕たちがいかに 強力であっても、彼らは通常宇宙を離れたりドリフェル(Dorifer) やトリクレー9(Triicle-9)のようなコスモヌクレオチド(cosmonucleotids) に侵入は出来ない。

<マテリア>を用いて、トル・サマホは惑星クラート(Khrat)の深淵の騎士団 の創設に参加し、ポルライター(Porleyters)たちやフロストルービン( Frost Ruby)の建設を監督した。けれどもこれらの仕事は彼の興味を 引かなかった。彼の情熱は音楽にあり、それを追求しようとしていた。 <マテリア>に住みついていた一群のエラント人の助力で彼はヒスムーンの 注意を逃れるための特殊宇宙船を建設した。

ある日、宇宙工場<キンブリウム(Kymbrium)>の司令 パル・フィオラノ(Parr Fiorano)は彼に特殊宇宙服を提供した。 〈殲滅服(the suit of annihilation)〉は着用者に 超知性体を攻撃するのに足りるメンタルパワーを 与える。(訳注:おそらく〈理力服〉と取り違えているのでは?) その後数世紀、トル・サマホはあらゆる銀河中から最良の音楽家を誘拐し 銀河間オーケストラを構成するのに忙しかった。 ある日、カイロルIIが<マテリア>に降り立った。ロボットは最近の サマホの成果に満足せず<マテリア>の指揮権を奪った。 サマホは了承し、ようやくおのれの熱情に集中できると喜んだ。

その直後、<マテリア>はテラ艦隊の攻撃を受けた。始めは無関心だったが 最後にはサマホは<マテリア>が無敵ではないことを悟った。テラナーが ついに彼らの進歩した兵器で宇宙工場に打撃を与えた時、サマホは小さな カプセルにかろうじて逃げ込む時間があったが、彼のオーケストラや かつての主人、カイロル、は爆発の中で死んだ。怒りに我を忘れて、 サマホは<ソル>を攻撃しようとしたが、ローダンはうまく逃げ延びた。 サマホは故郷に進路を取り、いつか戻ってきてテラナーたちが彼の 生涯の成果に対して行ったことの償いをさせてやると堅く決心した。

現在、デングジャー・ウヴェソ
「それ」がローダンに呼びかけてきた。不死者はローダンに ダグラッシュ銀河が大いなる危機にあり出来るだけ速くそこに いかねばならないと話した。遠くはなれた銀河に時間内に着くために、 <ソル>はまずワンダラーでもっと強力なエンジンを装着せねば ならない。最近の事件についてそれ以上の情報を与えない「それ」の 頑固さに始めはいらついたものの、最後にはローダンは妻と息子が 危機にあることを悟って了解した。出発前に「それ」はダグラッシュ 銀河が地球より大きな危険にさらされていると言った。

「それ」の最後の言葉に心配してローダンは地球と連絡をつけようと したが、何の応答も得られなかった。生涯で最も困難な決定に直面し、 ローダンは乗員と分かれて地球に向かった。


1989 - チェアルスの秒読み( Countdown fr Chearth、 Countdown for Chearth)
Robert Feldhoff

捕虜交換がチュアルスで行われた。以前にアルギオートに捕まえられた 12名のマークスがテラナーの元に戻った。マイルズ・カンターは マークスたちがタゾル人の宗教に転向した事を知って呆気にとられた。 彼らには人々の考えを変える非常に進んだ技術があるに違いない。

タゾル人コール・レ・ヴェンス(Corr re Venth)はドロ・ガ・ドレム の指揮をこころよく思っていなかった。彼は自分たちの指揮官が おのれの信念に盲目となっており、排除すべきであると考えた。 エレプリシ星系での最近の事件は、彼らが受けた説明では、理解できない ものであった。なぜテラナーは恒星を含めて全星系を破壊したのか? コール・レ・ヴェンスはドロ・ガ・ドレムが殺されるように陰謀をめぐらした。

パイクシス(Pyxis)では、ツユラ・アジクとヴィンセント・ガローンが 談笑しているとき、突然マルチミュータントは一つのビジョンを受け取った。 それは普段の恒星虫とのコンタクトとは違っていたが、彼は自分が何を 見ているのか、何か暗いシルエットの用に見える他は、説明出来なかった。 突然警報が鳴った。アルギオートはタガルムに対して大攻勢をかけてきたのだ。 そこには6000隻以上の船が参加していた。

最初は3倍の敵に圧倒されテラナーたちは退却を始めたが、<シェ・フアン>が 介入したとき、そのインターバル砲でタゾル人は散々に打ち負かされた。 けれども、テラナーは彼らを虐殺しようとは思わなかったので、ついに退却を した。タゾル人はこれを誤って勝利と誤認した。

ドロ・ガ・ドレムが勝利を祝っている時、頭巾をかぶったシルエットがホール に現れ、一つの言葉をささやいた。「ガングランゴランカ(GANGRANGORANKA)」 ドロ・ガ・ドレムは 自らの信心を強め謀反人の一人を他への見せしめのため殺した。 コール・レ・ヴェンスはメッセージを理解したが、テラナーがタガルムで 破れたわけではないことを知っていたものの、彼の手は縛られていた。

パイクシスでは、ヴィンセント・ガローンが突然、自らをシルクーリッツ( Sirku-Rizz)と名乗る未知の存在にのりうつられた。この奇妙な存在は 「ガン、グランゴ、ランカ(Gan Grango Ranka)」と付け加えた、


1990 - 銀の狼( Der Silberwolf、 The Silver Wolf)
Arndt Ellmer

チュアルスでは、シルク(Sirku)として知られる神秘的な非物質存在 がパイクシスを経由して放浪していた。ヴィンセント・ガローンがコンタクト を取ろうとするとそれは消滅した。その間、シガ科学者チームがプシーネット( Psi-Net)の効果を中和する装置を作ろうとしていた。プシーネットはシャバッザ からアルギオートに贈られ、ガルーラの超心理攻撃から彼らを守っていた。 シガ人たちはついに試作品を組み立て、ネット中和装置(Net Neutralisator) と名付けた。

ヴィンセント・ガローンはシルクの存在を再び感知した。その存在は 中立でホストに出来る肉体を探している様に見えた。その間にハルト人は ニサールの館の近くの不安定地帯であるゴムラビアン超空間丘( Gomrabianic Hills)を探検する必要があると決定した。モーゲナはその 決定に反対したが、ハルト人はともかく出発しようとした。 <クアンスズ(Quanthuz)>他3隻のハルト船が超空間ヒルズを目指して 出発した。

ガンゼッタは解放を試みる最初の惑星はグンジャー(Gunjar)にすべき だと提案した。これはウラチド人の故郷惑星で、そこの水晶砂漠( Crystal Desert)と呼ばれる場所でニサールが彼らとコンタクトを取ったのだ。 この惑星を取り戻すことはチュアルスの人々に大いなる希望を与えるだろう。 アトランは賛成した。

テラナーたちはグンジャーに到着し、5人の砂の支配者たちはプシリフレクション( Psy-Reflectivity)能力を使ってアルギオートたちを無力化し始めた。 実験は成功しグンジャーは数日のうちに解放された。しかし惑星上の 40万人のウラチド人はアルギオートコマンドの抑圧下にあり、彼らの多くは 洗脳されていた。ガンゼッタはネット中和装置をアルギオートの手に落ちた 全ての惑星に用いることが出来るまで少なくとも2ヶ月以上必要だろうと 試算した。

シルクはヴィンセント・ガローンと短時間コンタクトを取り、自分が ガン、グランゴ、ランカの紹介のためにある高次勢力から遣わされた と話した。ガローンが質問する前にコミュニケーションは断たれた。

アトランはヴィル・アン・ディシュを説得し、彼の種族がチュアルスの 人々によって虐殺される前に種族の元に戻って指揮を取るように 説得した。元の指導者は渋々従った。ドロ・ガ・ドレムが自分たちを 何処に導いたかを悟った後、アルギオートたちはヴィル・アン・ディシュ を新しい指導者として迎え入れた。


1991 - モーゲナの決断( Mhogenas Entscheidung、 Mhogena's Decision)
Uwe Anton

アトランと彼の4隻の宇宙船団はゴムラビアン超空間丘の宙域に到着した。 モーゲナは居心地の悪そうな感じで、この宙域の歴史についてのアトランの 質問に答えるのに気がのらないようであった。実際のところガルーラは アトランとハルト人たちが彼をここに連れてきたのには隠れたわけがあること を知らなかった。モーゲナは超空間丘の守護者、リアスドット(Reasdot) と呼ばれる存在、を活性化した。モーゲナは超空間丘がガルーラによって 完全に封鎖されているわけではないことを告白した。サイボーグ化された 12名のガルーラが交代で冷凍睡眠に入り、彼らのプシリフレクション能力 を使って何人もこの宙域から遠ざけていたのだ。守護者は超空間丘を 解放し、1隻のハルト船が侵入を試みた。

モーゲナがハルト人たちが失われたものと納得した間に、彼らは20分後 再び現れた。彼らは艦載コンピューターを止め自らの生体脳にしたがって 道を見つけたと説明した。そのため、彼らは外部からの影響を受けなかった のだ。その後、モーゲナはアトランにこの実験の目的を訊ねた。

アトランは、最近のネット中和装置の開発にもかかわらず、チュアルスを 解放するためには多大な時間が必要で、その間にもアルギオ放浪者たち によって何百万という人々が洗脳され殺されるだろうと説明した。アトランは それほど長く待とうとは思わない。彼はアルギオートを超空間丘におびき寄せ ようとした。始めはこの決定にぞっとしたもののモーゲナはこれが唯一の 解決策であるという結論を下さざるを得なかった。彼らは多数の仮想映像投射機 を使って超空間丘にアルギオートの神であるジオンの像を実体化させるだろう。 アルコン人はアルギオートがこの幻に殺到するだろうと説き伏せた。

二つの敵対する艦隊は超空間丘の近くで遭遇した。 仮想映像投影機が動かされ、ジオンの巨大な像が現れた。まさにこの瞬間、 シルクがモーゲナの船に実体化した。ガルーラはこの神秘的存在がテラ船に 現れていた事を後に知るが、彼は今困惑していた。これはテラナーが アルギオートを虐殺するのを止めよというニサールからの啓示であろうか? しかし、彼がそうすれば、今度はアルギオートが友人たちを数で圧倒し、 ほとんどみんな殺してしまうだろう。

戦闘が始まり、疑いを抱かないアルギオートは罠に突入した。2000隻の アルギオート船が破壊されるのを見た後、モーゲナは休戦を呼びかけようと したが、すでにおそすぎた。1万隻もの宇宙船が超空間丘に消えて始めて アルギオートは何かおかしいと悟り始め退却を決めた。

恒星金庫では、中性子星のヴラチオス(Vlatschos)がついに重力崩壊しつつ あった。それはブラックホールに変わり多数の恒星虫がただちにそれを 食べ始めた。テラナーの科学者たちは恒星金庫のバランスを回復させようと したが彼らの修正は15分かそこらしか続かなかった。ハルト人たちは 彼らの兵器、ヤロナグ、を調整し、恒星虫を殺さず中立化するように セットした。

パイクシスではシルクがようやく実体を取り始めた。彼は半分マークス( あるいはガルーラ)で半分人間であった。しかし、彼は現れた直後に ヴィンセント・ガローンと一緒に再び消えた。彼はハルト人が今や無害に なった恒星虫を殺す準備をしている<シュ・ファン>に現れた。シルクは ハルト人たちに恒星虫を殺さないように依頼した。なぜならトレゴンによって ある重要な任務のために選ばれたものだから。

モーゲナは自分の超心理シェルター(psychic shelter)に瞑想しながら 入った。彼は1000万人のアルギオートの死に責任を感じ、トレゴンの 第5使徒としての任務に失敗したと感じていた。彼は自殺をしようかとも 考えた・・・。


1992 - トリム上空のパレード( Aufmarsch ber Thorrim、 March over Thorrim)
Horst Hoffmann

ダグラッシュ銀河のトリム(Thorrim)では最近ここにやってきた2体の超知性体、 ニサールとヴェヒセルバルク(Metamorph、Wechselbalg[独]、奇形児という意味)、 とコンタクトを取ろうというあらゆる試みが失敗していた。モンドラ・ダイアモンド は彼女のまだ生まれていない赤ん坊から差し迫った事件についてのヒントを受け取って いた。彼女はアラシャンの人々にとっての危機は4月にせまったボイラー震でなはく まだ実体のしれない別の事件だと言った。

もう1体の超知性体がトリマー(Thorrtimer、訳注:おそらくThorrimer のミススペル)星系に実体化した。かれは ゴルホーン銀河からきたバイコルト(Baikolt)と自称した。 ジャキンタのベンジャメーンはゴルホーンがノンッゴ、トレゴンの第4種族 の故郷であると覚えていた。彼は力の球領域(sphere of influence)に トレゴンの種族を含んでいる全ての超知性体たちがここダグラッシュに 会合しつつあるのではないかと疑い始めた。

ようやくニサールはテスからのコンタクトを受け付けた。超知性体は 自らの個性を分離し、その一部、シルクと呼んだ、は今のところ 別の銀河で忙しいと彼女に話した。超知性体たちがここに集ったのは ダグラッシュの人々をボイラー震から守るためだとも話した。

別の超知性体が明るい球の形でトリム上空に現れた。水滴が惑星に降り注ぎ 始めた。これはパラ心理学的に充電されていたが無害であることがわかった。 この超知性体はバオリンーヌダ(Baolin-Nda)で、故郷銀河の背後に エオレントリ人(Aeolentorians)が開けた通路を通ってトリムに やってきたのだ。プシ的な雨はバオリンーヌダとアインシュタイン宇宙 の接触の副次効果であった。

その間にもダグラッシュ銀河はきたるべき超ボイラー震の前兆で次第に 揺り動かされていた。多くの星が毎時間毎に新星と化し、全ての種族は 故郷星系から追放を余儀なくされた。トリムが今のところ安全な地で あると言う言葉が広まり、全種族はそこに終結した。たちまち30万隻 以上の宇宙船がトリマー星系に避難所を求めるようになった。一触即発の 状態は超知性体たちによって防がれた。

ゲシュタルター、トレゴンの第1種族、の超知性体が星系に現れた。いまや いないのは「それ」だけであった。テラナーたちが何かまずいことが 起こったのではと考え始めたとき、星系のはずれにワンダラーが<ソル> をのせて実体化した。

ステンダル・ナヴァホはただちに旗艦と連絡を取り、20万人のアラシャン市民の 乗船許可をブリーに求めた。ブリーは拒否し、「それ」が彼らに乗船許可を出した のはただ一人、モンドラ・ダイアモンド、だけだと言った。若い女性は今や 臨月を過ぎていたが、<ソル>に移送された。しかしペリー・ローダンが 乗船していないと聞いて彼女は絶望した。


1993 -ボイラーへの突入( Vorstoss in der Kettel、 First Steps in the Kettle)
Rainer Castor

アラスカ・シェーデレアは彼のバーチャルシップ<キトマ>に乗って ケトル(Kettle、訳注:原語はやかんのこと、ここでは「ボイラー」と称している 双子銀河の交点の意味。)の近くに到着した。彼の後には他の17隻のバーチャル シップが続いた。彼は未知の目標を認めたがそれが何であるかはわからなかった。

ワンダラーではブリーが<ソル>をケトルに侵入させるための準備の真っただ中 であった。彼は死んだミュータントたちの集合意識とコンタクトを持った。 彼らは何世紀も前に「それ」に合体していたのだ。ジョン・マーシャル(訳注: 原書にもあたったが、これは明らかに作者のカストールのポカ。マーシャルは ご存じのように第二次遺伝子危機で発狂したミュータントたちに虐殺され、「それ」 に吸収されたわけではない。遺伝子危機当時は「それ」は天の河銀河系には 居なかったはず。)は一旦ケトルに入ったらパラトロンバリアを張っては ならないと彼に告げた。5体の他の超知性体もワンダラーに降り立った。そこは 彼ら全てを受け入れられるほど十分大きい。モンドラ・ダイアモンドはブリーに 6体の超知性体がトレゴン評議会を構成するであろうと告げた。この時、 鼓動(Pulse)つまりトレゴンの存在する中心はまさにダグラッシュ銀河の ケトルであることをブリーは確信した。トリマー星系に避難所を求めやってきた 多数の種族はトレゴンを代表する多民族国家となるであろう。

「それ」はアラスカと接触し彼の任務について告げた。18隻の バーチャルシップは超知性体たちがケトルに侵入するのに必要なのだ。 それらを10日以内に大渦巻きの丁度中心に集めなければトレゴンは 決して生成されないだろう。各バーチャルシップには死んだミュータント の精神が副操縦士として派遣された。アラスカだけはハルノ、過去何世紀 ものあいだ幾度となくペリー・ローダンが出会った神秘的な黒い球が 派遣された。

グッキーと話ている時、アラスカは以前に探知した未確認物体の大きさ、 60キロメーター、に言及し、ネズミビーバーはただちにそれが宇宙工場 に違いないと悟った。グッキーはかつての妻であるイルツの精神とコンタクト を持った。彼女は他のイルトたちの運命について彼を安心させた。 彼らはみな「それ」の意識の中で安全に暮らしているのだ。

<ソル>はケトル内に侵入し、非常に過酷な環境にさらされ、中心に 近づくにつれてますますひどくなった。事態が絶望的にになったので ブリーはパラトロンフィールドを動作させようと決意した。エネルギーの 噴流が彼らを最後の障壁を突き抜けさせ、乱流の中心部に到着した。 その内部で彼らは巨大なピルツドームを発見した。直径が23キロメートルで 高さがほとんど90キロメートル(訳注:原書によると全長は104キロメートル) という点以外はドームはこれまでに彼らが使ったものと全く同じで あった。


1994 - 最後の将軍( Der Letzte General、 The Last General)
H.G. Francis

地球ではあらゆる超空間通信が突然動作を止めた。巨大な物体がソル系外部に 実体化した。ただちに宇宙工場であることが確認された。その操縦士は 地球に呼びかけ自らをラミヒュン(Ramihyn)、コスモクラートの工場 <ウェイヴ(Wave)>の指揮官、と名乗った。物質の下僕は全テラ軍の 全面降伏を命じた。警告として24隻のテラの宇宙船が破壊された。

ツォルン・ジンタッソ(Zorn Jynthasso)、テラの将軍、が防衛艦隊の 指揮を取っていた。彼はただちに700隻以上の巡洋艦を召集し敵に向かった。 トルカンダー危機(Tolkandian crisis)とダシェロー(Dscherro)の 攻撃の後は、地球はATGフィールドという防護を持っていなかった。 ジンタッソ指揮の宇宙要塞と艦隊が最後の希望であった。ラミヒュンが 送った最終通牒は一日で無効になった。

市民の不安は地球で高まっていった。パオラ・ダマシュガンは 至急に条件付き降伏を命じたが、落選の危機にあった。テラナーたち は<ウェイヴ>に捕まる前に宇宙船をソル系外部に逃げ出させようと していた。交渉のためのシャトルが<ウェイヴ>に接近したが、ラミヒュン によって冷酷にも破壊された。

宇宙工場に対する攻撃が始まった。途方も無い火力が<ウェイヴ>に 叩きつけられたが、傷一つつかなかった。猛烈な戦闘は地球の表面に 劇的な影響をもたらした。地震と台風が大地をなめまわし、多くの 損害を引き起こした。第一テラナーはジンタッソに攻撃中止を命じたが 将軍は拒否した。その直後、テラ中枢部は宇宙工場からの巨大な一撃で破壊 された。パオラ・ダマシュガンは爆発の中で生命をおとした。 18000の防護要塞は破壊され、ジンタッソの艦隊は壊滅した。

地球はNGZ1291年4月6日に封鎖された。その少し後、<ペーパームーン( Papermoon)>がソル系に到着した。キストロ・カンとペリー・ローダン を乗せて。


1995 -テラの死神( Der Tod auf Terra、 Death on Terra)
Hubert Haensel

<ペーパームーン>はソル系に進入し地球かネーサンと連絡を取ろうとした。 どちらからも応答は無かった。トロカンもまた封鎖下にあった。ラミヒュンは ピルツドームの上空に宇宙船を配備しテラナーたちがそこから援助を得られない ようにしていた。ローダンは攻撃に参加した1隻の船とコンタクトを取り ラミヒュンについて知った。ローダンは、デングジャー・ウヴェソで の状況を再現できたとしても、ソル系全体が確実に起こる動揺で完全に 不安定化されるだろうとカンに説明した。

ラミヒュンは地球を調査しようと決意した。彼は地表にテレポートし、 見られる事無くテラナーたちを観察した。彼は死のフィールドに包まれており、 彼がさまよううちに人々を殺していた。ラミヒュンはテラナーの平和性に 驚き、どうしてこのような人々に対して宇宙工場が派遣されたのか いぶかった。

ローダンは宇宙ハンザ同盟中枢の壊滅とパオラ・ダマシュガンの死を知った。 彼は現地に行きLTFのエージェントを助けて瓦礫を片付け、一人の ティーンエイジャー、スタータック(Startac)、を救助した。しかし 彼はその直後に姿を消した。ローダンはキュクロープス(cyclop)が 探知され、パラトロンフィールド内に閉じ込められている事を聞かされた。 ローダンは彼と直接対決しようとした。

ラミヒュンはトレゴンの第6使徒の存在を感じとった。彼はパラトロンフィールド から抜け出しローダンを捕まえた。ローダンがキュクロープスにまさに殺され それによって全トレゴン連合が滅びようとしたとき、彼はスタータックに 救われた。その若者は弱いテレポーターであることがわかった。彼は限られた 時間内に小距離のジャンプが出来るだけであった。ローダンはヘリオートス とコンタクトをとるため、トロカンのピルツドームに辿り着こうとした。

スタータックの弱まりつつある能力を使って、ラミヒュンの追跡を受けながら ローダンはトロカン行きの転送機に近づいた。彼は最後の瞬間に転送機に 入った。ラミヒュンは直ちにトロカン上空軌道の宇宙船に彼を見つけて 殺すように命じた。

キストロ・カンはたった今起こったニュースを受け取った。ローダンが トロカンのピルツドームに向かう途上でラミヒュンの全艦隊が彼を発見し そのエリア一帯に壊滅的な砲撃を加えたのだ。ドームだけが元のままで 残りローダンは何処にも見当たらなかった。カンは彼の日誌に トレゴンの第6使徒がNGZ1291年4月10日に殺されたと記した。


1996 -タゾル人、蜂起のとき( Wenn Tazolen Meutern、 When the Tazolans rebel)
Susan Schwartz

チュアルス銀河ではアルギオートたちはネット中和装置のために敗北に次ぐ 敗北を被っていた。ますます多くのアルギオートたちが戦争を止め故郷銀河 に帰還することを望んでいた。彼らは同士討ちを始めた。アルギオ(Algio、 訳注:Algiotのミススペルか?)の指導者コール・レ・ヴェンスは彼らの 宗教の最高司祭、ロキコセム(Rochkothem)からのコンタクトを受けた。彼は ヴィル・アン・デシュの主張を聞き入れたと言った。恒星虫は現実の存在で この戦争は間違いであったと。

イホ・トロトはツユラ・アジクに、シルクつまりヴィンセント・ガローンの 最後の化身は実際にはニサールの分身であると説明した。シルクは再び 出現し、恒星虫の物語を話した。

バオリンーヌダはヤロナグ、ノンッゴによって発見された技術、を使って 恒星虫をエネルギー罠である恒星金庫に誘いこんだ。こうして10万匹の恒星虫 が捕まえられた。恒星金庫内では十分なエネルギーがないので、そのほとんどが 死滅し、少数のものは知性を失ったままであった。シルクは恒星虫は ある未知の目的のためにトレゴン連合が使う予定であるので傷つけては ならないと繰り返した。

シルクはガン、グランゴ、ランカが大ざっぱに「大いなる虚無をこえる跳躍」とでも 訳すもので、4月29日の深夜丁度に起こらないとトレゴンが創立されないと 不死者たちに告げた。4月26日、<シェ・フアン>、<タウコーン(Taucoon)> と59隻のハルト船はガン、グランゴ、ランカを起こすために恒星金庫に向けて 出発した。ダオ・リンーヘイ(Daolin-Hay)がタガルムに残ったただ一人の 活性装置保持者であった。

コール・レ・ヴェンスはようやく納得し、戦争終結に賛成した。彼はタガルムに 向かい平和条約が速やかに締結された。アルギオートはプシーネットを畳んで チュアルスから撤退しなければならない。

条約が締結されたとき、ダオ・リンは恒星金庫が崩壊しタウコーンが破壊されたこと を聞かされた。彼(訳注:彼女?)は<パイシス>に乗船して恒星金庫に向けて 出発した。アトランと他の不死者たちを救おうと堅く決心して。


1997 -恒星金庫の崩壊( Das Ende des Sonnentresors、 The End of the Solar Prison)
Arndt Ellmer

<タウコ−ン>は恒星金庫の真っただ中にとらわれていた。恒星金庫は毎分毎に 不安定化していた。彼らの正面ではハイパーエネルギー性のジェット が虚空に噴出し、異宇宙の姿が ちらりと認められた。マイルズ・カンタ−はこれはドル−フ宇宙か タルカンの収縮しつつある宇宙かといぶかったが彼には答えられなかった。

ニサ−ルが最初に水晶砂漠でウラチド人にコンタクトを取ったグンジャーでは、 ヴェルデンホヴ(Veldenhovv)という名前の盗賊の首領が 水晶花(Crystal Flower)の新しい守護者になっていた。 シルク/ニサ−ルはこの水晶を通して彼に語りかけヴィル・アン・ディシュ を見つけるように依頼した。 ヴェルデンホヴはガンゼッタと会見し、かれはスコクタ−の元の 指導者に引き合わせることに同意した。その途上で彼らはアルギオ−ト の攻撃を受けたが、ネット中和装置のお陰で容易に撃退できた。戦闘の間に 水晶花は燃えるように熱くなった。 ガンゼッタは水晶がネット中和装置の発する放射に反応したと考えた。

ヴェルデンホヴはようやくヴィル・アン・ディシュと会見し水晶砂漠に 行くように命令を受けた。彼がそこに着いた時、ニサ−ルからの 接触を受けた。ニサ−ルは彼が今やウラチド人の新しい守護者に なったことを告げた。

その間にヴィル・アン・ディシュとコール・レ・ヴェンスに率いられた チュアルス遠征艦隊はドロ・ガ・ドレムに対し益々多くの敗北を 負わせていた。アルギオ−トは最終的にこの銀河から撤退した。

恒星金庫では、ヴラチオスとスコグハルは今や完全に成長した 2つのブラックホ−ルと化していた。科学者たちの 予言によるとこの2つの星は融合し、この宙域の中心となって恒星金庫 の全ての恒星を引き寄せるであろう。

<タウコーン>ではシルクが宇宙船の破壊を防ぐ事ができたが、状況 は非常に混乱してきた。シルクは乗員に恒星虫がトレゴンの 中枢でのエネルギ−生成を調整するのに使われるであろうと 話した。テラナ−たちがそれ以上の質問を発する前に <タウコーン>は新しい宇宙に流され、彼らはみんな通過した。


1998 -始源の門を前にして( Am Proto-Dor、 At the Proto-Gate)
Horst Hoffmann

ペリ−・ロ−ダンは最後の瞬間にピルツド−ムに助けられた。 内部に入るやいなや、彼は無限架橋を渡り 始源の門の前に立ち、ヘリオ−ト(Heliot、訳注:ヘリオートスの ミススペル?)との会見を 望んだ。答えるものは誰もいなく、ロ−ダンはガロ−ン人の銀河に 行き、第2使徒のカイフ・キリアタ(Kaif Chiriatha)を探そうと 決心した。彼はすぐに若い女性を発見したが、彼女は動転していた。 数日前に宇宙工場<スーヴァリ(Suvari)> が彼女らの故郷惑星上空に実体化し、全ガロ−ン人を人質にした と彼に説明した。

ロ−ダンはゲシュタルタ−、トプレゴンの第1種族、を見つけようと した。二人の使徒は無限架橋を渡ったが、彼らが主要都市(訳注:惑星名?) ルムビアク・アウェイに到着した時、 ジョリム・アザオはどこにも見つからなかった。 ロ−ダンは第1使徒がヴァ−チャルシップで何千光年も離れている 事を失念していた。しかも、ルムビアク・アウェイもまた宇宙工場 <ノクトゥア(Noktua)>に包囲されていた。

ロ−ダンとカイフ・キリアタはその後デルタ空間、バオリン−ヌダの 故郷、に向かった。彼らはバオリン−ヌダの最後の二名の生存者、 タウタンビルク(Tautanbryk)と彼の妻、に歓迎された。 彼らはローダン等にすでに占領されたことを話した。 エオルの門(the Aeole)、彼らの種族の今は亡き死者の魂が全て 安らぐ場所、は消滅した。この消失はムカンマー(Mkammer)の 操る宇宙工場<ヨルゴン(Jorgon)>の到来と一致していた。 タウタンビルクは身重の妻の面倒を見なければならず、ロ−ダンに 同行すると言う誘いには従わなかった。

二人の使徒は二人の使徒はノンッゴの故郷、トイラー星系を 目指した。そこではまたもパル・フィオラノ の操る宇宙工場(訳注:<キンブリウム>)が最近出現し、 天輪(giant wheels)を保持していた微妙な 重力バランスが乱されていた。 ノンッゴを互いに結び付けていた超心理的システム、ニュ−ロン( Neuron)、は損傷を受け、ノンッゴもカルカッタ北(Calcutta-North) のテラナ−もカタストロフを生き延びる望みを無くしつつあった。

ロ−ダンとカイフは再び無限架橋を渡りタガルムに到着した。そこで モ−ゲナと会えることを望んでいた。ピルツド−ムを出た途端、彼らは 異常に強力な衝撃波に襲われ、悪夢に満ちた眠りに引き込まれた。 この夢は宇宙工場<ロア・ケレナ(Roa Kerena)>に乗ったトムヤゴ( Tommjago)と呼ばれる物質の下僕が引き起こしたものであった。 彼は人々の最悪の悪夢を暴きだし現実のように感じさせること が出来たのだ。ロ−ダンとカイフはかろうじて目覚め、 ピルツド−ムに退却した。

これらの侵略によって無限架橋は少しづつ崩壊しつつあるようであった。 ロ−ダンが次の方針を決める前に、架橋は彼らをある暗黒都市の前に 送り届けた。黒いロボットが彼らに向かって駆け寄り、ナイフや矢を 投げつけた。これらは彼らの防護服をも貫通した。カイフはナイフで 致命傷を受け、ローダンが彼女をかついで架橋を渡った。ガローン人は ローダンに、死ぬ前に故郷惑星に連れも度す様に頼んだ。緊急時 にもかかわらずローダンは了解し、カイフはガアロ(Gaalo、 訳注:ガローン?)に着いたとき彼の腕の中で死んだ。

絶望してローダンは始源の門の前に戻り、門は彼の前で開いた。彼は その中に入り、巨大なピルツドームの中に再出現した。彼は自分が 何処にいるのか知らなかったが、すぐにおなじみの宇宙船がドームに接近する のに気がついた。ニューエデンII(訳注:ワンダラーIIのこと)、 「それ」の人工惑星であった。


1999 -鼓動( Der Puls、 The Pulse)
Uwe Anton

周りの空間を走査し、<ソル>の乗員はメガ=ドーム(Mega-Dome)を 取り囲む宙域が完全真空であることを知った。鼓動は差し渡し0.8光年の 固有の宇宙であるようであった。明らかに、6体の超知性体は コスモクラートにもカオターク(Chaotarks)にも関係しない第三勢力 を作ろうとしているようであった。と言うのは、彼らはこの宙域に 到達することは出来ないし、物質を物質の泉(Chaotarks)に変換 することも明らかに出来ないからだ。

<タウコーン>では、アトランは恒星金庫が彼らが通過した恒星転送機 を実際に内蔵していたことを理解した。最もありそうなのは、マークス が過去にこの転送機に入り、いったんチュアルスに到着した後は、 彼らはガルーラに進化したのだ。旅は中断され、<タウコーン>は 通常空間に出現した。2隻の恐ろしい宇宙船が接近した。それは60キロ メートルもの巨体で、アトランはライレ(Laire)の時代にそのような 構造物を見たことを思い出した。それらが宇宙工場であることは 彼はまだ知らなかった。ヴィンセント・ガローンはシルクの助けで <タウコーン>と恒星虫の群れを鼓動にテレポートした。

<ソル>ではモンドラ・ダイアモンドがまさに出産しようとしていたが、 彼女の子供がトレゴンが創造されてはじめて生まれると言うことを 彼女は知らなかった。まだ生まれぬ息子はメガ=ドーム近くで今起こっている 事のイメージを彼女に示していた。6体の超知性体はメガ=ドームに インパルスを送り続けていたが、返答は無かった。

<バーチャ18(Virtua/18)>では、アラスカ・シェーデレアはイホ・トロト を針路に見つけてびっくりしていた。ハルト人は乗船したときアトラン、 マイルズ・カンター、そしてヴィンセント・ガローンを伴っていた。彼らは お互いの体験談を交換した。アラスカはヴァーチャルシップについて 話した。20隻が建造予定であったが、シャバッザがナノ・コロンで バオリン・ヌダのデルタ空間を破壊したとき18隻しか建造されていなかった 事などを。

アラスカはヴァイアタス(Vayiathas)、ヴァーチャルシップのコンピューター に遮られた。それは彼に新しい任務が待っていると告げた。アラスカは ジョリム・アザオ、トレゴンの第1使徒、がシルクからのメッセージを 受けたと告げられた。ヴァーチャルシップとゲシュタルターは今、 恒星虫の世話をし、彼らの進化を見守らねばならない。彼らは同じ分布を 保って鼓動が発する余分のエネルギーを調整せねばならない。ジョリム・アザオ はソ・オ・ボス、最後に知性を失った恒星虫、の肉体に乗り移り飢えを満たす べき方向に指示し始めた。

ペリー・ローダンがメガ=ドーム最上部のバルコニーに現れた。彼は ロト・ケレーテ、「それ」のメッセンジャー、にひらわれ、トレゴンの 背後の動機と鼓動がどのようにしてコスモクラートともカオタークとも 対抗できる中立宙域となっているかを説明された。汎宇宙(Multiverse) には他にも同じような絶対真空の宙域があり、ドリフェル(Dorifer) 等のコスモヌクレオチド(Cosmonucleotid)によって影響されないことを 彼は学んだ。これらの宙域と標準宇宙との交点は多量のエネルギーを 発するが、恒星虫によって安定化出来るだろう。

ロト・ケレーテはローダンに、コスモクラートがその信じられない力にも かかわらず目的達成のために仲介人を必要とすることとこの仲介人が しばしば過ちを引き起こすことを話した。例えば物質の下僕の何人かは 大群を創造するよりおのれの趣味にうつつを抜かしたし、シャバッザは ゴエッダ(Goedda)に対する戦いでテラナーを過小評価した。

無限架橋は「それ」が造ったものではないし、実際のところ、誰が造ったのか を知るものはいない。同様に、「それ」はヘリオートスが何者かも何を代表 しているかも知らない、彼らがトレゴンのために働いているということ を知るのみである。たった今、6体の超知性体はセガフレンドー(Segafrendo) と呼ばれる遠くの銀河のメガ=ドームとコンタクトを取ろうとしている。 もし後10時間で彼らが接触出来なければトレゴンは創造されず、混沌が生じ 超知性体たちの6つの力の球領域も破壊されるだろう。ローダンは鼓動の メガ=ドームの頂上にポート・エレヴィンテージ(Port Erevintage)と 呼ばれる都市があることも知った。

それから、ケレーテはローダンにコスモクラートの代表者のヒスムーンが 鼓動の外に到着し、ローダンが彼と交渉するように指名されたことを告げた。 ローダンは鼓動の外の宇宙工場<ナル・サレナ>でヒスムーンと会見した。 コスモクラートはローダンと話すためパラデュン・スモンカーという名前の 物質の下僕の肉体を使った。

ヒスムーンは、もしトレゴン連合が直ちに解散しなければ、連合を構成する 6種族の中枢惑星を破壊すると脅しをかけた。ローダンは論争中にロト・ケレーテ に助けられ、もしコスモクラートがそのような行為をするなら、数年のうちに 数多くの鼓動が生成され、汎宇宙におけるコスモクラートとカオタークの 力を揺るがすさまをトレゴンは見せつけるだろうと話した。ヒスムーンは その見通しに驚き、ついに妥協に同意した。

コスモクラートは宇宙工場をトレゴンの中枢惑星から撤退させ、二度と再び 干渉しないことを約束する。トレゴンを攻撃するのにドリフェル、 究極素(Virtual Matter)及び物質の下僕を使ってはならない。このことと 引き換えに、トレゴンは他の鼓動を造らないことを保証する。姿を消す前に ヒスムーンは恐ろしい警告を与えた。ローダンは今妥協したことの意味を 知らない。いったんコスモクラートが引退するとまだ誰も見たことのない 混沌がこれらの銀河に生じるだろう。コスモクラートは千年戦争の勃発 を予言したのだ。

コスモクラートの最後の言葉にショックを受けたまま帰途についたぺりー・ ローダンとロト・ケレーテは鼓動からの振動に振り回された。鼓動内部では 巨大なエネルギー流がメガ=ドームから発せられていた。これは直ちに ゲシュタルターの操作する恒星虫によって縮小され脈動に変わった。脈動は 32分おきに起こり、全宙域は今や安定化された。モンドラ・ダイアモンドは 今、息子を出産し、<ソル>の全員がロト・ケレーテからの重大報告を 受けるために集まった。

「それ」のメッセンジャーは彼らにエネルギー流がセガフレンドーと呼ばれる 遠くの銀河への通路を開いたと話した。<ソル>は今重要な任務を果すために 出発しなければならない。ケレーテは彼らに一つの「エネルギー繭(cocoon) 」を与えた。これはパッサンティウムとして働き、彼らがメガ=ドームに 入って、内部でセガフレンドー行きの転送機を使うことを可能とする。この任務 のために<ソル>が鼓動に連れてこられたのだ。ポジトロン脳はこの飛行に 耐えられないが、<ソル>はシントロニクスをベースとしているので無傷で 転送機を抜けるだろう。この同じ理由からグッキーは同行できない。さもなくば 彼の脳は破壊されるだろう。ローダンもまた時間内に<ソル>に戻ることは 出来ない。これを聞いたときモンドラ・ダイアモンドは強い絶望を感じた。

ブルはローダンとグッキーの将来の仕事を助けるために残ることを決心した。 ローダンが鼓動に戻ったとき、ブリーは彼にこの悪い知らせを伝えた。彼は メガ=ドームに入る前に妻の残したビデオメッセージをローダンに渡した。 彼女は自分たちの息子をデロリアン(Delorian)と命名したこと、ロト・ケレーテに よれば<ソル>が今後10ないし20年は戻らないだろうということを話した。

ペリー・ローダンは生涯で感じたことのない孤独感を味わい、トレゴンを 支持するという選択が結局のところ正しかったのかと自問した。



訳注:
以上をもってマテリアサイクルが終了した。次の「それ」サイクルの 冒頭を飾る記念の2000話「それ」の概要はメールマガジンd-information のバックナンバー
http://www.rlmdi.org/rlmdi/di/di0073.html
http://www.rlmdi.org/rlmdi/di/di0074.html
で紹介されている。 あるいは西塔さんのページ
http://www.kt.rim.or.jp/~psytoh/story/2000.html
を読むことを勧める。
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(last modified at 7th Dec. 2000)